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活動ブログ

岸田新総理に代表質問をしました(全文)

2021.10.14

国会ブログ

質問全文

本日は、コロナ禍で苦しむ方々にお見舞いを申し上げますとともに、その皆様の思いをしっかり受け止め、会派を代表して、岸田総理及び関係大臣に質問をいたします。

岸田総理、御就任おめでとうございます。
具体的には、マイナンバー制度の拡充や、国、地方のシステム連携などを行い、ワンストップ、 ワンスオンリーの行政サービスを目指します。そして、利用者が窓口に出向くことなく、デジタルを活用して、いつでもどこからでも行政手続ができる社会を実現します。

予算委員会やりましょう

さて、私は現在、衆議院予算委員会の筆頭理事を務めております。総理、予算委員会、やりましょう。いかがですか。

私たちは、六月に国会が閉じられて以降、憲法五十三条の規定にのっとって、臨時国会の開会を求め続けてまいりました。

コロナ禍で多くの方が苦しんでいるのに、国会を開かなくていいのか。オリンピックや自民党総裁はしはるのに、国会、開かなくていいのか。年末に向けて、景気対策のための補正予算は組まなくていいのか。

総理は、メモ帳、今日はお持ちでしょうか。国民の声を書いてらっしゃるとおっしゃっていましたけれども、こんな声は総理のメモには入っておりませんか。いかがでしょうか。まずお聞きをいたします。

やっと国会を開いたかと思ったら、顔見せだけで、すぐに解散するとおっしゃる。

本日、この本会議場で新閣僚の皆様と初めてお目にかかりました。この三日後に解散されたら、 就任から新閣僚の皆様のお仕事は、ただ本会議場のひな壇にお座りになっているだけになってしまうんじゃないですか。各大臣が適材適所なのかもさっぱり分かりません。

デジタル庁の接待問題

そこで、せっかくですので、今回の最年少、四十四歳で入閣され、期待される大臣、牧島かれんデジタル大臣に質問をいたします。

先日来、デジタル庁では、接待問題が発覚しました。接待を受けていた平井前大臣は給与を返納され、デジタル庁幹部は懲戒処分されました。
ちょっと驚いたんですが、報道によれば、牧島新大臣も接待を受けていたということです。何回、どこで、誰から、お幾らの接待を受けて、御自分がお支払いになったのか。

デジタル庁はこれから莫大な予算を握ります。 新しい利権の温床になるという指摘もあるので、 まずお聞きをしておきたいと思います。

やはり予算委員会を開いて各大臣の資質についてもしっかり点検をさせていただかなければ、このままで選挙に突入、大体、大臣が何をしたいの かも分からないのに選挙に突入、これは国民の皆様に失礼じゃないですか。いかがでしょうか。

民主主義の危機

さて、そんな岸田総理、自民党の総裁選挙のとき以来、民主主義の危機にあると何回も発言されてきました。それでは、具体的にお聞きをいたします。

例えば、安倍元総理が国会で百十八回も虚偽答弁をしました。これは岸田総理の言う民主主義の危機に当たるんでしょうか。公文書の改ざんが行われ、自殺者まで出しました。しかし、当時の麻生財務大臣始め政治家は、どなたも責任をお取りになっておりません。これは民主主義の危機に当たるのでしょうか。個別に、具体的にお答えいただきたいと思います。

甘利幹事長「UR口利き事件」

そして、甘利幹事長にまつわるUR口利き事件の件です。甘利幹事長は、内閣府特命担当大臣のときに、二〇一三年から一四年にかけて、千葉県の建設会社から、大臣室などで計二回、合わせて百万円の現金を自ら受け取った。事務所でも秘書が五百万円を受け取りました。

まず、総理にお聞きをいたします。
大臣室で大臣が事業者などから現金を受け取る行為を岸田内閣では認められるのでしょうか。
甘利幹事長はしかるべきタイミングで公表すると言っていたにもかかわらず、先週、調査報告書は公表しないと文書で表明されました。総理は、幹事長に任命されるに当たり、この報告書を御覧になって確認されたのでしょうか。

総理、調査報告書と、そしてこの調査の内容の公表を総理から指導をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

また、私たちは甘利幹事長の政治倫理審査会への出席を求めております。

私は、十九年前に秘書給与問題で辞職をいたしました。辞職後でしたけれども、記者会見では駄目だ、国会で説明しろという自民党の強い求めに応じて、私は予算委員会の参考人招致に応じました。そのときの自民党執行部筆頭副幹事長が今の甘利幹事長だったんです。

