つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

活動報告・国会質問・質問主意書

2022年10月19日 参議院予算委員会速記録:統一教会問題「文科省の過去9回の聴取は解散命令請求に行く材料」「宗務課8名で大丈夫?→質問作りは法務省なども加える」「勝共連合は関連団体、関連団体の把握は重要なポイント」

2022.10.25

国会質問

2022年10月19日 参議院予算委員会議事録(辻元清美質疑)

 

辻元「安倍元総理の国葬、衆参の議長にはいつ御連絡されたのか」

→岸田総理「していない」

○辻元清美君 立憲民主党・社民の辻元清美です。
今日は、古賀千景さんにちょっとお手伝いもいただきながら質問をいたします。
まず最初に、国葬問題。
総理、国葬を、銃撃、安倍総理の銃撃があって六日後にいきなり会見で国葬をしたいと表明されたんですね。この六日間で、誰とどんな相談をしたんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) その間、国葬を行うに当たっての根拠、先ほど松野長官からも説明をさせていただきましたが、そうしたこの手続上の問題等を政府として確認をし、そして内閣法制局とも相談した上で、この政府として国葬を行うことを決定をし、そしてそれを明らかにした、こうした手続を取っておりました。
○辻元清美君 その六日間の間に公明党には相談しましたか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 事前に連絡をさせていただいております。
○辻元清美君 与党だからですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 与党、もちろん与党としての関係は重要であると認識をいたします。
○辻元清美君 与党だけと相談して決めることであるという認識ですか。
○国務大臣(松野博一君) お答えをさせていただきます。
国の儀式としての国葬儀におきましては、これは国の事務の中におきまして立法権にも司法権にも属さないということで、行政権に属するものかと思います。行政の裁量として閣議決定によって決定をしたということでございます。
○辻元清美君 衆参の議長にはいつ御連絡されました。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 私自身は、直接議長には連絡は取っておりません。
○辻元清美君 公明党には連絡して、衆参の議長には連絡もしていないと。で、記者会見をした。問題があったと思いませんか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) もちろん、政府としては、先ほど申し上げたように、法的な問題等様々な課題については精査した上で、内閣法制局等ともその確認の上で手続を進めました。
そして、委員の御質問は、そのことについてこの国会等に連絡を取らなかったこと、これは問題ではないかという御質問かと思いますが、そうした点につきましては様々な御指摘、御批判をいただいております。この手続、プロセス等についての御指摘につきましても、これは謙虚に受け止めなければならないと、こう思っております。
だからこそ、この国葬儀につきましては、改めて検証を行わなければならないということを表明させていただいております。御指摘の点につきましても、その検証の中で、経るべきプロセスはどうだったのか等についてもしっかり検証していきたいと考えます。
○辻元清美君 表明までの六日間で、今までのありよう、歴史的経緯については、総理、どのように検討されましたか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 当然のことながら、様々な過去の例について、この様々な関係者が資料を集め、そして点検をし、政府としての考え方を整理した、そうした作業を行いました。
○辻元清美君 吉田元総理の国葬儀の後、どの総理も国葬にされなかったですよ。その理由は御存じですか。
○国務大臣(松野博一君) お答えをさせていただきます。
それぞれの内閣総理大臣経験者の葬儀のありようにつきましては、その都度の内閣によって総合的に判断をして決定をしていくということでございます。
