つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

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2008年2月29日 予算委員会

2008.2.29

議事録

福田内閣総理大臣

石破大臣は防衛省・自衛隊のトップでありますから、全体の指揮をとらなければいけないという責任があるわけですね。ですから、その責任を果たすためのことをしているわけであります。今、海上保安庁が捜査権を持って捜査をしているということでありますから、捜査のことについては、これは海上保安庁が全責任を持っておる。そしてまた、捜査のことについては、これはもう絶対的に防衛省・自衛隊は協力をしなければいけない、そういう立場にありますから、先般来協力をしているということは申し上げているというように思っております。

私は、そういうことをしているときにどういう責任が石破大臣にあるかといったならば、一番よく今回の問題、そして昨年来の諸問題について理解をし、そして改革をしなければいけない、そしてまた改革の方向性もしっかりと持っておられる、その石破大臣が責任を持ってこの防衛省・自衛隊の体制を再構築するということが一番大事なんだろうと思いますよ。これは最大の責任だと思います。しっかりやってほしいと思っております。

〔遠藤(利)委員長代理退席、委員長着席〕

辻元委員

その御見解もあると思いますよ、総理。でも、この局面はもうちょっと深くお考えになった方がいいと思います。

今までよく知っているから任せていたというのはもう通用しなくなってきているんですよ。本当に事故の再発防止、そして真相を究明していくためには、ここは、私は石破大臣には御苦労さんと申し上げたいですよ、ここまでは。しかし、局面を変えられた方がいいですよ。じゃないと前に進まないですよ。総理、ツーレートになりますよ。ツーレート、思い出してください。

えひめ丸に対応されたときの事故処理は総理が官房長官で、森総理が当時ゴルフを続行されていたということで批判を浴びました。あのときと今回、登場人物がよく似ております。あのとき今の石破大臣が防衛庁副長官でいらっしゃったわけです。そして高村外務大臣は当時の法務大臣でいらっしゃいました。そして、さらに町村官房長官がたしか所管の文科大臣で、直前に額賀大臣がやめていらっしゃるというようなこともあったと思いますけれども。

私、あのとき、総理は森さんの危機管理に対して、総理の危機意識がちょっと薄いと思うんです、今回。何か最初の方、お話を伺っていますと、全部石破大臣に任せっ放し。そして、事故直後の夕方の記者会見で、再発防止策を問われて、それは石破さんがやるでしょうみたいな発言をされて、がっかりしちゃったわけですよ。ツーレートになりますよ、ここで危機感をしっかり持っていただかないと。えひめ丸のときは、森総理のことに対してこうおっしゃった、私個人としては、ゴルフに行くべきでなかったと思う、ゴルフに行くことをとめなかったのかと問われて、ツーレートとおっしゃったわけです。

私、総理が何をこの十日間されているのか、全然見えないんですよ。日程を調べてみたんですね、総理の日程。ちょっとがっかりすることもありました。例えば、日曜日に結婚式に行かれたこと、これは私は問題ないと思います。前から決まっていたし、高村外務大臣もお喜びだと思います。でも、事故があって三日目に、高村さんの御夫妻と総理の御夫妻で会食とかされているわけですよ。高村さんは、少女暴行事件、十四歳の中学生が強姦された、この事件を解決する所管大臣の外務大臣です、高村さんが。総理はその後、イージス艦のことも、心を痛めていらっしゃったかもしれませんけれども。私はそれを見て、どうなっちゃっているのかしら。みんな見ていますよ、国民は。私は、総理大臣の仕事、それは打ち合わせもいろいろあるでしょう。どうも他人事のように今回の事故対応が見えて仕方がないわけです。私は、非常に軽率だったと思います。

さてそこで、お伺いしたいと思います。

「なだしお」の教訓、それからえひめ丸の教訓をどう受けとめるかですよ、総理。御自身で、危機感が希薄だと思われませんか。謝られたのも、私、正式にはきょう初めてですよ。いかがですか。

福田内閣総理大臣

私が何もしていないかのごとくおっしゃるので、多少弁明させていただきますけれども、いろいろ日程をごらんになっている、中身は御存じないでしょう。

結婚式、これはわかりますよね。高村外務大臣と会食をした、これは韓国に行く前の日でございまして、韓国との、今までどういう外交をしてきたか、いろいろお話を聞きましたし、また、こういうふうな考え方はどうかといったような、そういう話をするために設けた会合なんです。ですから、食事も、それから、私は、幸か不幸か、この事件が起こってから、委員会ずっとなんですよ、予算委員会がほとんどですけれども、国土交通だとか総務委員会とか。そして、委員会に行かなかったのは一日だけ、こういうこともありました。そしてまた土日は、これは韓国に行くというようなこともありまして、そういうことで、そっちの方ばかり目が行ってしまうと、私が何もしていないという感じになりますけれども、しかし、私は石破大臣とはもう何度も連絡をとっております。私のメール、電話、携帯電話ありますよ、これを押せばすぐ石破大臣出るようになっている。やってみましょうか、今。

そういうことも、電話もしております。官房長官が連絡をとる、私から官房長官に行って、官房長官から連絡をとる、相談をする、そういうこともしておりますし、秘書官も連絡をする、大臣に秘書官から連絡をする、そういうこともしております。

もうさんざんそういう連絡はとっておるところでございまして、全くそういう面において官邸は関係ないというようなこともないし、石破大臣が指揮をとっておりますから、それを一生懸命支えよう、また、時にはこちらからいろいろ注文をつけるというようなことをさせていただいておるところでございます。

辻元委員

私は心配して申し上げているんです。

やはり、こういう時期、打ち合わせだったら打ち合わせでぴちっとやった方がいいですよ。私、やはり、いつもそういう話が出ます、「なだしお」とかえひめ丸のときに、危機感が希薄じゃないかと。すごくギャップがあるように思うんですね。

では、「なだしお」の教訓がどう生かされたかということについて。

「なだしお」のときもこうだったんですよ。あのときは三十名の方が亡くなっていますけれども。相手が避けるだろうという思い込みだったわけです、大きな船が。これは、冬柴大臣が当時質問されていますよ。相手が避けるだろうと。一分前まで回避行動をとっていないわけです。そこのけそこのけ軍艦が通るよと。軍事優先だと冬柴大臣もおっしゃっているわけですね。私は、これが今回の事故の本質だと思いますよ。総理、事故の本質だと思いますよ。冬柴大臣の議事録もここにあります。艦長の意識のもとに、民間船舶航行軽視、軍事優先、このような意識が見られていた。

私は、冬柴大臣は、今度所管の大臣で、真相究明、こういう観点からもいい質問をされているんですよ。きちっとやっていただきたいと思いますよ。

冬柴国務大臣

どうも御指名ありがとうございます。

私はどうしてもあなたの時間の間に釈明をしなきゃならないと思うのは、先ほど、何か私の方が、押収した書類の中から、あなたに私の方の職員が、何かヘリコプター三機出ているということをしゃべったとかどうとかおっしゃいましたね。

それは、私は、個々の事件のことは申し上げる権限はないと思っておりますが、ちょうど海上保安庁長官が来ていますので、その一点だけ釈明させてもらわないと、きょうは……(辻元委員「公式のヒアリングでおっしゃったんですよ」と呼ぶ)いや、だから、それはそうなのかどうかをちゃんと言わせていただきたいと思います。

岩崎政府参考人

私どものヒアリングに行った人間にどういうやりとりをしたのかと確認いたしましたけれども、私どもの方から護衛艦の司令官が「あたご」に乗り込んだということをお話ししたということはない、このように言っております。