そして、ある自民党の先輩に、刑事責任のあるなしとは別に、政治家は政治責任も果たさなければならないと諭されて、自分の不明を恥じ、私は、二期生でしたけれども、震えながら参考人招致に応じました。
その先輩は、かつて岸田総理も御指導を仰がれていた宏池会の加藤元幹事長です、加藤紘一さんです。同時期、加藤先生も御自身の問題で逃げずに参考人招致に応じていらっしゃいました。

宮沢元総理は、竹下登元総理に対する証人喚問の求めに自民党総裁として応じておられました。現在の宏池会の中にも、自ら刑事責任を果たし、復帰され、大臣まで務められた方もこの議場にいらっしゃるはずです。私も、刑事責任と政治責任を自分で負ったからこそ、再びこの場に立たせていただくことができたと思っております。

岸田総理は、宏池会の先輩方が守ってこられた政治の矜持をお持ちのはずだと私は信じたい。岸田総理こそが率先して、甘利幹事長に政治倫理審査会での説明をするように御指示いただけないでしょうか。いかがでしょうか。

広島での買収事件

さて、先日、自民党広島県連は、河井克行、案里夫妻の買収事件の自民党の調査について、このままでは広島県民や国民は納得していないとして再調査を求めました。広島県の自民党の人たちが納得していないのに、全国の国民が納得するはずがありません。総理のお膝元からのろしが上がった。
再調査するのですか。広島県民の皆様に向かってお答えをいただきたいと思います。

森友問題、赤木雅子さんの手紙

さて、先週、私は、森友公文書改ざん問題で自殺に追い込まれた赤木俊夫さんの妻、雅子さんにお目にかかりました。
岸田総理にお手紙を出されたと報道され、直接お話をお聞きしたいと人づてに申し出て、お受けいただいたのです。

どんな思いでお手紙を出したのですかとお聞きすると、岸田総理は人の話を聞くのが得意とおっしゃっていたので、私の話も聞いてくれるかと思い、お手紙を出しましたとおっしゃっておりました。

総理、このお手紙、お読みになりましたか。お返事はされるのでしょうか。お答えいただきたいと思います。
そのときに手紙の複写をいただきました。ちょっと読ませていただきます。皆さん、お聞きください。

内閣総理大臣岸田文雄様。

私の話を聞いてください。
私の夫は、三年半前に、自宅で首をつり、亡くなりました。
亡くなる一年前、公文書の改ざんをしたときから、体調を崩し、体も心も崩れ、最後は、自ら命を絶ってしまいました。
夫の死は、公務災害が認められたので、職場に原因があることは、間違いありません。財務省の調査は行われましたが、夫が改ざんを苦に亡くなったことは、書かれていません。なぜ、書かれていないのですか。
赤木ファイルの中で夫は、改ざんや書換えをやるべきではないと本省に訴えています。それに、どのような返事があったのか、まだ分かっておりません。
夫が正しいことをしたこと、それに対して、財務省がどのように対応したのか、調査してください。そして、新たな調査報告書には、夫が亡くなったいきさつをきちんと書いてください。
正しいことが正しいと言えない社会は、おかしいと思います。
岸田総理大臣なら、分かってくださると思います。
第三者による再調査で真相を明らかにしてください。
赤木雅子。

総理は、このお手紙、どのように受け止められたんでしょう。
赤木さんの死も、赤木さんが改ざんに異議を唱えたことも、そして、どんなプロセスだったのか、一切、財務省の報告にはありません。

これで正当な報告書と言えるんでしょうか。皆さん、いかがですか。
皆さんも、御家族がこのような目に遭わされたら、はい、そうですかと納得はできないんじゃないですか。

総理、このお手紙で求めていらっしゃる第三者による再調査、実行されますか。

赤木雅子さんは、この代表質問を見ますと私におっしゃっておりました。先ほどはちょっと冷たい答弁でした。雅子さんに語りかけるおつもりで、御自分の言葉で誠実にお答えください。

臭い物に蓋をして、その上に新しい家を建てようとしても、すぐに柱が腐ってしまいます。長期政権でたまったうみを岸田政権で出すことができないのであれば、国民の皆さんの手で政権を替えていただいて、私たちが大掃除するしかありません。

