辻元委員
今、この福島第一原発の作業員の皆さんがさまざまな証言をされ始めております。
これは総理に聞いていただきたいんですけれども、通常の自然な状態であれば一年半かかる線量を一日で被曝とか、作業に手なれたベテランほど被曝して現場に出られなくなるとか、入ってくる人は未経験の若い人が多くなっているんじゃないかとか、現場で丁寧に教えていられない、というのは、現場で教えている間に被曝してしまうからとか、日給八千円の人もいる、どうも、線量が上がって危険度が増しているのに賃金は下がっているようであるとか。例えば弁護士関係の皆さんやさまざまな団体も、この実態について聞き取りなども始めているんです。
総理、こういう話を聞いたことはありますか。総理、いかがですか。聞いたことがあるかないかだけ。
安倍内閣総理大臣
日給千円というのは初めて……(辻元委員「八千円」と呼ぶ)八千円ですか。
そういう事情、仕事が大変だという話については、直接聞いたことはございませんが、新聞等では読んだことがございます。
辻元委員
八千円ですので、失礼いたしました。
新聞等でと。
私は、これは、廃炉に向けて、そして、先ほど申し上げましたように、今まだネズミ一匹で配電盤がとまるというような事態で、この働く人たちの環境というのは非常に大事だと思っております。
茂木大臣にお伺いしたいんですが、事故直後、当時は、命がけでこの事故を食いとめた人たちがいました。フクシマ・フィフティーズとも呼ばれました。そして、私は、先ほども申し上げたように、この状況は変わっていないと思います、今回の事案を見ても。今も、この人たちが原発の暴走を食いとめている。そんな中で、労働条件、そして労働環境、健康管理、これは私、監督官庁として、大臣として、この実態をしっかりと調査して、管理していくということも必要でないかと思いますが、いかがですか。調査してくださいよ。
茂木国務大臣
現場の作業員の方々、本当に厳しい環境の中で必死に作業に当たっておられる。まさに、これまでに経験のない厳しい作業、そして作業内容も未経験のことをされている、そういった作業環境の改善には常に取り組んでいかなければならない。東京電力に対して、しっかりした指導をしていきたいと思っております。
同時に、この問題、個々の作業員、ここでできる問題だけではなくて、組織やシステムを含めて、あらゆる角度から安全確保の取り組みが必要だと考えております。
東京電力も、現在、協力企業などと連携をいたしまして、作業員の安全意識の向上のための連絡会議の開催、さらには、安全パトロールの実施、監視装置を活用した作業環境などの確認を行っているところでありまして、そこの中で、作業現場全体の安全についても、そしてまた作業員個々人の安全についてもきちんと把握をし、そして、問題があったら改善をするというたゆまざる努力を続けてまいりたいと考えております。
辻元委員
お答えは、きれいにお答えいただいたんですが、既に昨年からアンケートの調査も出ていますので、もう一度、今、システムとおっしゃいましたよね。これは下請の問題なんですよ。こういうことも含めて、これは今後の廃炉にとっては非常に重要だと思いますので、そういうことも含めて調査をしていただけますか。いかがですか。
茂木国務大臣
作業員個々人の作業環境の問題、そして組織としての取り組みの問題、さらに、システムとしてどういったことができるか、そういったことも含めて、きちんと状況を確認し、改善すべき点があったら改善をしてまいりたいと考えております。