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11月4日予算委員会での辻元の質疑全テキストです。

2020.11.6

国会ブログ

11月4日予算委員会での辻元の質疑全テキストです。

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○金田委員長 この際、辻元清美君から関連質疑の申出があります。江田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。辻元清美君。

 

<質疑①政治が社会の分断あおるな>

○辻元委員 立憲民主党の辻元清美です。総理、まず最初に、今、アメリカの大統領選挙、開票が進んでおります。一つお伺いしたいんです。私、このアメリカの大統領選挙を見ておりまして、社会の分断、これは非常に懸念されると思いました。トランプ大統領になってから、フェイクニュースだ、フェイクニュースでないという応酬とか、更にこの大統領選挙がアメリカ社会の亀裂、分断を深刻にしていくんじゃないかという懸念を持ちながら、この大統領選挙を見ておりました。そういう懸念について、総理はどのようにこの大統領選挙をごらんになっていたでしょう。いかがですか。

○菅内閣総理大臣 日本と比較をすると、歴史的にもいろんな民族の方が集まって国をつくっているわけでありますから、そういう中で、今度のこの選挙戦、その分断だとか、そうしたことも含めて私は見ていました。

○辻元委員 いずれにしても、どちらかの方が大統領に選ばれます。この後、総理は新しい大統領とどのように向き合いたいですか。

○菅内閣総理大臣 日米同盟は日本の外交のまさに基本でありますから、そういうことのもとに、次の大統領としっかりつき合っていきたい、こういうふうに思います。

○辻元委員 今、社会の分断ということを申し上げました。私は、アメリカだけの話じゃないんじゃないかと思うんです。この予算委員会でも、私、歴代十人ぐらいの総理大臣と議論させていただいてまいりましたけれども、総理が官房長官を務められた安倍政権、私はやじを飛ばされたりもしました。しかし、非常にこれはゆゆしき事態だと思ったのは、野党攻撃もひどかったんです、民主党政権は悪夢の時代だったとか。国民に向かっても、こんな人たちに負けるわけにはいかないと。総理大臣みずからが対立をあおるような発言をされてきたんじゃないかと非常に懸念しておりました。私が住んでいる大阪でも、つい先日、五年間で二回も住民投票を、あえて申し上げますけれども、住民から望んだのではなく、一部の政党によって、まあ、しかけられたような形だったと思いますよ、署名を集めて住民投票したわけじゃないわけですから。これは日本でも、このトランプ政権で起こったような分断、私は、安倍政権でも社会の分断が進んだんじゃないか。大阪では住民投票があって、私は大阪を協調の時代に新たに持っていきたいと思いますから、大阪で頑張りたいと思いますけれども、私は、やはり、菅総理になられたわけですから、この安倍総理のように、対立をあおるような発言は慎んでいただきたいし、野党を攻撃したりして自分たちが政権を維持していこうとか。それからフェイクニュース、例えば日本学術会議の案件についても、自民党の議員が、フェイクニュースではないかと指摘されているようなことをネット上で流布するということまで起こっているんですよ。何か学術会議のことも、あたかも学術会議をみんなで問題にしていこうみたいな、改革というよりもむしろ何か対立をあおるような、そういう風潮があるんですよ。そういうことは慎んでいただきたい。総理大臣としてまず約束していただきたいと思いますけれども、対立や分断をあおらないということ、そして、そういう姿勢で国会審議や政治をやっていただきたい。そして、日本学術会議のことも、そういう対立をあおるような発言が御党の議員の中からあったら、しっかりそれは見過ごさずに注意をしていく。まず約束してください。いかがですか。

○菅内閣総理大臣 対立と分断というのはよくないと思いますけれども、しかし、お互いに切磋琢磨して政策を主張し合うことは、これはいいことじゃないでしょうか。お互いに国民のために政策を提案し、そこについてかんかんがくがくの議論を行っていくということは、私はいいと思います。

 

<質疑②国民目線で世襲制限しようよ>

○辻元委員 さて、私は以前から、菅総理にこれは聞いてみたいなと思うことがあったので、かつての総理が持論とされてきたこと、これをちょっと最初にお聞きしたいんです。私、総理と同じ意見なんです。世襲制限なんですよ。総理は、もうあちこちで、ビラまでまいているんですね、世襲制限しなきゃいけないと。そしてインタビュー、それから、さまざまなところで原稿も書いていらっしゃいます。世襲制限の断行が日本の未来を開く。世襲を許せば自民党は死ぬ。その中でどういうことをおっしゃっているかといいますと、世襲にしたら出たい人が出られない、それって国民目線から見て変でしょう、世襲制限をして世代交代を図る、そんな当たり前のことをやらないと自民党に未来はない。今も同じお考えですか。

