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GPIF第3四半期運用状況の公表を受けて

2019.2.1

国会ブログ

本日、GPIF第3四半期運用状況が公表されました。
それによると、運用資産額はマイナス約15兆円とのこと。厚生年金被保険者全員の年間保険料が約30兆円ですから、私たちが汗水たらして納めた保険料の半分が、たった3ヵ月で吹っ飛んだことになります。

ちなみに、GPIFが現在のポートフォリオに変更したのは2014年10月31日。それ以降の通算ではプラスとなっているため、GPIFや政府にしてみれば「収益は確保できている」ということなのでしょう。

しかし、最大の問題は、年金積立金の持ち主である被保険者に対して、それだけの変動(リスク)があることの説明がないまま、また被保険者の意思確認がないままに、半ば強引にポートフォリオを変更したことです。

ちなみに現在のポートフォリオの単年度の最大損失発生可能性は「30兆円」とされています。年間保険料の半分どころか、丸々1年分が吹っ飛ぶ計算になります。

しかし、当時、2014年11月19日の厚生労働省の審議会で委員が「単年度の最大損失がいくらか?」と質問したことに対し、厚生労働省は

「東京に隕石が落ちれば、日本の経済は崩壊しますので、多分天文学的な損失が出ますので、全額毀損するかもしれません」

とはぐらかしました。
すでに、2014年10月3日のGPIF運用委員会で「30兆円」という数字が議論されていたのにもかかわらずです。

また、その「30兆円」という数字の載ったGPIF運用委員会の議事要旨も、通常、議事要旨は1~2ヵ月後に公開されるにもかかわらず、結局、2014年12月22日に公開されました。ちなみに、2014年12月14日には衆議院選挙がありました。

その後、政府は、ポートフォリオ変更から約2年後の2016年10月13日に私が提出した質問主意書に対する答弁書において、ようやく「30兆円」の損失発生可能性を認めました。

今後の経済見通し等に関する質問主意書

経済見通し等に関する質問主意書に対する答弁書

なお、運用目標の算出にあたって行われた2014年の年金財政検証ですが、その経済前提には、内閣府の中長期試算の数値が使われています。

ちょうど一昨日、最新の中長期試算が公表され、それを受けて新聞各紙では「成長率の甘さ」が指摘されていましたが、まさにその甘い数字が年金財政検証で使用されているのです。

根っこの数値がインチキだということは、年金財政全体がインチキだと言っても過言ではありません。

現在、毎月勤労統計をはじめ基幹統計の不正が大きな問題となっており、組織的だったのか、意図的だったのかが焦点となっていますが、いい加減な内閣府の中長期試算とそれをもとにした年金財政検証こそ、組織的であり、意図的です。
この問題も今国会で厳しく追及していきたいと思います。