つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

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2008年4月11日 安全保障委員会

2008.4.14

議事録

石破国務大臣

情報保全隊という名前になっておりますが、今、情報と何の関係があるのかというお尋ねでございます。

情報保全隊というのは、何も情報だけに特化したものではなくて、部隊の保全、先ほど次長が答弁をいたしましたように、部隊の構成員たる隊員に対して外部からいろいろな圧力が加わる、そういうものから部隊を守るという意味で保全ということを申し上げておるわけでございます。ですから、情報保全隊が扱いますのは、全く情報だけに特化をしているというものではございません。

辻元委員

そうすると、そういう圧力や外部からの働きかけがあっても、自衛隊員、防衛省関係者がしっかりしていればいいという話でしょう、一義的には。ですから、どこかに疑わしく何か働きかけをしてくる団体や活動があるんじゃないかというところに神経を使うよりも、内部をまず固めるということが大事じゃないんですか。そこができていなかったから問題が起こっているという認識じゃないですか。

石破国務大臣

内部がしっかりしておればいいのだ、それは御指摘のとおりでございます。

しかしながら、一体、働きかける勢力というのも、それは遊びや冗談でやっているわけではなく、相当に、国益であるとかあるいはいろいろな信条であるとか、それを実現するためにありとあらゆる手だてを使って隊員に対して働きかけるということでありとせば、それはやはりどういうようなものがそういうような働きかけをするのかということを知っておかないと、隊員に対して、おまえらしっかりせいよ、何があってもそういうものに応じちゃいかぬよと幾ら言っても、どういうようなことなのかという、脅威認識という言い方は必ずしも適切ではないかもしれませんが、どういうような人たちがどういうことをしようとしているのかということも知っておかなければ、これは、隊の保全、部隊の保全というのはなかなか難しかろうと思っております。御指摘の趣旨はよくわかります。

辻元委員

大臣がおっしゃることもわかるんですよ。しかし、そこをよく考えなきゃ、熟慮しなきゃいけない点だと思うわけです。

なぜかというと、やはり実力組織であるということ。それから、警察には公安警察というのがありますね。そうすると、ちょっと大臣の認識をお伺いしたいですが、公安警察の任務と、今おっしゃったような、部隊に対して働きかけがあったら困るから情報を収集する、例えば自衛隊の情報保全隊がイラク戦争の反対集会に行っていたということ、これはやはり批判を受けてしかるべきだと思いますよ。市民の側からしたら、何で自衛隊が監視しに来てんねんと思うに決まっているじゃないですか。

イラク戦争に反対か賛成かというのは国会でも賛否が割れていますし、世論は真っ二つなんですよ。けれどもこれは政治案件ですから、政治案件でイラクから自衛隊は撤退しろという意識を世論とともに議会が決定したら、それに従って行動するのが自衛隊なわけですよね。撤退と決めたら撤退するわけですよ。自衛隊がいたいと言って行ったらあかんわけですから。

世論というのは、そして世論形成、政治決定の賛否というのは、これは自由で保障されていることであるし、市民の健全な活動なわけですね。確かに、情報が欲しいというのはわかります。しかし、それに対して過度の監視や情報収集を自衛隊がするということはいかがかと言っているわけですよ。

それでお聞きしますが、では、大臣の御認識は、公安警察と情報保全隊の先ほどのような活動の違いは何でしょうか。

石破国務大臣

公安警察というのは、公共の安全というものを目的として、警察権を持って行動しているというものでございます。

先ほど、どなたからか警務隊との差という御指摘がございました。これは警務隊とも明らかに違うわけでございます。

私どもとしては、本当に、部隊を保全するために、あるいは情報流出を防ぐ等々の目的を持って情報保全隊の新編をするわけでございますが、その違いというのは、やはり捜査権とかそういうものを持っているか持っていないかというところが違うのだというふうに思っております。あくまで目的は、部隊を守るあるいは情報を保全するということでございますので、そのために必要なことをきちんと行う。

ですから、イラク戦争に反対する集会に行ったことの是非について、今委員の御指摘がありました。そういう御指摘をされる方もおられることはわかっております。私どもは私どもとして適切な行動をしたというふうに認識をしておりますけれども、市民社会を過度に監視するような、目的を逸脱するような、そういうような行動は厳に戒めていかねばならないというふうに思っております。

言論の自由、結社の自由、集会の自由があることもよく承知をいたしておりまして、そういうものを脅かすような印象を持たれないように行動には気をつけていかねばならないと思っております。しかしながら、部隊を保全するということが、私どもとしては、自衛隊の任務の性質からいいましても最も重要なことであるというふうに認識しておることには変わりがございません。

辻元委員

もう一点、ちょっと別の角度からお聞きしたいんですが、訓令を出されて、その中で規定をされております。それに基づいて規則や達というものを出していらっしゃいますが、その中身はどういうようなものでしょうか。