コロナ禍、病院の再編

さて、コロナ禍でまた痛ましい事態が起こりました。
コロナ感染の妊婦さんがたらい回しにされ、自宅で一人、出産しましたが、お子さんが亡くなったのです。

岸田総理、このような、あってはならない事態を招いた原因はどこにあるとお考えでしょうか。

コロナ前に、安倍政権のとき、公立・公的病院の再編を決めました。岸田政調会長時代です。菅政権は更に進める法案を成立させてまいりました。その後、四百三十六病院の統廃合を公表し、私の地元、大阪府高槻市でも二つの病院が対象にされ、その一つは、四百人のコロナ患者を受け入れていたにもかかわらず、政府のこの方針によって、百病床の削減と産科の休止をせざるを得なくなりました。

この統廃合に対して、近畿医師連合が決議で非常に厳しく批判をしております。

コロナ病床が足りないのに、政府が病床削減を進める。こんなことをやっているから救える命が救えなかったのではないかという声を、総理はどのように受け止められるんでしょうか。そして、政策転換をされるおつもりはありませんか。

東京オリンピック・パラリンピック

次に、東京五輪の経費についてお聞きします。

開会式と閉会式を百六十五億円で発注、無観客でニーズがなかったオリパラアプリに三十八億円、お弁当の廃棄に一億一千六百万円。二〇二〇年十二月に公表された予算は一兆六千四百四十億円、そのうち国は二千二百十億円。でも、会計検査院によれば、関連経費を含めた国の支出は二〇一九年で既に一兆六百億円。二年前で一兆六百億円。今はどれぐらい大きくなっているんですか。そして、この関連経費も含めた国の支出を明らかにしていただきたいと思います。

会計検査院の指摘を受けた以上、関連経費も含めてしっかり仕分をして、国として責任を持って組織委員会を指導して、経費の全体像を国民に示すべきだと思いますが、皆さん、いかがでしょうか。

組織委員会や東京都が赤字補填できない場合は、国が補填するのでしょうか。国民一人当たり、一体幾らの負担になるのでしょうか。さらに、経済効果はどのぐらいあったんでしょうか。それぞれお答えいただきたいと思います。

非正規雇用、新自由主義の弊害
さて、岸田総理は所信表明の中で、新自由主義的な政策については、富めるものと富まざるものとの深刻な分断を生んだと述べられました。同感です。

コロナ以前から、労働者派遣法などの規制緩和が進められ、安くて、いつでも雇い止めできる不安定労働者が増え、格差が拡大。そこにコロナが直撃をいたしました。非正規で働く女性たちが雇用調整に使われ、女性の自殺者も急増したのです。それこそ、岸田総理が言う新自由主義の弊害ではないですか。違いますか。

先日、総裁選挙で、お二人の、高市早苗さんと野田聖子さんが立候補され、私も同学年なんですよね、お二人と。そして、連合も女性の会長が出ました。時代は少しずつ変わったなと思うんですけれども、女性を取り巻く深刻な状況はどんどん悪くなっているように思うんです。その原因の一つが、やはりこの労働者派遣法などの問題が女性を直撃していると思います。これを抜本的に見直す、このおつもりはあるでしょうか。新自由主義の脱却と言われているわけですから、しっかりお答えいただかなければなりません。

カジノ撤回しましょう

次に、カジノです。
安倍政権、菅政権の成長戦略の象徴が、原発輸出とカジノつきIRでした。

原発輸出は、安倍政権で破綻をいたしました。では、カジノIRは成長戦略として継承されるのでしょうか。IRは、カジノだけではなく、大きな国際会議場なども造るとされていますけれども、岸田総理も、大切なG20までリモート参加で済ませようとされています。大きな国際会議場なんか、これから廃れていく可能性が高いんじゃないでしょうか。いかがでしょうか。
今も、ポストコロナの有効なビジネスモデルであるとお考えでしょうか。

岸田総理の成長と分配の論理では、カジノIRを成長産業とみなし、その果実をみんなで分配する、地域の雇用を増やすとなるんでしょう。しかし、この果汁は下に滴り落ちるのではなく、上に吸い上げられる。そして、不安定雇用を大量に生み出す。その可能性の方が高いんじゃないでしょうか。