○菅内閣総理大臣 まさに、私は地方から出てきて、何もないところで国会議員の秘書をさせていただいて、ゼロからスタートしています。私は、小選挙区世代、初めての選挙で当選をさせていただきました。そういう中で、当時、私ども自民党は世襲の方が圧倒的に多かったんです。たしか六、七割、五割を超えていたと思いますが、そういう中で、私自身は、世襲は制限すべきだ、世襲制限ということです、制限をして、必ず、世襲の方が小選挙区から出る場合でも、そこの場で投票して出る。予備投票というような、党員投票みたいな形で出すとか、そういう方策を実はつくって、今日まで自民党は来ていると思っています。

○辻元委員 総理、自民党の世襲の方はそのころから減っておりません。総理も四割とおっしゃっていて、今も約四割いらっしゃるんですね。お一人お一人が、私は、立派な方もたくさんいらっしゃいます。しかし一方、えらいこの人ぼんぼんちゃうかと思う人もいてるんですよ。大臣も、二十人、大臣いてはるんですけれども、十二名が世襲の方なんですよ。私は、総理、こういう提案をされています。具体的に、三親等以内の親族を公認しないことを考えている、本当に出たければ違う選挙区から出ればいいと。総理も、お父さんが町会議員をされていましたね。そして、四期当選されて、副議長をされたお父さんも、地方の政治家でいらっしゃいました。これは事実ですか。

○菅内閣総理大臣 それは事実です。

○辻元委員 しかし、総理は、違う選挙区からみずから実践して出ていらっしゃるわけですよ。秋田で、副議長も務められて、お父さんが町会議員をやっていたところ以外のところで、非常に苦労もされたと思いますけれども、総理みずから、違う選挙区で出た方が、世襲の方、非常にいろいろなことを親から学んで、いい面も持っている、しかし、やはり違うところで一から苦労してこそ、更に磨きがかかったいい議員になるんじゃないかとおっしゃっているわけですよ。総理は、この世襲問題は自民党のタブーなんです、そこに私は切り込んだ、何も幹事長にならないとできないわけではないといって、麻生総理のときに官邸に乗り込んでいったりしているじゃないですか。幹事長どころか、総理・総裁になったんですから、私は、やはり多過ぎると思いますよ。大体、総理大臣候補もみんな世襲の方なんですよ。ずっと総理大臣の子供はみんな来てはるんですよ。麻生大臣、麻生大臣はまだまだ頑張れると思いますけれども、御勇退されたら、お子さん、息子さんを出したいですか。いかがですか。

○麻生国務大臣 予定外の通告で、通告を受けていないよね、この質問はね。この質問は、あらかじめ事前通告はありませんでしたね。(辻元委員「通告は必要ない」と呼ぶ)必要あるかないか、私が決めますから。(辻元委員「いかがですか」と呼ぶ)御質問の内容をもう一回言ってください。後継ぎをさせるかどうかという意味ですか。(辻元委員「はい。どう思いますか」と呼ぶ)まだ引退することを考えていないから。

○辻元委員 自民党には、例えば、一時、大正時代から議席を我が一族でいただいておりましてとおっしゃって批判を浴びた方、まだ今もいらっしゃるんですけれども、でも、私は、その人が悪いと言うんじゃないんですよ。大正時代からだと百年ですよ。この中にもいらっしゃいますね、大正時代から先祖代々じゃないけれども。なぜこういうことを言うかというと、菅総理はこうもおっしゃっているんですね。国民が厳しい生活をしているときに自分たちは何もしなくていいのか、だから世襲制限が必要なんだ。今、コロナのときでしょう。言ってみれば、店が潰れたりとか、パートで仕事が打ち切られて、子供を抱えて、本当に苦しんでいるシングルマザーの方とかいらっしゃるんですよ。私は、やはりこういうときだからこそ、あれだけ世襲制限とおっしゃってきたんですから、ちょっとはやってみようか、検討するぞ、自民党、それぐらいおっしゃったらどうですか。総理、いかがですか。ビラもまいていらっしゃいますよ、横浜で。だって、前例の打破とか、縦割り、前例主義、既得権益の打破、おっしゃっているじゃないですか。政治に新規参入者を招き入れる、これはとても大事なことなんですよ。違いますか。たたき上げでしょう。本当の改革者になりたいんだったら、いかがですか、少しはやってみたらどうですか。どうですか、総理。

