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安倍晋三元総理の国葬儀等についての基準に関する質問主意書・答弁

2022.8.5

質問主意書

安倍晋三元総理の国葬儀等についての基準に関する質問主意書

 

吉田茂元総理の国葬儀については以下の答弁がある。

〇田中龍夫総理府総務長官 ただいま御指摘のように、今後これに対する何らかの根拠法的なものはつくらないかという御趣旨でありますが、これは行政措置といたしまして、従来ありましたような国民全体が喪に服するといったようなものはむしろつくるべきではないので、国民全体が納得するような姿において、ほんとうに国家に対して偉勲を立てた方々に対する国民全体の盛り上がるその気持ちをくみまして、そのときに行政措置として国葬儀を行なうということが私は適当ではないかと存じます。(答弁一)(衆議院決算委員会、昭和四十三年五月九日)

水田三喜男大蔵大臣 国葬儀につきましては、御承知のように法令の根拠はございません(答弁二)。だから、いまその基準をつくったらいいかどうかということについて長官からお答えがございましたが、私はやはり何らかの基準というものをつくっておく必要があると考えています。幸いに、法令の根拠はございませんが、貞明皇后の例がございますし、今回の吉田元総理の例もございますので、もう前例が幾つかここに重なっておりますから、基準をつくるということでしたら簡単に基準らしいものが私はつくれるというふうに考えています(答弁三)。そうすれば、この予備費の支出もこれは問題がなくなる(答弁四)ことになりますので、私はやはり将来としてはそういうことは望ましいというふうに考えています。(衆議院決算委員会、昭和四十三年五月九日)

一方、「故宮澤喜一内閣・自由民主党合同葬儀記録」(平成二十年三月、内閣府大臣官房)には以下の通り記述されている。

「一、総理大臣経験者の葬儀について、内閣が関与するか否かについて閣議決定等で定められた基準はない。」(記述一)

また、「故岸信介内閣・自由民主党合同葬儀記録」(昭和六十三年三月、内閣総理大臣官房)には以下の通り記述されている。

「故岸元総理は、我が国が経済の復興を終えて新しい発展を迎え、国際社会における役割もまた次第に 重きを加えつつあった重要な転換期に、三年五か月にわたって内閣総理大臣の重責を担い、その間、国論を二分するような厳しい状況の中で、身命を賭して日米安全保障条約の改定を行い、今日の我が国の繁栄の基礎を築くとともに、自主独立の平和外交を積極的に推進し、世界の平和と我が国の国際的地位の向上に貢献し、内政面でも、国民皆保険皆年金の実現や最低賃金制度の導入など民生のために大きな足跡を残されている。これらのことから、内閣と自由民主党との合同葬儀がふさわしいと考えた次第である。」

なお、故佐藤榮作元総理の葬儀が国民葬儀であったことについては、以下の通り記述されている。

「佐藤元総理の場合は、約七年八か月の長きにわたり、内閣総理大臣としての重責を担われ、その間、全国民の悲願であった沖縄返還を実現し、我が国が平和国家として存続していくためのいわゆる非核三原則を堅持する等々国家国民のために果たした役割は非常に大きいものであり、更にノーベル平和賞を受賞されたこと等々も総合的に勘案して、内閣、自由民主党及び国民有志が共同して執り行う国民葬儀になったものと考えられる。」

また、「故中曽根康弘内閣・自由民主党合同葬儀記録」(令和三年三月、内閣府大臣官房)には以下の通り記述されている。

「中曽根康弘氏は、東西の軍事対立や日米貿易摩擦の高まりなど、我が国が厳しい内外情勢に置かれた時期に、五年間にわたり内閣総理大臣の重責を担われ、戦後史の大きな転換点に当たって舵取り役を果たされました。中曽根氏は、戦後日本政治の総決算を掲げ、レーガン米国大統領との強い信頼関係の下で強固な日米同盟を確立し、近接するアジア諸国との関係を強化するとともに、国際社会の一員として、世界の平和、経済秩序の維持に重要な役割を果たし、我が国の国際的地位を大きく向上させました。また、中曽根氏は、行政改革の断行を最重要課題と位置付け、強いリーダーシップを発揮して、二十一世紀に向けた諸制度の改革に取り組み、国有鉄道の民営化をはじめとして、大きな実績を上げられました。(中略)故中曽根康弘元内閣総理大臣の御功績や過去の先例等を総合的に勘案し、葬儀を内閣と自由民主党の合同葬儀として執行することとし(以下略)。」

今回の安倍晋三元総理の葬儀を国葬儀にするにあたり、岸田文雄総理は以下のように述べている。

「安倍元総理におかれては、憲政史上最長の八年八か月にわたり、卓越したリーダーシップと実行力をもって、厳しい内外情勢に直面する我が国のために内閣総理大臣の重責を担ったこと、東日本大震災からの復興、日本経済の再生、日米関係を基軸とした外交の展開等の大きな実績を様々な分野で残されたことなど、その御功績は誠にすばらしいものであります。外国首脳を含む国際社会から極めて高い評価を受けており、また、民主主義の根幹たる選挙が行われている中、突然の蛮行により逝去されたものであり、国の内外から幅広い哀悼、追悼の意が寄せられています。こうした点を勘案し、この秋に国葬儀の形式で安倍元総理の葬儀を行うことといたします。」(岸田内閣総理大臣記者会見、令和四年七月十四日)

佐藤榮作元総理、岸信介元総理、中曽根康弘元総理について挙げられた「功績」に比べ、安倍晋三元総理の「功績」を示す岸田文雄総理の発言は具体的な内容が乏しい。明示されているのは「憲政史上最長の八年八か月」の総理在任期間であるが、このことをもって例えば佐藤榮作元総理の「沖縄返還の実現、非核三原則の堅持、ノーベル平和賞受賞」を超える功績とするには、十分な説明がなされているとはいえない。