○辻元清美君 総理ね、吉田元総理の国葬儀が終わった後、相当国会でも問題だという議論が巻き起こっているんですよ。
で、吉田総理の、元総理の国葬儀を行う前も、国葬令が廃止された後、基準もやっぱり決めるのは難しいというような議論が国会でなされていた。こういう事実は御存じですか。総理です。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 当時、様々な議論が行われたことは承知をしております。
○辻元清美君 それでは、佐藤元総理はノーベル平和賞を取られ、沖縄返還を実現した、このときも国葬にしたらどうかという議論があって、なぜならなかったんですか。あっ、ちょっと待って。歴史承知していると言ったから、佐藤さんのときの議論を聞いています。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) そうした、当時そうした議論があったこと、これも承知をしております。しかし、その議論の結果、当時の内閣として判断を行ったその結果であると承知をしております。
○辻元清美君 議論の中身です。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 吉田国葬のときの議論も含めて、当時の内閣においても、国葬についてこの法的な問題あるいは手続の問題、様々な議論があったと承知をしております。
○辻元清美君 いや、どういう議論ですかと。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) どういう議論、要は根拠とする法律が必要なのかどうか、そうした法的な議論、もちろんありました。そして、そのどういった葬儀を行うべきなのか、こうした議論が行われ、結果として当時の内閣において国民葬という形で葬儀が行われたと承知をしております。
○辻元清美君 国民葬を提案したのはどなたか御存じですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 提案された個人の名前、承知しておりません。
○辻元清美君 中曽根当時の幹事長です。
で、記者会見でこうおっしゃっています。国葬になると立法、行政、司法の全てを一丸とした形になる。これらのことも考えてやっぱり国葬は無理だということで国民葬になったんですよ。そういう私は歴史的な経過、すごく大事だと思います。
吉田元総理の国葬儀をやったからこれからもやろうとならなくて、基準も結局できなかったんですよ。だから、吉田元総理の国葬儀をやって問題が多かったから、これからは内閣と自民党の合同葬を基本に考えていく。これが歴代政府、ずっと前例に踏襲してと言って、問題が多かったからやめる方向で来たのが歴代自民党政権なんですよ。
この歴代自民党政権が過去の先例を総合的に勘案して内閣と自民党の合同葬としている。歴代内閣、こう言っているんですよ。なぜこれに従わなかったんですか。
○国務大臣(松野博一君) お答えをさせていただきます。
国葬儀のありようについて一定のルールを設けるべしとの国会での議論があったことは承知をしておりますが、それらの議論を受けまして、昭和五十二年に、当時の総理府長官の発言として、法律によらず、その都度の内閣が総合的に判断して行うものという、そういった旨の発言があったと承知をしております。
○辻元清美君 その内閣の判断が、過去の先例を総合的に勘案して内閣と自民党の合同葬としている。これだったんじゃないですか、総理。
○国務大臣(松野博一君) 先ほどの私の発言に関することでございますので答弁をさせていただきますが、その都度の内閣によって判断をされるべきものというふうに発言があったと、総理府長官からですね、承知をしております。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 昭和五十二年の政府の発言等も踏まえ、そして御指摘のように過去の経緯も踏まえ、結果として当時の、その時の内閣が判断すべき事柄であるということから、改めて政府として、今の政府として、法律が、法律的な問題も含めて可能かどうかを検証し、そして判断をした、こうしたことであります。

