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「米=TPP脱退」「露=北方領土にミサイル配備」。外交より、年金など国民課題の審議を!<かわら版445号(2016.11.26発行)>

2016.11.26

かわら版

「米=TPP脱退」「露=北方領土にミサイル配備」

外交より、年金など国民課題の審議を!

 

  • ●会談のわずか数日後に米ロ首脳手の平かえす

日本時間の11月18日、安倍総理はトランプ・次期米大統領と会談をしました。世界の首脳がトランプ氏の政治姿勢を慎重に見守るなか、猛ダッシュで面会を申し入れ高級ゴルフクラブをプレゼント、「信頼できる指導者」と評価しました。

しかし、その「信頼」は一方的なものだったようです。

会談から4日後、トランプ氏は、来年1月の就任初日にTPPを脱退すると表明したのです。脱退表明の直前、安倍総理は自信たっぷりに「(TPPは)米国抜きでは意味がない」と記者会見で話していたのはなんだったのか。しかも米国が入らないとTPPは成り立たないのに、まだ参議院で強行採決の構えでいるのです。

外遊中の安倍総理は20日、ロシア・プーチン大統領とも会談。領土交渉で大きな進展があるのではないか、と期待感が高まりました。

しかしその2日後、ロシア軍が国後・択捉両島に最新鋭のミサイルシステムを導入したというニュース。冷戦時代からオホーツク海は米本土攻撃に向けた最重要拠点と位置付けられてきましたが、北方領土へのロシアのミサイル配備が明らかになったのは初めてです。

「地球儀を俯瞰する外交」といい、世界中でバラマキを続けてきた安倍総理。しかし、米露の首脳からは足元をみられ、わずかな外交成果と引き換えに、巨額の経済支援を約束させられるのではないか、との懸念が広がっています。

 

  • ●アベノミクスの成功と年金維持にはバブル期なみの成長が絶対条件?

安倍総理が海外で大盤振る舞いする一方で、国内の社会保障は削られています。

本当に国民の関心が高いのは年金問題です。いま受給されている方にとっては、年金額が減らされるのではないか。将来世代にとっては、いまの年金システムは「持続可能」なのか…。

実は私の質問で、政府は初めて年金積立金30兆円の損失発生可能性を認めました。30兆円というのは、被保険者全員が汗水たらして働いて納める年間保険料総額に匹敵する水準です。それが1年で吹っ飛ぶ可能性があるということです

安倍政権がめざす「経済再生」=アベノミクスの成功には、前提条件があります。「全要素生産性(TFP)上昇率」という指標が、2020年代初頭にかけて2.2%上昇することが必要なのです。

実はこれ、バブル期の平均上昇率なのです。私の質問でわかったことですが、民主党政権で約1%だったTFP上昇率が、直近の数字で0.3%という過去最低を記録しました。私は、この現実的な数字を前提に年金運用を試算し直せ、と迫りましたが政府は「想定外」だと逃げています。

つまり、安倍政権が無理やり株式比率を50%にした年金運用は、都合の悪い未来を想定外にしたと白状したようなもの。このインチキな年金運用を、急ぎ検討し直さなければ。

 

  • ●「年金カット」法案を強行採決

事実上和平がくずれている南スーダンに、かけつけ警護などの新任務を付与して自衛隊を送り出した安倍政権。

これまでは「(新任務の付与は)政府全体で決める」としてきた稲田防衛大臣は、「(隊員に何かあれば)私が責任をもつ」と答弁を一転。またもトカゲのしっぽ切りに「女性活用」するつもり?

また、いよいよ憲法審査会が再開されました。これまで安倍総理は予算委員会などで自身の憲法観などを質問されると、憲法審査会で議論するべき、と逃げてきました。私は、総理を審査会に呼んで真意を確認すべき、と提案しました。

金曜日、安倍政権は年金カット法案を強行採決しました。

民進党が出した長時間労働を規制する法案は、与党が無視して審議入りさせないのに「野党は対案を出せ」と白を切っています。みなさまの声に耳を傾けがんばります。