つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

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2006年11月7日 安全保障委員会

2006.11.7

議事録

辻元委員

もう一つ。そうすると、天下りファイルというのも予算委員会で問題にされておりまして、その後、各種調査をされて、これは結局、天下りのメカニズムがどうなっていたかというところも究明の一つのポイントですので、天下りファイルの存在については予算委員会でも質問が出ておりましたけれども、その後、調査をなさって確認されたんでしょうか。

北原政府参考人

今の御指摘の点につきましては、私どもがまとめた調査報告書の四十三ページに書いてございます。ここにありますように、私ども調査委員会におきましては、事案解明ということで徹底的に調査をしてまいりました。そして、その結果、ここに書いてありますように、百四十四社に二百四人のOBが在職しているということがわかった次第であります。

辻元委員

いや、そういう何かファイルがずっとあったのかどうかということをお聞きしたんですけれども、そのファイルに基づいてこれは調査されたんですか。

北原政府参考人

今私が申し上げたのは、本庁の建設部にありました再就職の状況についての資料に基づくものであります。

辻元委員

今後、今の割愛申請とか天下りファイルというのは非常に具体的なことなんですけれども、そういうことはこれからはなくすということなんですね。そう理解していいわけですね。

北原政府参考人

今回の事案が発生し、そして徹底的に調査をした結果、こういった資料が存在することがわかった。しかもそれが、再就職、さらには受注金額等の割り振りと結びついたものであるということがわかったわけでありまして、そういったことは断じてあってはならない、そういうことは一切行ってはならないし、これから行っていくことは当然のことながらございません。そのために、こういった調査の結果を踏まえまして、幅広い再発防止策をつくったところでございます。

それには、先ほど来も御質問がありますが、再就職の関係ですとか、あるいは人事管理の関係ですとか入札の関係ですとか、もろもろの幅広い再発防止策をつくりましたので、それを着実に実施していく。

それから、もう一つ大事なことは、それに携わる人間、私たち自衛隊員の意識改革、これを、のど元過ぎれば熱さ忘れるではなく、しっかりとやっていく、そして、国民の皆さんの信頼を回復してまいりたい、そんなように考えております。

辻元委員

北原長官は、今回起訴された河野さんとは、那覇防衛施設局時代、局長でいらっしゃったときに、彼が建設部長でいらっしゃったんじゃないですか。こういうことをしていたと全然知らなかったんですか、あの中に一緒にいらして。

北原政府参考人

河野とは、私は防衛庁同期であります。昔からずっと一緒であります。職場も、今御指摘のように沖縄でも一緒でしたし、また、この防衛施設庁に参りましても、私が施設庁長官で、彼が技術審議官ということで、一緒でございました。

ただ、この点につきましては、私自身、責任者としての不明を恥じますけれども、承知していなかったわけであります。

辻元委員

先ほどちょっと資料の提出の要求もしましたけれども、みんな割とキャリアが重なっているわけですね、いろいろなところで。長官も調本にもいらっしゃいましたよね。何か同じように仕事をしているのに何でわからないのかなという疑念がまだありますので、ですから、先ほどの聞き取りみたいなものを出していただいたらそういうことは晴れると思いますので、それはぜひお願いしたいと思います。

あと若干時間がありまして、久間防衛庁長官に沖縄のことを、さっき白熱しておりましたけれども。

パトリオットの問題について長官は記者会見もされていて、この中で、沖縄の人は喜んでもらわな困るみたいな発言をされて、喜べないという意見もあるがと言ったら、間違っているのですというふうにお答えになっているんですよね、この間の十月二十七日の朝の記者会見で。

そうしますと、その前後に、例えば、うるま市長、嘉手納町長、沖縄市長、浦添市長、宜野湾市長、西原町長、北谷町長、中城村長、北中城村長、読谷村長が、パトリオットミサイルの嘉手納基地配備に対する抗議ということを今の那覇防衛施設局の局長に出していらっしゃいます。かなり強いですよ、これは。かつ、沖縄県知事もコメントを出されています。遺憾表明ですね。それから、それ以外にも、読谷村は十八日、うるま市は十七日、北谷町は十三日、嘉手納町は四日、声明とか、それぞれの議会で抗議の決議とか意見書を出しているわけですね。こういう動きは間違っているんですかね。