○菅内閣総理大臣 まさに、多様性というものが必要であるというふうに思います。そういう中で、自民党、今、女性の議員が非常に少ないですから、そうしたものに対応しようとか、世襲については、先ほど申し上げましたけれども、世襲だからという形ですぐ公認しないで、そこの、出馬する選挙区で党員投票をやって決めようとか、そういういろんなルールをつくっています。

○辻元委員 それについても批判しているんですよ。公募で選べばいいとかいろいろ言っているけれども、おやじの後を受けて、息子や党員、党友の姿勢にはどうしても前任者の色がにじみ出る、世襲の該当者がいる選挙区では厳正な公募は難しくなると言っているじゃないですか。ですから、私は、申し上げているのは、やはり、たたき上げ、そして、前例主義、既得権益の打破というんだったら、日本学術会議の人事の六人を飛ばすとか、そんなことをするんじゃなくて、みずからの政治のありようを改革する。今の答弁だと、結局、たたき上げ総理でも、自民党の政権である限り、総理大臣のたらい回しでは何も変わらないということじゃないですか。私はそう思います。

 

<質疑③任命拒否はいつ誰から聞きましたか>

○辻元委員 さて、そんな中で、学術会議の問題。総理にお聞きしたいと思います、事実関係です。私は、そっちの方がやってほしいですよ。学術会議の人、何の基準かわからないのに六人を任命拒否するよりも。おととい、こういう答弁があります。百五名のもともとの名簿は見ていないということは事実ですと、総理、江田議員にお答えになりました。そのとおりですね。総理。

○菅内閣総理大臣 見ておりません。

○辻元委員 そうすると、九十九人の名簿、決裁、判こ押しているんですよ。このときに、いや、六名はちょっと今回は任命できないという話は聞きましたか。

○菅内閣総理大臣 もともとこの……(辻元委員「いや、聞いたか聞いていないかだけだから」と呼ぶ)それは聞いていません。九十九人の名簿が出てきて、そこで印鑑を押して、参考資料としてはつけてきましたけれども、見ていません。(辻元委員「じゃ、見ていなかった」と呼ぶ)はい。

○辻元委員 それでは、この六名が任命から外されたというのはいつ知ったんですか。その後ですか。これは総理しかわからないよ、総理の記憶だから。

○菅内閣総理大臣 ちょっとお待ちください。ちょっと、具体的に申し上げます。(辻元委員「思い出してください。これ、判こついたでしょう」と呼ぶ)ついた、ちょっと……(辻元委員「ちょっと待って。じゃ、時計とめてもらう。じゃ、総理、時計とめろと指示してください」と呼ぶ)いや、私、総理大臣になってから正式に任命しますので、その日にちだけちょっと確認……(辻元委員「いや、日にちはいいです。六名を、ちょっと委員長」と呼ぶ)

○金田委員長 わかりやすく説明してください、辻元清美君。

○辻元委員 これを決裁したときに六人が外されていることは知らなかったとおっしゃったので、では、その後、六人の人が実は外されていたんだということを総理が知ったのはこの決裁の後のいつごろですかと聞いているんです。

○菅内閣総理大臣 八月三十一日、学術会議の推薦を受けて、具体的な対応について相談を受けたわけで、具体的な相談を受けたのは総理大臣になった後です。九月十六日、私、内閣総理大臣に就任しましたので。その後に、それを受けて、私が、懸念や任命の考え方を官房長官や副長官を通じて内閣府に伝えて、最終的に九十九名を任命する決裁を行ったということです。

○辻元委員 ですから、もう一回言いますよ。この六名の、加藤陽子さん以下六名の名前が出ました。これは、じゃ、こんな人たちが任命されていなかったということはニュースで知ったんですか、新聞とか。いかがでしょう。ちょっと、関係ないでしょう。もう全然関係、何で、総理の記憶をお聞きしているんですよ。

○菅内閣総理大臣 まず、八月三十一日に学術会議から総理大臣宛てに百五名の推薦名簿が提出され、担当の内閣府からその内容の報告を受けて、私が官房長官時代から持っていた懸念というものを伝えました。こうした懸念点や任命の考え方を官房長官を通じて内閣府に伝えて、九月二十四日に内閣府が九十九名を任命する旨の決裁を起案して、九月二十八日ですね、決裁を行ったのは。

