つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

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2013年10月30日 経済産業委員会

2013.10.30

議事録

辻元委員

正直にどんなことを言ったんですか。

廣瀬参考人

ちょっと長くなりますけれども、私どもの方からは、まず設備に関しての問題、課題があります、それから業務のやり方、運営等々についての問題があります、それから、そこで働いている人たちの気持ちであるとかメンタル面であるとか、そういった三つの観点からそれぞれについてお話をいたしました。

設備については、いわゆる急場でつくった仮設設備等々がまだまだやはり残っておるということ、そうしたようなことから、やはりそうしたものをしっかり整えていかないとまだまだいけないなということで、これから四十年やっていく場所ですので、そうしたものをしっかりやっていかなければいけないというお話を申し上げました。

また、運用面につきましては、あそこの場所というのはまだまだ放射線量が高うございますので、事務所というのがございますけれども、免震重要棟、御存じと思いますけれども、あそこには二百席しか席がございませんで、大半の人間は八キロメートル離れた福島第二原子力発電所から通ってくる。

ちょっと現場を見てみようといっても、四十分ぐらいバスに乗って、着がえてということですので、片道一時間、往復二時間かかってしまうというようなことがあって、やはりなかなか、現場といっても、現場をすぐに見て、これはこうしなきゃいけないというようなことができにくい環境にあるのは事実でございますので、できるだけ早く人間が、線量の問題があってなかなか難しいんですけれども、福島第一原子力発電所の中で執務ができるような建物をつくるということも必要です。

また、全面マスクというものをしていますと、当然電話もできませんし、隣の人とコミュニケーションをとるのも、大きな声でどなるようなことでないとなかなか伝わらないというようなこともありますので、その全面マスクをするエリアをなるべく小さくして、つまり、あそこの発電所の中の線量を全体的に下げていくというような、職場環境の改善というようなこともあわせてしなきゃいけないということを二点目でお話ししました。

さらに、気持ちの面でいえば、確かに、彼らなりに一生懸命やっているけれども、やはりいろいろなお叱りもメディアも含めていただいていますので、そうしたことについて、どうやって使命感なり責任感をしっかり鼓舞して維持してやっていかなければいけないかというようなことについて、社長として、あるいは会社として、コミュニケーション活動であるとか表彰制度であるとか、そうしたことをやっているというようなお話をさせていただきました。

辻元委員

甘いと思います。

社長、私がことしの四月の予算委員会で、人の問題について質問したのを覚えていますか。このときに指摘いたしました、今みたいな問題を。

労働環境が非常に悪い、偽装請負の疑いが指摘されて、六次下請まであるような構造の中で、人がやめていくじゃないか、続かないじゃないか、そのときの議事録ですけれども、通常の自然な状態であれば一年半かかる線量を一日で被曝とか、作業に手なれたベテランほど被曝して現場に出られなくなる、入ってくる人は未経験の若い人が多くなっているんじゃないか、でも、現場で丁寧に教えていると、教えている間に被曝するから教えられない、だから軽微なミスが起こるんだ、こういう点をどう改善するのかと、私は四月に社長に問いただしましたよね。しっかりやります、今と同じ答えですよ、おっしゃっていることは。後でもう一回質問します。

田中委員長にお聞きします。

田中さんも、社長に会おうというのは、相当の問題をお感じになっているからだと思います。

先ほど、廣瀬社長が、レポートを提出して、それについての呼び出しがかかったと言いました。その東電が出したレポートについて、第二十八回の原子力規制委員会で議論されて、ここに議事録がございます。

田中委員長の御発言、非常に深刻です。その中で、特に、柏崎刈羽の原子力発電所と福島第一原発が別々の問題のように論じられている、一方で大火事が起こっているというか、大問題が起こっているのに、こっちから人を回さないのかというような指摘をされています。

これは田中委員長の発言。柏崎刈羽原子力発電所、さっき更田委員もおっしゃって、さまざまな委員がおっしゃいます、きちんとやっているのだったら、そういう職員を一F、福島第一原発の対応に充てるべきではないのかというのももっともな指摘だと思います、それがなぜできないのかということも私自身は大変疑問に思っています、結果的に、東京電力という巨大な電力会社の今までの体質からして、状況のひどいときに現場の管理問題がきちんとできていないという気がしますと。こういうような問題意識を持ってお会いになったと思います。

二点お伺いします。

柏崎刈羽原子力発電所から、専門家も含めて、福島第一原発にしっかりと回して対応するようにとお考えか。そしてさらには、柏崎刈羽原子力発電所の再稼働の申請が出ているけれども、福島第一原発、しっかり対応ができるまで、当面は凍結せざるを得ないと思っていらっしゃるのか。この二点、お答えください。

田中政府特別補佐人

先生御指摘のように、私自身の最大の懸念は、こういった非常時というか困難な状況の中で、トラブルを防いで事故を防ぐためには、そこで働く人の質とか量といったらいいんでしょうか、そういったものがきちっと確保できないと、なかなかこれを克服していくことは難しいだろうということで、廣瀬社長に申し上げましたのは、まず労働環境、働く環境、放射線だけではなく、そういったことをまず申し上げました。やはり、東京電力の社員みずからが、そういった非常にダーティーな仕事というか、非常に困難な仕事の先頭に立ってやっていただきたいと。

そのためにはどういうふうにするかということについて、柏崎刈羽から来るのかどうかということだけではなくて、社長の方からは、東京電力にはいろいろな人材がいるので、その総合力を発揮して、できるだけそれに対応したいということでございます。

そういったもろもろの返事をいただきましたので、その実施状況を見きわめて、今後、柏崎刈羽については私どもとしては判断していきたいというふうに思っています。

辻元委員

今の、実施状況を見きわめてというのは、見きわめるのは大体どういう感じになればということなんですか。

田中政府特別補佐人

福島第一のいろいろな課題は非常に複雑で難しいし、時間もかかります。ですから、その辺の判断は、今後、どこでどういう判断をするかということについては、また委員会で皆さんとよく相談して決めていきたいというふうに思います。