つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

活動報告・国会質問・質問主意書

本日2月3日、安倍総理に予算委員会で質問しました ……7年間すべて5000円、安倍晋三後援会の「桜を見る会・前夜祭」。そして資金報告書未記載の疑いが!

2020.2.3

国会ブログ

本日、私は3年ぶりに通常国会・予算委員会での本予算の質疑に立った。
冒頭私は、総理に約束をお願いした。「いま新型コロナウィルスの感染拡大で人々が不安になっている、こんなときに重要なのが情報公開と政治の信頼だ。政府がウソをついたり情報隠しをしているという疑念があればパニックになる。今回の新型コロナウィルスの対応では、検証のためにも文書をすべて保存してほしい」しかし安倍総理は、法令にのっとって対応する、と逃げの答弁。

この日は厚労大臣の負担を減らすために、新型コロナウィルスについては会派を代表して岡本充功議員が質問、私はこの日、憲法について質疑するつもりだった。しかし、冒頭行った「桜を見る会」の質疑で場内が騒然となってしまった。

<過去7回の「前夜祭」はすべて5000円、ひとりひとりと契約>

安倍総理は、2013年以降、7回にわたって「前夜祭」を行っている。全日空ホテルで3回、ホテルニューオータニで4回。私は「これらをすべて会費5000円、参加者ひとりひとりと契約し、ホテルの領収書を渡す、いわゆる『安倍方式』でやっているのか」と質問。総理は「そういう方式だった」と認めた。

そうであるなら、総理と同じやりかたをすれば収支報告書に不記載であっても違法ではない、ということか? 「総理、やってもいいんだと太鼓判を押してください」と私が問うたところ、安倍総理は「安倍晋三後援会としての収支はないことから記載は必要ない」」と繰り返すばかり。

政治資金規正法の法の趣旨は、この高市早苗総務大臣も答弁したように、「公開することで国民に是非を問う」すなわち、国民の不断の監視と批判のもとにさらされる、そしてお金の出し入れを透明化して、政治活動の公明と公正を確保するというものだ。
5000円を参加者から徴収しても足りない分を事務所などがこっそり補てんしているのではないか、などという疑いがもたれないように収支報告書に書きなさいといっているのだ。

<安倍総理「この方式で問題ない」と答弁→ではみんなやっていいのか!?>

そして、私が「なぜ前夜祭ではこれだけ長きに渡って、政治資金規正法を逃れるような方式をとってきたのか。脱法行為ではないか」と総理にしか答えられない質問をしているのに、棚橋泰文予算委員長がわざと高市総務大臣を指名するなど、明らかにおかしな議事運営。しかも、閣僚席からヤジがとんで議場は騒然。
安倍総理は「主体は参加者、われわれは仲介、問題ない」と答弁したが、まさに総理は「こうすれば脱法できる」という方法を示したに等しい、と私は指摘。なんども閣僚席からヤジがとぶ。この日までずっとどんなにもめても審議を続行して野党の質問時間を削ってきた棚橋委員長が、はじめて「時計をとめて」閣僚を注意した。
私は「みんながこのやり方をすればどうなるか。ニューオータニで5000円でやって、あとで補てんしていてもわからない。このやり方で本当にいいのか」と繰り返し指摘。すると総理は「同じやり方なら問題ない」と開き直って答弁! 政治資金の動きがわからなくなるではないか!

<安倍総理、信用できる相手とは「私の事務所と私自身」→安倍総理だから5000円になったと認める>

5000円が安いのではという指摘については、かつて今井雅人議員の質問に「お客さん、相手によって違いますから。何回も使って信用のできる相手と一見の方とでは、商売においては当然違うのは、役所仕事ではないわけでございますから。そういうことなんだろう、このように思うわけでございます」と答弁している。ここでいう「何回も使って信用のできる相手とは誰?」という質問に安倍総理は、「私の事務所と私自身」と答弁。要は、安倍事務所や安倍後援会だから5000円になったと認めた。一見の人がひとりひとり申込んでも5000円にはならない。安倍晋三後援会が主催して安倍事務所が手配したから5000円になったというなら、これは買収ではないか? と思われる。ホテルから寄付を受けたのではないか? と疑われる。だから収支報告書への記載が必要なのだ、と私は指摘した。

<やっぱりあった「前夜祭」の経費→資金報告書不記載の疑い>

ここで総理は「通知などは後援会事務所で行っている」と答弁。「FAXや郵送などの事務経費はどこで行っているのか?」と聞くと、「事務経費は、通常の後援会の会員の方々との連絡の一環」と総理。しかし、総理がはじめてニューオータニで「前夜祭」を行った問題の2015年の安倍晋三後援会の収支報告書に、それらしい事務経費の計上は見当たらない(この年は「新春の集い」も行っていない)。「調べてください」というと、総理は「当然、事務所費として計上している」と総理。これには驚いた。

添付の「2015年安倍晋三後援会収支報告書」を見ると、「事務所費」には「政治資金監査料」と「家賃」しかないのだ。「郵送料」も「印刷費」もない。総理は「経費は発生している」といったのだから、やっぱり不記載ではないか? なお東京都選管の「政治団体の手引き」には、「会費を徴収しないで実施する事業」も経費の支出があれば収支報告書に記載するよう、「記載例」に書き込まれている。私たち国会議員は、会費無料の「国政報告会」などはしょっちゅうやっているが、当然告知や運営には経費がかかる。そうした支出は記載するのが当たり前だ。
この問題は、引き続き調べていこうと思う。