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2008年4月 2日
「ビビンバの会(仮)」が増殖中――梅原猛さんに聞く「真の日本の伝統」

「ビビンバの会(仮)」が増殖中だ。四月一日の勉強会。前回一五人くらいだった参加者は、いっきに約八〇人に増えた。「誘ってほしかったんだよ」「今日は梅原さんだよね」とあちこちでガヤガヤ。廊下でも、海部俊樹元首相が歩いているのでどこへ行くのかな、と思っていたら、なんと同じ会場ではないか。質問までされて、チョー積極的。
議員会館の会議室の周りは、記者が各社ずらり取り囲む。政界再編がらみの動きと見ている記者も多い。まだ会の名前すら決まっていないのに。
私は加藤紘一・元自民党幹事長のトナリ、前の席に座らされた。反対隣には亀井静香・国民新党代表代行。あれれと思ったら鳩山由紀夫・民主党幹事長までやってきた。会場には社民党の保坂展人議員の姿も。「亀井さんに誘われたんだよ」。まさにごちゃまぜ、ビビンバ状態。

加藤さんが冒頭のあいさつで、「せまいナショナリズムにとらわれてはダメだ」と繰り返した。この間の日本の政治に対し危機感を抱いていた議員がどれだけ多かったか。その琴線に触れて、ここまで人が集まったのだろうか。
この日は哲学者の梅原猛さんに来ていただいた。梅原さんが展開したのは、骨太の「憲法擁護論」だった。「最後の戦中派」として「グローバリズムに反対してきた」という梅原さん。いわく、「日本は多神論と平和思想、草木国土悉皆成仏、太陽崇拝の国。平和と環境の国」「どんな事態になっても忍耐をして、戦争すべきでない」「正義よりも寛容を重んじてきた」と日本の「真の伝統」について話された。
さらに「和ヲ以テ貴シト為ス」と定めた聖徳太子の一七条の憲法について、「支配者に厳しい憲法だった。これをいまの政治に活かさねばならない」と明言。
靖国神社についても梅原さんは「日本は昔から、戦争して死んだ人は味方も相手もまつってきた。それも日本の伝統だった。ところが靖国神社は仲間しかまつっていない」。特攻隊を不合格になって、「この歳まで生きるとは思わなかった」という梅原さんは、「靖国神社を愛している」からこそ、日本本来の「伝統」を大事にすべきだという。
死刑廃止にも触れられた。「日本の伝統は人を殺さないもので、かつて死刑はなかった。悪くて島流しだった」隣の亀井静香・死刑廃止議員連盟会長に私がぼそぼそ。「日本の伝統を守るために死刑廃止を、と訴えましょう」。そうだそうだと喜んでいた。前に並んでいる議員は、加藤さん、仙谷由人さん。ちなみにいずれも死刑廃止議連の面々。事務局長の保坂さんもいる。「真の伝統」を守るためにがんばろう。
会が終わって、私がごあいさつすると、梅原さんはニコッとして「応援しとったでー」といきなり関西弁に戻られた。
宿題になっていた会の正式名称については、梅原さんに「何か、良い名前を」とお願い。快諾していただいた。
部屋に戻ると、顔見知りの記者。「例の会ですか」「大盛況でびっくりしたよ」というと、「『せんたく』議連の影にビビンバあり、という声もありますよ」という。そんなふうに見られていたとは。どういう動きになっていくのか、また報告していきたい。