久間国務大臣

ペトリオットPAC3というのが防御的なものであると先ほどから言っていますように、そういうようなものであるわけですから、それを置いたことでマイナスになることはないわけで、プラスにはなるわけですから、そういうようなことについて、それがあるがゆえに自分のところが攻撃されるかのような、そういう発想というのは間違っていると私は思うんですよ。

むしろ、あることによって、そっちの方に行ったらこれは意味ないということで、ほかの方に向けるということはあったとしても、そういうような、要するに戸締まりをしているところにわざわざ行くわけがないわけでありますので、そういう意味では、非常に頑丈な戸締まりをしてくれているということは非常にいいことだと、素直にとった方が私はいいと思うんです。

だから、これは恐らく日本のあちこちで、PAC3とか、あるいは今度イージス艦に積みますSM3とか、そういう配備がどんどん進んでいったときに、なぜおれのところに置かないんだ、そんな話は今でもないわけじゃありませんから、そういうのが出てくると思います。

辻元委員

これは、例えば米軍基地の存在そのもの、私もよく沖縄に参ります。そうすると、やはり、いつもこれは防衛の議論のときに、根本的な問題なんですけれども、基地があるから攻撃の対象になる、これもわかると思うんですよ。例えば、よくあるのは、敵地攻撃という話をするじゃないですか。これはちょっと、パトリオットの話は後半でしますのでおいておいて、例えば今のイラクの問題でも、軍事施設を攻撃するんだと言うわけです。北朝鮮問題のときも敵地攻撃という議論がなされて、長官は反対だと思いますけれども、相手のミサイル基地とか軍事施設をたたくんだから、民間のところじゃなくて軍事施設をたたくんだからと。これは軍事の常道で、相手の標的というのは、常に基地とか軍事施設なわけですよ。

ですから、基地が来るということは、長官の理解では守ってあげているというわけですけれども、沖縄とか小さな島とか、もしも基地がなかったら、別にそんなところは攻撃の対象にならないんだけれども、米軍基地とかが来てどんどん強化するから、やはりそこに例えば爆弾を持って突っ込んでやろうかという人も来るかもしれない、それから攻撃の対象に、この性質もあるわけです。

ですから、地元の住民にとっては、基地があるから守られるというよりも、基地があるから攻撃の対象になるじゃないかという感情、私は、これは論理的にも成り立つ話だと思います。ここを理解しないと、私は、防衛というものを預かる長官としては、論理と言うとおかしいですけれども、なぜ基地の危険性を言うかという根本的な問題ですよ。だって、イラクでも敵地を攻撃するんだ、ミサイルを攻撃するんだと言っているわけですから、そのときに、パトリオットは防御でございますのでという話は、私はその部分だけを取り出して言っているわけじゃない、米軍基地そのものがその性質を持っているということです。そこについていかがお考えですか。

久間国務大臣

相手が弱い相手の場合だったら、それは先生の言われるように、いろいろなことが言えるかもしれません。しかし、米軍という強敵を相手に、一番強い基地があるところを攻撃するんじゃなくて、日本で攻撃するなら一番弱いところを攻撃するんですよ。しかも、影響力が一番あるところ、それを攻撃する。私が敵側ならまずそうしますね。

だから、素人の怖いなという感じと専門家がどこをねらうかというのは別でありまして、非常に頑強に守られたところについて攻撃することによってその被害がいかに大きいか、それはぜひ、理解はしてもらえないかもしれませんけれども。

私は、もし敵が攻撃するとすれば、いろいろな施設のあるところ、そう言うとまた施設のあるところがいろいろ言われますから、そういうところとか、こちらの脆弱性、あるいは人口が集中しているところ、そういったところが大変弱いというのは事実でありますから、だから、そういう点では、私たちはそういうところをいかにしてカバーするか、それを絶えず考えながらやっていかないといかぬと思っております。