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パートで月収25万円? <かわら版425号(2016.1.16発行)>

2016.1.18

かわら版

パートで月収25万円? 〜安倍総理、そんな人はどこにいるのですか〜

家計が大変だから働くのに…

 ようやく始まった通常国会の冒頭から、「女性の活躍」をうたう安倍総理から、驚くべき発言がありました。予算委員会で「実質賃金が下がっている」と指摘されると、「景気回復の過程でパートが増えるから、一人当たり低く出ることになる」として、「働いていなかった妻が働くようになり、私が50万で妻が25万なら75万円。2人で働くと平均は下がる」と述べたのです。
 手取り25万円なら額面は30万円、時給1900円のパートがどこにあるのか。景気がよくなったから働く、という主婦はどこにいるの。みな家計が大変で働いているのではないでしょうか。
 安倍総理は「パートとはいっていない」などといいわけしますが、庶民の暮らしをあまりにご存じない。このズレた経済感覚が、今回のバラマキ補正予算につながっているのでは。

世間の実態に沿わない給付金に疑問

 昨年末、安倍政権は総額3.3兆円の巨大補正予算を組みました。このなかに計上されたのが、年金生活者等給付金3600億円。政府は、「アベノミクスの恩恵を受けていない方々のために」と、住民税非課税の高齢者1100万人に、1人当たり3万円を配ると説明していますが……子育て世代や現役世代は恩恵を受けているとでも?
 この給付金、今年の参議院選挙直前の5~6月に配られるそう。まさに選挙目当てのバラマキです。一方で、600億円の子育て給付金は廃止。子育て・現役世代がアベノミクスの恩恵を受けているなんてとんでもない。   
 昨年、「生涯派遣で低賃金」の雇用を増やす、と私たちが大反対した改正労働者派遣法も施行されました。ますます若者や女性の新規正社員採用を企業が手控えることは確実です。昨年11月には実質賃金が5カ月ぶりにマイナスとなりました。
 消費税のいわゆる「軽減税率」も問題山積み。政府は「痛税感の緩和」のためといっていますが、政府試算では「軽減税率」による負担減は一世帯あたり14円/日。そのために社会保障に回すべき1兆円をつぎ込む? しかも財源は不明のままで、参議院選挙の後まで先送りです。

ハイリスクな「年金運用」に唖然

 さらに昨年、年金が世界同時株安の影響で10兆円も損失していたことが発覚。これは、安倍政権のもとで年金積立金約130兆円の半分を、リスクの高い株式市場に投じた結果です。その損失を取り戻すためにハイリスク・ハイリターンの低格付けのジャンク債に手を付けた、と指摘する専門家もいます。
 今後リーマンショックなみの事件が起きれば、年金資産が数十兆円単位で瞬時に失われる可能性もあるのです。しかも年金運用機関が、一般の投資家のように資金をすぐ引き揚げるとか、危ない銘柄を切るなどということはできません。日本株の大暴落につながりかねないからです。
 そして、中国経済の先行きへの懸念などから日経平均株価は下落。年明けの取引きから5日連続の値下がりは戦後初めてです。総理は「短期的な結果で一喜一憂すべきでない」と言いつつ、いまの株式の組み合わせのもとでは、損益のブレ幅が大いことは認めました。
 株はリスク資産です。現役世代が必死に働いて納めた年金が「官製相場の維持」のために使われ、大変な危険にさらされているのです。

どこまでご都合主義なのか?

 アベノミクスから3年、民主党政権時代には平均1.7%/年だったGDP成長率が、安倍政権では平均1%以下と半分に。困った政府は、GDPの計算基準を変えると言うおきて破りをする始末。もうめちゃくちゃです。
 今年は参議院選挙の年、18歳選挙権元年です。この通常国会、若者が希望を持てる社会をつくるためにがんばります。