つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

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2006年10月26日 日本国憲法調査特別委員会

2006.10.26

議事録

葉梨議員

お答えをいたします。

辻元委員、今の院の構成は昨年の郵政選挙の結果だというふうにおっしゃられましたけれども、今船田委員からも御答弁申し上げましたように、憲法審査会においては相当長期の間にいろいろな形での検討がなされていくわけです。ですから、当然のことながら、直近の選挙ということになりますと、憲法という問題が俎上に上った上で国民が判断をした、そういうような議席構成になるものだというふうに私は考えています。

ですから、そのような国民の声をある程度踏まえながら広報協議会の構成というのも決めていかなければならないというふうに思いますが、さはさりながら、やはり公正に、そこら辺は公平に構成をつくっていくということが非常に大事である。そこで、反対派にも配慮をして、反対する党派についても広報協議会に入るようにというような配慮をこの法律ではさせていただいておるところです。

辻元委員

先ほど共産党の笠井委員が新聞を示されまして、これぐらいでちょびっとでしたよ、今の割合でいけば反対の意見が。そうしたら、どおんと賛成で、反対がぽちょっと。これを有権者の方が見られたら、むしろ憲法を変えたいと思っている人に不利に働くんじゃないかと心配申し上げております。えらい不公平やな、何が何でも改憲に持ち込みたいのかと不信感を買うと思うんですね。枝野議員、いかがでしょうか。

枝野議員

実は、民主党案も、先ほど笠井先生がお示しになったような形のもので提案をしておりますが、実際、今辻元委員から指摘を受けたようなことを、今回、デンマークで海外調査をさせていただいて、デンマークの高名なマスコミの方から、賛否をフィフティー・フィフティーで機会を与えないと、その機会が不平等であることをもって否決をされる、このリスクが非常に高いんだという御指摘を伺いました。率直に申し上げて、私ども、自分で提案している案でありますが、それを踏まえて、少なくともアウトプットについては賛否フィフティー・フィフティーであるべきではないかという方向で修正を図りたいというふうに思っております。

ただし、広報協議会は院の組織でございますので、ここを賛否両派からフィフティー・フィフティーというのは、やはりなかなかやりにくいんだろうなと。ただ、これについては、今の議席構成であれば、共産党、社民党、国民新党、それぞれから必ず一人ずつ委員に入っていただくということを私どもは想定しておりますし、特に社民党や共産党、もし現状でこの二党だけが反対という場合であったとしても、その二党の方が広報協議会に入っていれば、そこでの進め方がアンフェアであればそのこと自体を広報できるという状況になりますので、そこでの進め方がアンフェアになるとは思えない。現に、きょうの委員会も、普通の委員会のようなドントでの時間配分ではなくて、社民党、共産党、国民新党の皆さんにもむしろ自民党よりも多い時間配分をしている。こういう配慮を今後とも最後まで憲法については続けていかなければいけないというふうに思っております。

辻元委員

今後の協議というお話もございましたけれども、私は、やはりこれは手続法と言いながら、改憲ということに対して地続きであると。そして、どうしても憲法を変えたいな、変えたいな変えたいなと思っている人たちが先導して先頭集団でつくっていくと、変えやすい方向に行きかねないと思うんですね。それがよくこの話にあらわれていると思います。

ですから、憲法というのは主権者のもので、とても大事なもので、きょうのこの議論をお聞きになって初めて憲法というのは国民投票で変えるものなんだと思われた方もいらっしゃると私は思います。ですから、きょうがスタートだと思います。今まで何時間議論してきたとかいう話が先ほどございましたけれども、きょうがスタートで、ここから、そもそも憲法とは何か、そしてどういうことが必要なんだということのスタートの日にしていただきたいと思っております。

最後になりますけれども、世論調査を見ますと、この国民投票法案について、全く知らない、または余り知らないと答えた人が六六%なんです、委員長。そして、よく知っているという人は三%だったんですよ。ですから、私は、主権者を置き去りにしたまま、改憲にはやる議員や会派が自分たちの都合のよい方向でルールをつくるということは絶対あってはならぬと思っております。ですから、今のままの法案で私たちは反対です。

しかし、憲法そのものは何なのかという議論を進めていく、これは本当に重要なことだと思っていますので、やはり議員の認識を深めるというところからもう一度スタートとしてやっていただきたいというように私は思っております。

時間が参りましたので、以上で質問と意見を終わります。

中山委員長

委員長から辻元委員の御発言について感想を述べさせていただきます。

問題は、広く国民各層に国の基本の法律とは何かということを学校教育でぴっしり教え込むことが欠如している、ここにも最大の原因があります。これを何とか先生の政党も協力していただいて、学校教育で、憲法という基本法の立場、あるいは力、そういったものが即国民の権力であるということを教えるように御協力をぜひお願いしたいと思います。

次に、糸川正晃君。