全額国費を投じて、①国民全体が納得するような姿において、②国民全体の盛り上がる「国葬儀」を執り行う(答弁一)のであれば、政府は判断基準を明らかにすべきと考える。

以下質問する。

 安倍晋三元総理の葬儀について、全額国費の国葬儀とする判断は、いつ誰が発案し、誰が決定したのか。

 答弁二「国葬儀につきましては、御承知のように法令の根拠はございません」という政府見解は今も変わらないか。そうであれば、現時点で国葬儀に関する法令の根拠はない、という認識で間違いないか。根拠があるのであれば、いつ政府見解は変わったのか明らかにされたい。

 答弁三には「何らかの基準というものをつくっておく必要がある」、「基準をつくるということでしたら簡単に基準らしいものが私はつくれる」という答弁があるが、以降、政府は「何らかの基準」をいつ、どのような形で議論したか。結果、どのような基準が存在するか。議論していなければ、なぜ「簡単につくれる」基準をつくらなかったのか、理由を示されたい。

 答弁四のように、一定の基準があれば「予備費の支出もこれは問題がなくなる」という政府見解は今も有効か。つまり、一定の基準がなければ予備費の支出には問題があるという認識か。

 記述一「総理大臣経験者の葬儀について、内閣が関与するか否かについて閣議決定等で定められた基準はない。」という政府見解は今も変わらないか。そうであれば、現時点で総理大臣経験者の葬儀について定められた基準はない、という認識で間違いないか。基準があるのであれば、いつ政府見解は変わったのか明らかにされたい。

 法令の根拠なく、基準もない場合に、総理大臣経験者の葬儀について、誰が、どのようにして、「国葬儀」、「国民葬儀」、「内閣・党合同葬」、「衆院・内閣合同葬」、その他が相応しいかどうかを定めるか。

 戦後の総理大臣経験者の葬儀のうち内閣が関与したものについて、投じられた国費と、葬儀費用における国費の割合をそれぞれ明記されたい。また、今回の安倍晋三元総理の国葬儀の予算の総額と内訳を示されたい。

 今回の安倍晋三元総理の国葬儀について、新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況によっては、延期や規模縮小をするという判断は起こりうるか。同葬儀によって新型コロナウイルス感染症の感染拡大が助長されるリスクは少ないと考えるか。同葬儀において新型コロナウイルス感染症の感染対策はどのように実施されるか。

 吉田茂元総理の葬儀の際には、答弁一の政府見解がある。行政措置として国葬儀を行なう際には、①国民全体が納得するような姿において、②国民全体の盛り上がるその気持ちをくむ(答弁一)ことが条件であるという政府見解は今も有効か。

 平成二十九年七月一日に安倍晋三元総理は、東京都議会議員選挙での応援演説の際に、自らに批判的な国民に対して「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と発言し、国民の分断を招いたと批判を受けている。今回の安倍晋三元総理の葬儀において、「国民全体」が納得し盛り上がるという上記の条件は満たしているという認識か。

十一 佐藤榮作元総理が「国葬儀」とならなかった理由について、当時の記事や研究によれば、以下の通りとなる。

1 「国民葬」という新形式をとる理由として、新聞紙上では五点が指摘されている。一点目は明確な法的な根拠が存在しないとする内閣法制局の見解であり、これこそが国葬見送りの最大の決め手であったとする。」(前田修舗「戦後日本の国葬」六十七頁)

2 「法的根拠欠き断念――三日の協議で結局、国葬見送りの決め手となったのは「法的根拠が明確でない」との内閣法制局見解だったといわれる。」(昭和五十年六月三日朝日新聞夕刊)

佐藤榮作元総理の葬儀を国葬としないと定めた当時の内閣法制局の見解はどのようなものだったか。「法的根拠が明確でない」という見解が出されたことは事実か。

また、今回安倍晋三元総理の葬儀を国葬とするにあたり、内閣法制局の見解はどのようなものか。昭和五十年当時の見解から、いつ、どのように変わったのか。

十二 政府は佐藤榮作元総理の葬儀に対し「国葬議」が適当でないとし、安倍晋三元総理の葬儀を「国葬議」に相応しいと判断しているが、両者の違いは何か。安倍晋三元総理の功績のどの点が、佐藤榮作元総理の「沖縄返還の実現、非核三原則の堅持、ノーベル平和賞受賞」等を上回ったと政府は判断したのか。具体的な内容を示されたい。

十三 政府は岸信介元総理の葬儀に対し「国葬議」、「国民葬儀」が適当でないとし、安倍晋三元総理の葬儀を「国葬議」に相応しいと判断しているが、両者の違いは何か。安倍晋三元総理の功績のどの点が、岸信介元総理の「日米安全保障条約の改定、国民皆保険皆年金の実現、最低賃金制度の導入」等を上回ったと政府は判断したのか。具体的な内容を示されたい。

十四 政府は中曽根康弘元総理の葬儀に対し「国葬議」、「国民葬儀」が適当でないとし、安倍晋三元総理の葬儀を「国葬議」に相応しいと判断しているが、両者の違いは何か。安倍晋三元総理の功績のどの点が、中曽根康弘元総理の「行政改革の断行」等を上回ったと政府は判断したのか。具体的な内容を示されたい。

答弁  ※8月15日に下記の答弁を追記・更新しました

【答弁】参辻元清美君(安倍晋三元総理の国葬儀等についての基準に関する質問主意書)