辻元委員
これはずっとこの委員会でも指摘してきたところなんですけれども、そのアンダーコントロールの話はもういいです。
私は、結局、東京電力で、いろいろな数値の信憑性について、誤った計測をしているかもしれない、またはしているということを速やかに規制庁に、ここの部分については疑問があるとか、それに対して今どうしているとか、そういうことを速やかに発表しないと、同じようなことが地下水バイパスの今後やるところのデータについてあったら、一発で終わりだと思います。
規制庁としては、可能性があることも含めて速やかに報告すべきであるという指導をすべきだと思いますが、いかがですか。
山本政府参考人
御指摘のとおりだと思っております。
私ども規制委員会としましても、東電の報告を受けて、それぞれの原因と対策の技術的な検討については、専門家のワーキンググループで検討いたしましたが、二月の報告の前、一月にデータがおかしいという状況を漏れ聞いておりましたので、同じく汚染水対策のワーキンググループ、これは一月に開催したところでありますが、原因が不明であってもデータを公表すべしということで、東京電力からデータをワーキンググループに報告してもらい、公表したという経緯がございます。
辻元委員
それにしても、一月ですから、半年かかっているわけですね。
なぜこれを言うかというと、ストロンチウムというのは、社長もどういう放射性物質か御存じだと思います。これは非常に国民の関心が高い。今、国民はいろいろな放射性物質についての知識を持っています。何と何がキーポイントかということがわかっているわけです、人体に。その一つですよね。これは、一旦摂取すると骨にたまって、人体に有害な放射線を出し続けるとか、白血病や骨自身のがんを引き起こす可能性が高いと言われていることや、半減期が二十九年で、一度汚染すると一生にわたって内部被曝が続くんじゃないかとか、生物濃縮を引き起こすというような性質を持っているということを国民はもう知っています。
特に、地元の住民や、漁協の漁民の皆さんは、幾つかの物質についてのデータは非常に敏感に見ているわけです。ですから、十月に私の部屋に来てもらったときも、ぱっとストロンチウムとかを見るわけですよ、どうなっているのかと。そういう物質であるという認識は社長にはございますか。そして、住民にとっては非常に関心が高い物質についての誤計測というだけではなく、半年以上にわたって公表してこなかった、こういうことをしているという認識はありますか。
廣瀬参考人
お答え申し上げます。
おっしゃるとおり、半年間、計測の数字が本当に正しいものかどうかということをおもんぱかる余り発表してこなかったということでございますけれども、今回の場合は、ストロンチウムが実際の数字よりも高く出ていたということがわかったわけであります。したがいまして、正しい数字、発表するに値する数字をしっかりつかまえるということのために、おっしゃるとおり、半年というのは大変長いとは思いますけれども、時間を要したということでございます。
辻元委員
それで、現在、もう半年以上たっていますが、全ての数字を公表したんですか。
廣瀬参考人
現時点で三分の一ぐらい終わって、公表させていただいているところです。