 

辻元「どんなルールを決めても、評価が分かれる以上政治家は国葬すべきでない」

→岸田総理「様々な課題において内閣が責任を持って判断をするというケース、ほかにもたくさんある」

○辻元清美君 総理は、御自身、将来、国葬してほしいですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) これは、してもらう、してもらいたい、そういう次元の話ではないと思います。それは、その時の内閣が国としてどう対応するか、これをその内閣の責任で判断すべき事柄であると認識をいたします。
○辻元清美君 どんなルールを決めても、どなたが総理大臣であっても、立場によって評価違うと思うんですよ。岸田総理の場合も、いい方だったねという方もいれば、全く何も決められなくて経済は停滞しちゃったわという評価もありますよ。これが、結局、今も評価は二分、後世になっても二分されると、どなたの場合でも。そう思いませんか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 大変難しい問題であるからこそ、時の内閣がその責任を持って判断をすべき事柄であると思います。
おっしゃるように、一つの人物、事柄の評価というのは様々であります。なおかつ、この背景とされる国際社会の状況や歴史的な状況においてもその評価は変わっていく、こうしたものであります。だからこそ、具体的な一定の基準を作るという議論は延々と続いてきました。しかし、基準を作るのは現実上難しい、不適切である、こういったことで終わっていると承知をしています。その時々の状況に応じて時の内閣が責任を持って判断すべき事柄であるということにおいては、これからも変わらないと思います。
先ほど申し上げましたのは、一定のルール、プロセスを経るということについては、様々な御指摘を受けて検証の中で改めて議論することは大事だということを申し上げた次第であります。
○辻元清美君 どんなルールを作っても、全会一致になることってないと思うんですよ。で、国葬をするかどうかを多数決にするのもなじまないんですよ。どんなルールを決めても、毎回賛成と反対がクローズアップされて、結局今回のような社会の分断になってしまう、そういう懸念ないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国葬儀というもの、特に内閣総理大臣経験者の国葬儀というものは、国を代表した人物に対して国の内外から様々な弔意が寄せられる、これに対して国としてどのように礼節を持って応えるのか、こうした課題であると認識をしています。だからこそ、時の内閣が責任を持ってこの内外の弔意に対してどう応えるのか、どう礼節を持ってそれを迎えるのか、これを判断しなければいけない課題であると認識をいたします。そういった観点から、その時々の内閣が責任を持って判断すべきことであると思います。
おっしゃるように、国葬儀のみならず、様々な政治課題において全員一致ということはこの民主主義社会においてなかなか現実的にはあり得ないと思っています。様々な課題においてこの内閣が責任を持って判断をするというケース、ほかにもたくさんあると思います。
しかし、今回のその手続において、プロセス、どういったプロセスを経るべきであったかという点については、今の内閣において改めて検証する中で一定のこのルールは考えていかなければならない、このように思っております。

 

辻元「国の儀式は吉田元総理以外は大喪の礼だけ。歴代自民党は棲み分けてきた」

→岸田総理「だから一定のルールをつくる」

○辻元清美君 内外の弔意とおっしゃいますけどね、弔問外交とおっしゃいました。例えば、大平さんが亡くなったときですね、これ別に国葬じゃないんですよ。カーター大統領と華国鋒首相が来られて、米中の国交正常化以降初めて日本で米中会談やっているんですよ。こういうのを弔問外交と言うんですよ。外国から来た方々に何分か何分か会って挨拶する、ちょっと違うと思いますよ。
私、自民党の歴代の先輩方は偉かったと思いますよ。これに、国葬についてですね、こういうこと言っていますよ。皇族以外、要するに大喪の礼だけなんですよ、国の儀式は。吉田さんやったけど、国の儀式は大喪の礼だけで、あとは内閣と自民党の合同葬などと歴代やってきた。
それは、こういう議論があります。公式制度連絡調査会議、内閣官房長官主宰、皇族以外、一般人に対する国葬を行う基準等は相当大きな政治問題になるおそれがあるということで、すみ分けしてきたんです。国の儀式は、皇族、それも皇后も違うんですよ、儀式は。儀式じゃないんです。天皇、大喪の礼、そしてそれ以外は内閣の儀式と、今まで歴代の先輩方は政治問題のおそれがあるということで、これが、この総理はいい悪い付けられないからとすみ分けしてきたんですよ。それでいいじゃないですか。総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、国葬儀について基準を作るというようなことについては難しいという議論が行われてきた、これは御指摘のとおりであると思います。そして、国葬儀には大喪の礼がある、そのとおりであります。ですから、先ほど来、この一定のルールを作るべきだということについても、内閣総理大臣経験者の国葬儀につきまして一定のルールを作る必要があるということを申し上げております。
しかし、具体的な手順、プロセス、これについてはルールを作っていきたいと思いますが、具体的にどのような形でこの国葬儀、国葬儀を行うか、いや、国葬儀を行うかどうかも含めてどのような葬儀を行うか、こういったことにつきましては時の内閣が責任を持って判断すべき事柄であると考えます。
○辻元清美君 私は、やっぱり歴代の先輩方が戦後憲法下の下でどうされてきたかという、ある意味慣習かもしれない。イギリスなんか慣習を重んじますよね。私は、それを踏襲すべきで、私は今どき政治家の国葬を復活させる必要はないと思います。