さらに、カジノは、一握りの大もうけをする人を生むと同時に、ギャンブル依存症で生活が破綻してしまう人を大量に生み出す可能性があるんです。カジノは、岸田総理が懸念する分断と格差を生み出す、そんな新自由主義の装置のように私には見えるのです。

コロナ禍で、アメリカのMGMリゾーツ・インターナショナル、この会社は大阪に進出したがっていて、私なんか、大阪に来ていらぬと思っていますけれども、この会社は、一万八千人、アメリカ全体の従業員の四分の一をコロナで解雇したんです。そして、この人たちは、休職させられている間も無給だったんです。給料をもらえていなかったと言われています。シンガポールのリゾート・ワールド・セントーサは三分の一の人員を解雇いたしました。

このような現状を総理は御存じでしたか。これでもまだカジノIRを進めたいのでしょうか。

私たちは、IR関連法の廃止法案を提出いたしております。総理、カジノ解禁は今ここで明確に撤回され、新自由主義からの脱却というその態度を示していただきたいと思うんですが、皆さん、いかがでしょうか。

地方に預けないでいただきたいと思います。国としての方針をしっかりお示しいただかなければなりません。

安倍・菅政権の9年間、転換できるのか

小泉政権以来、勝ち組、負け組という言葉が生まれました。皆さんも覚えていらっしゃると思います。それ以降、強いものを更に強くする、勝ち組のための政治を推し進め、負け組には自己責任、コロナ禍で多くの人が苦しんでいる渦中に、最後は生活保護がありますからと総理大臣が言い放つ。そして、派閥の親分たちの権力のたらい回し、総理大臣だったら何でもできると言わんばかりの政治の私物化、妻や息子の問題まで出てまいりました。

これが安倍政権、菅政権の九年間だったと思います。果たして岸田総理に転換ができるのでしょうか。

岸田総理は、新自由主義からの脱却とおっしゃっている。しかし、一方の、党の政策責任者で、安倍総理の全面的な御支援を受けられた高市政調会長はアベノミクス礼賛。結局、思い切った政策転換は無理で、曖昧になってしまうんじゃないですか。

金融所得課税、総理大臣の役割

金融所得課税、先ほども御答弁ありましたけれども、私たちの格差解消政策と一緒で、岸田さんも本気になったのかと私は思っていたんですよ。当面考えない、先送り。私は、お金もうけがあかんと言うているのではないんです。私、商売人の娘で、子供のときから商売繁盛と言うていました。

どんどんもうけてください、でも、これだけ格差が広がって若者や女性や子供が苦しんでいる、ですから、もうちょっと税金を払うてくださいと国民を説得し、説明するのが総理大臣の役割じゃないですか。最初から、一週間で白旗揚げてどうするんですか。やはり、ちょっと岸田さんには荷が重いのかなと思います。(発言する者あり)じゃ、やると言ってくださいよ。

さらに、エネルギー。甘利大臣も原発推進の急先鋒だったじゃないですか。果たしてエネルギーの政策転換はできるのでしょうか。

私には、岸田総理は、お気の毒なほどにあちこち人事に気を遣って、言葉ではいろいろおっしゃるのですが、結局、既に身動きができないように見えてならないんです。

最後に:国民の普通の暮らしを守りたい

最後に申し上げたいと思います。

世界中、ポストコロナ時代の社会経済の在り方を模索しています。たやすいことではないということは私たちにも分かっています。

でも、岸田総理と私たちには違いがあります。それは、私たちにはしがらみがないということです。私たちは、元総理や各派閥の親分の顔色をうかがうのではなく、国民の顔を真っすぐに見て、今までの政策の間違いを方向転換することができるのです。

私たちが守るのは、新自由主義を進めてきた人たちの既得権益ではありません。国民の普通の暮らしを守りたいんです。不公平な政治を公平公正に変えていく、その役割を私たちに担わせてほしいのです。

一体どちらが、本気で、日本の閉塞感と不公平、停滞を打ち破り、未来を切り開いていけるのか、それを御判断いただくのが来る総選挙だと思います。

最後に、立憲民主党は、国民の皆様と喜びも悲しみも分かち合う、そんな政党として、国民の皆さんと一緒に、今の閉塞感、停滞を打ち破る、変える、そんな政党でありたい。そして、私たちは変えてまいりたいと思います。

御清聴ありがとうございました。

(衆議院本会議議事速報を基に作成)