つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

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2009年3月25日 外務委員会

2009.3.25

議事録

高見澤政府参考人

お答えいたします。

我が国が整備を進めておりますミサイル防衛システムといいますのは、まずセンサーでできるだけ早くその目標を探知する、それを一たん探知いたしました場合には、私どもの方に向かってくるということでございますれば、まずイージス艦によります防御、それから、落ちてくる場合にはPAC3というミサイルによる防御、この二層防御を基本として考えているものでございまして、その意味で、長距離の、ICBMとか、そういったものを念頭に置いて整備をしているものではございません。

辻元委員

そうしますと、きょうも会合があるということですけれども、非常に重要な会合だと思いますが、今想定されているのは、長距離の場合ですと、何らかの事故などを起こして日本の領土内に落下物が落ちてきたら危険だから、それに対応しようというようなことを議論しようとしているんでしょうか。いかがでしょうか。

徳地政府参考人

あくまで一般論ということで申し上げたいと思いますけれども、自衛隊法におきましては、我が国に飛来する弾道ミサイル等と。つまり、法律上の定義でいいますと、弾道ミサイルその他の落下により人命または財産に対する重大な被害が生じると認められる物体であって航空機以外のものをいう、こういうふうにされておりますが、今現在、私どもとして検討しておるのは、そのようなものが我が国に向けて飛来をするという場合にどうするかということを検討しているというものでございます。

辻元委員

そうしますと、何らかの故障や事故で落下物が来たときに、これに対して迎撃するとなると、我が国の本土に落ちてくる可能性、領土内に落ちてくる可能性があるものを上空で迎撃したら、迎撃してまた落ちてくるんじゃないですか。落下物は、迎撃されたら飛び散って、結局日本の領土内に落ちるんじゃないでしょうか。そうしたらどうやって危険を防ぐんでしょうか。いかがでしょうか。

高見澤政府参考人

お答えいたします。

もともと、今のイージスとそれからPAC3によります防御体制といったものにつきましては、そういった目標に対して、これを破壊するということを目的にしてやっておりますし、それから、また別のものが落ちてきたときに、それに対して対応する能力があればそれをやるというようなことで法律的な枠組みというのはできているわけでございます。

いずれにいたしましても、ウエポンシステムといったものは一〇〇%完全なものではございませんので、その意味で、目標に対して、やはり人命、財産の保護という観点から最も適切な方策というのを講じていく、そういうことになりますので、その点で御理解をいただきたいと思います。

辻元委員

ちょっと理解ができなくて。

有効な手段であるかどうかを考えるときには、各方面から検証しなきゃいけないと思うわけです。確かに、上空で、核を載せたミサイルが来る、撃ち落とすとか、そういう話を安保委員会でもしょっちゅうしていましたけれども、落下物を想定した場合に、それを迎撃した場合に、それがもっと本当に飛び散ると考えるのが普通だと思うんです。これは海上でも、それから陸上でもそうだと思います。そうすると、これが果たして落下物から守ることになるのかという素朴な疑問があるんですね。

いかがですか、その落下物をまた撃ち落とすみたいな御答弁を今されたんですけれども、この点、いかがでしょうか。慎重にこれは対応しないと、勇ましいことだけを言って、牽制にも何にもなりませんから。いかがですか、さらに落下物が落ちてくる可能性があるかないか。ありますよね。いかがですか。