○辻元委員 そうすると、総理は、懸念は伝えたと。しかし、具体的に、こういう六名の方がこうこうこういう理由で任命から外されましたという説明は受けていないということですね、具体的な名前を入れて。

○金田委員長 菅内閣総理大臣。具体的事実ですから、しっかり答えてもらいましょう。

○菅内閣総理大臣 先ほども申し上げましたように、懸念や任命の考え方を官房長官や副長官を通じて内閣府に、それに基づいて九月二十四日に内閣府が九十九名を任命する旨の決裁を起案して、九月二十八日に私のところに決裁が回ってきて、決裁を行ったということです。

○辻元委員 それね、今同じ答弁をされているんですよ。ですから、これだけ騒ぎになっている六名の方のお名前ですね、加藤さんとか宇野さんとか。具体的に、こういう人が外れていたんだと総理が名前も認識したのは決裁の後ですか。

○菅内閣総理大臣 決裁をする前に、九十九人にするという話は報告を受けています。

○辻元委員 ですから、百五名出されていて、六人のこういう人が外されたんだということを総理が名前も含めて自覚したのはいつかと。決裁しちゃったけれども、その後大騒ぎになりましたよ。それで、ああ、こういう六人が外されていたのかと。そのときにお知りになったということでよろしいですね。

○金田委員長 具体的事実だから、しっかり答えてもらいます。

○菅内閣総理大臣 私が九十九名のその決裁をする前です。決裁を、九十九人で上がってきたその前に、こういう形で上げますからという形です。

○辻元委員 決裁を、判こを押す前に、こんな六名の人が外されたということを知っていたということですか。

○菅内閣総理大臣 そういうことです。

○辻元委員 それでは、その六名の方が外されたという説明は誰から受けましたか。

○菅内閣総理大臣 まず、私は、八月三十一日に……(辻元委員「いや、それはいいんだって」と呼ぶ)いや、ちょっと経緯がありますから。八月三十一日に学術会議から総理大臣宛てに百五名の推薦名簿を提出され、担当の内閣府からその内容の報告を受けて、私、官房長官時代から持っていた懸念を実は伝えました。そして、こうした懸念や任命の考え方を官房長官や副長官を通じて内閣府に伝えて、最終的には、九月二十四日に内閣府が九十九名を任命する旨の決裁を起案して、二十八日に私が最終的な決裁を行った。二十四日にこの九十九名が任命が上がってくる前に聞いています。

○辻元委員 誰から聞きましたか。

○菅内閣総理大臣 多分、杉田副長官だと思います。これはいろいろな方が来ていましたので。内閣府からも来ていましたから。

○辻元委員 そうしますと、そのとき初めて総理は六名が任命されていなかったということを知った、杉田官房副長官から聞いたと。じゃ、六名を任命しないと決めたのは誰ですか。

○菅内閣総理大臣 それは、最終決裁者は私ですから。

○辻元委員 ということは、杉田官房長官がこの六名は任命しない方がいいですよと持ってきて、そこで話し合って、じゃ、この人はこうだね、この人はこうだね、じゃ、この六名は外れて九十九名にしておこうと相談したんですか。

○菅内閣総理大臣 先ほど申し上げましたけれども、私、八月三十一日に百五名の推薦名簿が提出されたときに、官房長官時代からの私の懸念を内閣府に伝えたんです。(辻元委員「だから、六名について」と呼ぶ)その中で、最終的に上がってくる段階で聞いたのは杉田副長官です。

○辻元委員 じゃ、杉田副長官が六名を提示したということじゃないですか。ということは、杉田副長官がこの六名を外した方がいいという判断をされて提示しているわけですから、杉田官房副長官に、どういう理由で外そうとしたのか、ここに来ていただいて御説明いただく必要があるので、私たちは参考人として来てくださいと言っているわけです。委員長、今度こそ呼んでくださいよ、杉田さんを。いかがですか、委員長。委員長に言っているんですよ、今は。

○金田委員長 理事会で協議をさせていただきます。

 

<質疑④加藤教授を政府委員に任命しているのはご存知か>

○辻元委員 それで、この間、総理は、加藤陽子さんだけ御存じだったとお答えになりましたね。どういうように御存じだったんですか、加藤陽子さん。

○菅内閣総理大臣 これは最終任命権者が私ですから、最終的には私が決めているということです。これは当然のことですけれども。(辻元委員「加藤陽子さん」と呼ぶ)加藤陽子さんについては、当日、あそこに名簿が出ていましたですよね。この委員会で配られています。私は新聞とかそういうことで知っていました。