 

辻元「統一教会、ここでうみを出し切る覚悟があるか」

→岸田総理「地方に対してもしっかり徹底する」

○辻元清美君 統一教会行きます。
総理、なぜ縁を切れと号令掛けているんですか。統一教会と縁、縁を切れと号令掛けているんですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 関係を絶つ、絶てとなぜ言っているかということでありますが、この今、旧統一教会の問題、社会的に問題のある団体と政治家が接触をしていた、そのことによって政治の信頼が問われている、政治の判断として国民からの政治の、政治の信頼、これを大事にしなければならない、そうしたことから、関係を絶つということを徹底することは重要である、こうした判断に基づいて関係を絶つということを徹底するべきであると考え、それぞれ、内閣においても、また自民党においても取組を進めている次第であります。
○辻元清美君 特に、戦後長きにわたって権力を握ってきた、私、自民党の責任は大きいと思うんです。
総理はその責任を感じていらっしゃいますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政治家というもの、あらゆる国民の皆さんの話を聞き、支持をいただき、逆に、自分の話、思いを訴え、自分の信念を伝えていくなど、多くの国民の皆さんと接点を持つということ、これは政治活動において極めて重要だと思います。
しかし、そうした取組の中で社会的に問題のある団体と接点を持つことになってしまった、このことによって政治の信頼を損なうということになったことについては謙虚におわびを申し上げなければならないと思います。
しかし、その接点のありよう、様々であります。ですから、それぞれ是非しっかりと点検をした上で、その過去のありようについては説明を尽くすことによって国民の信頼に応えなければならない、そして何よりも、未来に向けては関係を絶つことが重要だと考え、それを徹底しようと考えているところであります。
○辻元清美君 ちょっと認識甘いと思います。
今から半世紀ほど前、この予算委員会ですよ、自民党の当時の総理大臣の福田総理がですね、このときも統一教会と勝共連合の関係など問題になっているんですよ。それで、誰が、大臣、誰が関係あったか、会合出たかってやっているんですよ。
福田総理は、勝共連合が反共を旗印にしておる、そういう点に着目して自由民主党と勝共連合は協力的側面を持っておった、文鮮明氏に会ったら大変いいことを言ってくれるというような趣旨の答弁をしているんですよ。御存じですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の発言について、その具体的な発言については承知しておりません。
しかしながら、自民党のその国会議員が過去様々な形で接点を持っていた、あるいは言及をした、こうしたことはあったということは当然承知をしております。
○辻元清美君 そして、約この半世紀後、今の国際勝共連合の会長が安倍元総理についてこうおっしゃっています。安倍総理との信頼関係は一朝一夕の話ではない、三代のお付き合い、三代の因縁である。
岸元首相の頃から安倍総理に至るまで、相当密接な関係があった。総理はその認識ありますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 様々な接点があったことは当然承知をしています。しかし、密接な関係があったかどうか、こうしたことについては、内容は、最後は心の問題、認識、判断の問題であります。どのような内容であったのかについては十分把握することは難しいと思っています。
いずれにせよ、接点を持ったことで政治の信頼を損ねたこと、このことについては謙虚に反省をしなければならないと思っています。
○辻元清美君 私は、総理には、この旧統一教会そのものの調査をする、これからやりますね、そのことだけではなく、政治との癒着についても調査をする責任があると思いますよ。政治が温存してきたからです。その責任がある、自覚されていますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政治が接点を持った。これは我が党のみならず、政界の中で様々な接点が指摘をされているところであります。そのことによって、例えば社会的に問題のある団体の信用に手を貸すようなことがあったとしたならば、これは、この政治の信頼ということにおいてこれはゆゆしき問題であり、反省をしなければいけない、これを申し上げております。
いずれにせよ、様々な接点があった、その接点は様々であります。是非それをしっかりとそれぞれ責任を持って説明をするとともに、何よりも、未来に向けて関係を絶つ、これを徹底することが重要であると認識をしております。
○辻元清美君 未来に向けて関係を絶つためには、過去の清算しなきゃいけないんですよ。ここでうみを出し切る覚悟があるかということです。いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 過去についても、国民の信頼、国民との関係においてしっかり説明をしなければいけない、当然のことだと思います。
そして、様々なこの関係を振り返って自民党としても対応を考えなければいけない。今日は内閣総理大臣の立場ですので、自民党のことを触れることは控えなければならないとは思いますが、事柄の関係上申し上げさせていただきますが、こうした過去の様々な関係につきまして、自民党としても八項目にわたってのこの調査を行い、そしてそれを集約させていただいております。こうした対応をしているのは自民党だけであると思っております。
そして、それに対してガバナンスコードの改定を行い、そして、それを徹底するための具体的な方策ということでこの相談窓口の完備など、こうしたガバナンスコードを徹底するための手段についても今整理、集約をさせていただいています。
そして、そのことを地方に対してもしっかり徹底するべく、近々党としましても、全国の都道府県、ああ、都道府県連、さらには全国の国会議員に対して具体的な徹底の方針について通達を行う、こうした取組を進めていきたいと思います。
是非、党としても、これまでの様々なありようをしっかり踏まえて、自民党として政治の信頼のために目に見える形で努力をしていきたいと考えています。

