つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

活動報告・国会質問・質問主意書

プレス民主号外 2013年9月1日号「命を守る政治」に全力投球します。

2013.9.1

巻頭言

原点から再出発
 参議院選挙は自民党圧勝で、私たちにとっては厳しい結果になりました。イチから出直して「市民とともに」の原点に戻り、この夏、政策の練り直しに力を注いでいます。
 街頭演説する私に、通りすがりの中学生が「アホでも仕事できる国にしてや」とだけ言って、自転車で走り去っていきました。この一言が私の心に突き刺さっています。というのは、「誰でも、どんな人も、安心して生きていけるようにしてほしい」という願いがつまっているように感じたからです。
 一人ひとりの将来に希望がもてる社会でなくては、本当の景気回復も望めません。
 若者たちの未来のため、何が何でもがんばらねば。
アベノミクスで激増する国の借金
 「ものづくりの現場では、企業収益上昇は円安によるもので、実質の生産量も賃金も上がらない」「パン工場は小麦の値上がりで苦しいばかり」「トラック輸送は、ガソリン値上がりで今までよりシンドイ」・・・。
 大阪中回っていると、こんな声を聞きます。中小零細企業は青息吐息が続いています。
 「異次元の金融緩和」も、日銀がせっせと金融機関から国債を買い上げて市中にマネーを流すはずが、なんと銀行自身の口座(日銀当座預金)に貯められているだけ。7月時点の日銀当座預金は約82兆円と民主党政権のときから倍増。世の中にお金が回っておらず、結局アベノミクスは、運用されることのない国の借金を半年あまりで43兆円も増やしたことになります。
 そして、安倍総理の描く成長戦略は、日本の原発を「世界一安全」と称して輸出するというもの。自国の原発の事故原因も解明できず、高濃度の汚染水も垂れ流したまま、総理自ら原発を外国に売り歩くとは。
 私がめざすのは、日本を原発頼みから自然エネルギー世界一の国に創り変え、地域から経済を再生させていく道です。
憲法をなし崩しにして、日本を他国の戦争に参戦できる国に変える?
 経済連携を含めたアジアとの関係を再構築しなければなりません。しかし、参議院選挙の圧勝後、安倍総理は「タカ派色」一色。
 私がかつて「ソーリ、ソーリ」と小泉総理を追及したのは、いま安倍総理が強引に突き進もうとしている「集団的自衛権の行使」についてです。ベトナム戦争には韓国軍、イラク戦争にはイギリス軍などがアメリカとの集団的自衛権の行使で参戦し、殺し・殺されしています。しかし、日本は一切の戦闘に派兵をしていません。これは、集団的自衛権の行使は憲法上許されない、という政府見解があったから。
 しかし安倍総理は、何が何でもこの集団的自衛権の行使を認めさせようと、「憲法の番人」=内閣法制局長官を、自分の意のままに動く外務官僚に変えて、憲法をなし崩しにしようとしているのです。
 私は8月の臨時国会で「質問主意書」を出し、文書で政府の見解を問いました。政府は、従来の憲法解釈を踏襲するとした一方、安倍総理の私的な懇談会での議論を踏まえると答弁。歴代政府が積み重ねた憲法解釈を、ただの私的な集まりのお喋りで覆させるわけにはいきません。
 そして、総仕上げに憲法改正に持ち込もうとしています。
そもそも憲法とは、国民が、国会議員など権力を行使する人たちに守らせる規範です。それを安倍総理は、「国民に守らせるルール」に変えようとしています。この姿勢には改憲派の人たちからも批判の声が。自民党の憲法改正草案では、国防軍の創設や表現の自由の制限も憲法に盛り込もうとしているのです。まるで、戦前回帰です。
 安倍さんは、まるで「国のために命を捧げさせる政治」を実現したいように見えます。私が目指すのは正反対、「すべての人の命を守る政治」です。命を守るためには「皆が食べていける」「戦争を絶対起こさせない」。
 体を張って、いまのきな臭い動きに立ち向かいます。