○辻元委員 どういう判断基準で判断されたのか。総理は六人のうち加藤陽子さんは御存じだったということですか。加藤陽子さんについて、ちょっと、私は女性の歴史学者として本当に尊敬している方なんですよ。それで、本なんかも、「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」、物すごく売れていますよ。なぜこの人が外されたのかと、すごいショックだったんです。総理、御存じですか。加藤陽子さんの例でいきますと、小泉政権から菅政権までの十七年間、歴代内閣の政府の委員会や懇談会、例えば内閣府独立行政法人評価委員会など八つの委員を務めてこられました。安倍政権、菅官房長官のときも、内閣府公文書管理委員会の委員に、内閣府の、官房長官が任命しているんですよ。そして、菅内閣、今も加藤陽子さんは、国立公文書館の機能・施設の在り方等に関する調査検討会議委員を務めていただいているわけですよ。こういう加藤さんが、ずっと政府が世話になってきて、その業績を評価して政府の委員に任命していたという事実は総理は御存じでしたか、加藤さんについて。いかがですか。総理の認識。いや、総理が知っていたかどうかですから。総理、どうぞ。

○菅内閣総理大臣 内閣でお願いしているということを私は承知していませんでした。

○辻元委員 こういうことも承知せずに、じゃ、杉田さんから言われて、外しておこう、外しておこうと外したんですか。加藤さんのケースでもそうですけれども、政府の委員というのは、政府がこの人はやめておこうと思ったらやめられるわけで、そして、推薦がなくても、政府の一存で決められるわけですよ。ハードル低いんですよ。そっちでは今もお世話になって、政府がその見識や学識を頼って、そして今も委員を務めていただいている、政府の。ところが一方、独立性が高い日本学術会議の推薦の方は外してしまう。同じ人物を、一方では政府が力をかりて、一方では拒否。任命拒否の根拠は破綻していると思いませんか。総理、いかがですか。いかがですか。

○菅内閣総理大臣 個々人の任命の理由については、政府の機関に所属する公務員の任命であり、通常の公務員の任命と同様に、その理由については、人事にかかわることですから、控えたいと思います。

○辻元委員 この新しい国立公文書館をつくるというのは、上川大臣が議連の会長で、私も一緒にやらせていただいていますけれども、非常に見識の高い歴史学者として、私どもは加藤先生を始め歴史学者の方のお力をかりているんですよ。わかりますか。今まで、加藤氏のような歴史学者の、例えば、学術会議の答申によって国文学研究資料館が設立されています。今、国立公文書館、ありますね、これを新しくしようとしているわけですよ。これについても、学術会議の公文書散逸に向けてという勧告がもとになって日本は初めて国立公文書館をつくったんですよ。諸外国はあったんですよ。日本はおくれていたんですよ。学術会議がそれに勧告を出して、よし、やろうということで、国際基準に合ったものをつくろうとなったわけです。こういう歴史、総理、御存じでしたか。総理、総理です、総理です。総理。

○菅内閣総理大臣 そういう形の中で、公文書管理館ですか……(辻元委員「国立公文書館ができた」と呼ぶ)できたという経緯は承知していませんでした。

○辻元委員 何にも知らないんじゃないですか、学術会議が今までどんなことをやってきたか。例えば原子力基本法も、学術会議の声明によって日本の原子力利用についての基本がつくられたんですよ。国立公文書館もそうですよ。そして、新しい公文書館も、今力をかりているんですよ。その人を外しているんですよ。外した本人は、いや、そんな政府の役職をしていたのは知らなかったとか、そして、学術会議がそういう仕事をしていたのは知りませんでした。任命権者として失格じゃないですか。総理、いかがですか。

○菅内閣総理大臣 それは、私でなくて皆さんが考えることだと思います。

○辻元委員 大体、安保法制のときから、何か学術会議を目の上のたんこぶにしてきたんじゃないかなと思い当たる節があるんですよ。あのときに、私、総理とこの場で相当議論しましたね。あのときに、二百名以上の憲法学者の方が憲法違反と声明を出したんです。これについて総理は記者会見で問われた。そうしたら、総理はどうおっしゃったか。安保法制を違憲じゃないという著名な学者もいっぱいいるとおっしゃったんですよ。ですから、私は、質問をしまして、合憲とする学者の名前をいっぱい挙げてください。三人しか答えられなかった。覚えていますね。覚えているよね。それで、合憲という学者が少な過ぎると私が指摘すると、数じゃないと言ったんですよ。私は、この総理の姿勢が、そのものが、多くの学者や専門家が問題点を指摘しても、数じゃないんだ、政権は正しいんだと。まるでこのときの総理の御答弁が、もともと、学者の意見、そして学問を軽視してきた、そういうことをあらわしているんじゃないかと思いますよ。いかがですか。数じゃないんですか、いかがですか。