 

辻元「安倍元総理のUPFでのあいさつは『やってはいけない行為』に相当するか

→岸田総理「今後は、いかなる形であれ接点は持つことはない、これを徹底したい」

○辻元清美君 その覚悟を示す一つが、やはり安倍元総理、亡くなられましたけれども、周辺に様々な情報があります。この調査をするということ、私は必要だと思いますよ。いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 社会的に問題である団体との関係について、様々な接点があったということでありますが、この接点のありよう、意味、そして内容につきましては、最後は心の問題、当時の認識の問題、そして判断の問題だと思っています。
よって、この問題については、本人が亡くなられている、こういった状況の中で、反論も抗弁もできないということも考えますときに、十分にこの実態を調査することは難しいと考えております。
○辻元清美君 判断の問題とおっしゃいました。
それではお聞きします。
パネルを出してください。(資料提示)
去年の九月に、安倍元総理は、UPF主催の会議でリモート演説をして全世界に発信されました。
総理、この演説御覧になりました。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 演説そのものは見ておりません。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 様々な情報に基づいて判断をしなければならないと思いますが、様々な情報、データについて、全て直接原本あるいは現物に当たってこの情報を収集するというのはなかなか難しいと思います。
様々な形で情報を収集した上で総合的な判断を行った次第であります。
○辻元清美君 ここで安倍元総理は、韓鶴子総裁を始め皆様に敬意を表しますというところから始めているわけです。統一教会の今の総裁でもあります。この団体の代表でもあります。
こういう行為は、今関係を絶てとおっしゃっている総理の基準では、やってはいけない行為に当たりますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 当然のことながら、これから関係を絶つということでありますので、この接点を持つこと自体、これはあってはならない、それを徹底しなければならない、このように思っています。
○辻元清美君 やってはならない行為ですね、に当たりますね、この安倍元総理の行為は。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 過去、政治家は様々な形でこの当該団体と接点を持ってきました。その中身について、またそのときの思いについては様々であります。しかし、接点を持ったということで政治の信頼が損なわれていることに鑑みて、政治の判断で関係を絶つということを徹底したいと思っています。
今後は、いかなる形であれ接点は持って、持つことはない、これを徹底したいと思っています。
○辻元清美君 答弁なってないと思いますね。
総理は被害者を救済したいとおっしゃっています。安倍元総理は、家庭の価値を高く評価しますと、家庭の価値を高く評価します、統一教会を褒めているんですよ。家庭を壊された被害者、たくさんいるんですよ。一方で被害者救済と言いながら、一方でその被害者を生み出している旧統一教会の関連団体で総裁に敬意を表した人を国葬にする。矛盾していませんか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国葬につきましては、様々な観点を総合的に判断をした次第であります。その個人の評価ということにつきましても様々な評価がある、先ほど委員御自身がおっしゃったとおりであります。その中にあって、様々なこの前向きな評価がある等もしっかり勘案した上で、この政府として責任を持って判断をした次第であります。
御指摘の点も含めて、政府として国葬儀については判断した、こうしたことであります。
○辻元清美君 総理、私は、被災者の、あっ、被害者のためにもやっぱり安倍元総理の調査をした方がいいと思いますよ。被害者を出し続けているもとですよ。それが旧統一教会でしょう。そことどう関係があったのか、被害者のためにも調査してくださいよ。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 安倍元総理御自身、亡くなられた今、先ほど申し上げた理由で十分な調査は難しいと考えております。
これから先に向けて、この被害者の皆様方の救済、そしてこれ以上被害者を出さないために、この法律に従って政府としてはしっかりと取組を進めていきたいと思います。宗教法人法に基づく手続と、そして被害者救済のための様々な相談受入れ体制、そして未来に向けてこの被害を起こさないための法改正、この三本をしっかりとやっていきたいと思っています。
○辻元清美君 お答えになってないと思います。
覚悟、先ほど申し上げましたでしょう。うみを出し切るということですよ、ここで。もう五十年にわたって同じような議論をここでやっているんですよ、自民党をめぐって。(発言する者あり)いや、そうですよ。過去の議事録を御覧になればいい。

