つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

活動報告・国会質問・質問主意書

安倍総理「審議拒否」するな! ――どうなる日米密約、2000万円貯金、年金カット、消費税!?

2019.6.6

国会ブログ

参議院選挙が近づいています。
そして、衆参ダブル選挙になるのでは、という憶測が飛び交っています。

なぜ急ぐのか。政府は何かを隠しているのではないか。そんな懸念も広がっているのです。

ひとつは、アメリカのトランプ大統領との「密約」。

5月に異例の「3泊4日・過剰接待」を受けたトランプ大統領が、農産品の関税について「TPPに縛られない」「合意の数字が出るのは7月選挙の後」と明らかにしました。

農家の怒りが広がっては選挙を戦えない、と安倍総理が泣きつき、トランプ大統領に足元を見られて、合意時期とひきかえに大幅妥協をしたのでは? 

権力維持のために、まさに「国益」を損なう密約をしたという疑いが晴れません。

もうひとつは、年金の危機です。

金融庁が出した「人生100年時代」に向けた報告書案では、

「年金収入だけの無職高齢者夫婦(平均収入約21万円・支出約26万円)は毎月約5万円の不足。20~30年の人生で約2000万円のたくわえが必要。そのために投資して金融資産を自分で増やさねば」

と、政府がまるで投資会社の回し者のような報告書を出したのです。

年金は「100年安心」と言ったのは、安倍総理ら自民党ではないですか。

不安をあおって投資や貯蓄を増やせという一方、消費税を増税すれば、経済成長がストップし兼ねません。

それに、年金支給月額19万円をモデルにしていますが、国民年金の受給者はひと月平均5万5千円しか年金をもらえません。

貯金のない人が31%もいる中で、病気になったらどうすればよいのでしょう。

自分たちで投資をして2000万円を貯蓄しなさいというのは、政治の責任放棄ではないでしょうか。

そもそも2000万円以上の金融資産をもっているのが「平均」といいますが、あまりにも現状とかけ離れていると私は思います。

賃金が上がらず、子育てや介護の負担などで貯蓄すらできない人たちの将来不安をあおり、対策も示さずに、元本保証のない投資に誘導する。
投資で失敗したら政府が穴埋めしてくれるとでもいうのでしょうか。

実は、今年は5年に一度の年金財政検証の年です。

これは年金制度の「定期健診」と言われ、焦点は「年金額がいくら下がるのか」です。

5年前には6月3日、10年前には2月に発表されていたのが、今年は発表予定すら明かされていません。

まさかこれも参議院選挙後に後回しでは、と疑いが強まっています。

忘れてはならないのは、すでに今年、年金は下がっています。

厚労省は、年金支給額は0.1%上昇したといいますが、物価上昇率が1.0%なので実質的には0.9%カットされたのです。

2月にはGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が第3・四半期の運用状況を公表し、運用資産額が「マイナス15兆円」となったことがわかりました。

厚生年金被保険者全員の年間保険料(約30兆円)の約半分が、わずか3カ月でふっとんだことになります。

以前、私の質問で「30兆円の損失」の可能性を政府は認めているので、事態はまだまだ予断を許さない状況です。

しかも、政府は「society5.0」と称して、70歳まで働ける社会をめざす、と発表しました。

かっこいい名前をつけていますが、要は年金受給開始年齢を上げるのが目的です。

健康で働きたい人が働き続けられるのはよいことですが、これは同時に終身雇用制や定年制の事実上の終焉です。
とくに、現役世代の賃金体系に大きな影響を及ぼすため、競争が激化することにつながります。

老後の安心という、まさに私たちの暮らしの根本を政府が変えようとしているいま、予算委員会を開いて事実を国民に明らかにしなくてはなりません。

私たちは衆院規則

「委員の3分の1以上からの要求があったときは、委員長は、委員会を開かなければならない」

に従って、予算委員会の開会を求めてきました。

しかし、与党の予算委員会の審議拒否は100日を超えました。

森友問題での公文書改ざんをめぐり、私たちが抵抗したときに与党は「野党は審議拒否だ」と騒ぎましたが、それどころではありません。

国民の前で事実を明らかにするために、安倍総理に逃げずに国会審議に出てくることを強く望みます。


今朝開かれた、「2000万円貯金・年金カット追及」の野党合同ヒアリング


本会議の前には「予算委員会要求 野党合同院内集会」を行いました


院内集会の前には、選択的夫婦別姓 民法改正を求める集会にも参加。市民のみなさんとともに”一刻も早い民法改正の実現を”と話しました