○菅内閣総理大臣 国会運営も、数でなくて、野党の皆さんの考え方も聞きながら私どもは進めているんじゃないでしょうか。

○辻元委員 このとき、総理はNHKのインタビューにお答えになっているんですけれども、年末に、去年の。この安保法制のときに、政権の最大の危機だと思ったとお答えになっているんですよ。そしてさらに、総理の御著書でも、先ほどから出ている「政治家の覚悟」という御著書でも、この安保法制のときのことを書いていらっしゃいます。三人の憲法学者が憲法違反だと言って、反対派が勢いづいた、私はもう眠れなくて、くたくたになったと。政権の危機だとこのとき非常に危機感をお持ちになったんじゃないですか、いかがですか。そうインタビューで答えていらっしゃいますけれども、いかがですか。

○菅内閣総理大臣 私が答えているので、そのとおりだったと思います。

○辻元委員 政権の危機だと思ったんですよ。学者がこのとき行動いたしました。私は、あのときの総理の姿勢、まるで、憲法違反だと主張する学者たちは政権を脅かす脅威、総理にはそう映ったように私は見えました。そして、本でもかなり危機感を持っていらっしゃる、書いていらっしゃる。そして、今から思えば、今回の任命拒否の、あそこに源流があったように思います。二〇一七年に閣議決定をしたあたりからおかしくなっちゃったんです。総理、権力には超えてはならない一線がある。私は、総理と当選同期です。そして、自社さ政権でした。自民党の先輩方、中曽根元総理もいらっしゃったんですよ。多くの自民党の先輩方から学びましたよ、超えてはならない一線があると。私は、梶山静六、当時官房長官でした、先生や、後藤田正晴先生や野中広務先生がいらっしゃったら、総理、この任命拒否、人事はおやめになった方がいいととめていたんじゃないかと思いますよ。それが保守の懐の深さだったんじゃないですか。

 

<質疑⑤学術会議よりアベノマスクの検証を>

○辻元委員 学術会議の、河野大臣が行革の対象にする、十億円でしょう、予算。私、少ないなという印象を受けたんですよ、見たとき。アベノマスクに二百六十億円使ったんでしょう。学術会議十億円の二十六年分ですよ、あのマスク二枚に。こっちの方を、何でそんなことが起こったのかを検証する、安倍内閣の失敗を、そっちをしていただくのであって、学術会議の十億円のうちの五億円の人件費をちまちま削る、それが政治のやることですか、総理。いかがですか、総理。総理に聞いています。総理に聞いています。河野さん、総理に聞いているんですよ。やはり、これは覚悟の問題ですよ。何を日本は大事にするのか。中曽根元総理も戦争を体験された、戦争を体験した人たちが、学術会議というのは、時には政府が道を踏み外しそうになったら、政府と違う勧告を出してブレーキをかける、そういう組織をあえて税金でつくっておこうというのが学術会議の意思じゃないですか。国会の意思だったんですよ。わかりますか、総理、あえてですよ。私は、日本にとってそういう存在は非常に大事だと思っております。総理、いかがですか。大事だと思いませんか。

○金田委員長 河野大臣。(辻元委員「河野さんに聞いていない、聞いていない。もう終わるから、河野さん、いいよ、もう」と呼ぶ)河野大臣、一言。時間が来ていますから、簡単に。

○河野国務大臣 政府が支出している五千の全ての事業が行革の対象になります。学術会議もその一つです。

○辻元委員 総理、いかがですか。総理に聞いているんですよ。

○金田委員長 内閣総理大臣菅義偉君、時間が来ていますので、一言でお願いします。

○菅内閣総理大臣 今、行革担当大臣のところでそこを精査していると思います。

○辻元委員 総理は「鬼滅の刃」のせりふを一言おっしゃったけれども、こういう、最後に「鬼滅の刃」の漫画の黒幕の言葉を、こうならないようにしてほしいので、紹介しておきます。私は何も間違えない、全ての決定権は私にあり、私の言うことは絶対である、おまえに拒否する権利はない、私が正しいと言ったことが正しいのだ、こんなせりふを言っているんですよ。こうならないように、くれぐれも御注意いただきたいと思います。終わります。