 

辻元「国際勝共連合は関連団体か」

→岸田総理「私の認識では関連団体だ」

→辻元「どこが関連団体なのか政府で把握すべき」

→岸田総理「関連団体の把握というのは重要なポイントだ」

○辻元清美君 それではお聞きしますが、この安倍元総理がUPFで演説しています。このような関連団体とも関係を完全に絶てということですね。確認です。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) おっしゃるとおりです。
○辻元清美君 そうすると、ちょっとお聞きします、総理。国際勝共連合は関連団体ですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 私の認識では関連団体だと思っております。
○辻元清美君 この関連団体が、昨日の長妻さんの質疑で、幹部が内部の会議でファイアウオール、防火壁になっていると。関連団体を周りにたくさんつくって統一教会の本体を守るというようなことだと思うんですけれども、内部でそういうことを言っているという話があるんですね。
私は、政府がこの関連団体をきっちり把握する必要があると思いますけど、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、関連団体につきましては、目的や形態は本当に多岐にわたっていると思います。把握することは困難ではあると思いますが、しかし、まず、旧統一教会、これは宗教団体でありますので、宗教法人法を始めとするこの様々な法律に、を的確に対応、当てはめることによって、実態を解明し、適切に対応していかなければならないと思います。
それ以外の団体は、逆にこれ宗教法人ではないわけでありますから、一般の法律、警察を始めとする様々な組織によって、この問題があるとしたならば、その実態をしっかり把握することによって対応していく、こうしたこの政府としての姿勢は重要だと考えます。
○辻元清美君 私ね、この問題に取り組んできている弁護士の方が、やはり関連団体への対応をどうしていくか、これを放置したままでは問題の放置と同じだというようなことを言っているわけですよ。
ですから、総理もですね、私は、どこが関連団体なのか、きちんと政府で把握した方がいいと思います。いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 関連団体の把握というのは重要なポイントだと思っております。
先ほど、まあ自民党のことで恐縮でありますが、自民党の中でこの今後のガバナンスコードの改定等を担保するための様々な仕掛けということを申し上げさせていただきましたが、その中の一つとして、事前の相談システムをつくり、事前にそうした疑いのある団体を判断するために党としてしっかりと情報を提供するなど、こうした取組が重要であるという議論を党内でも進めているところであります。
関連団体の把握、これは重要なことであり、関連団体等も法令に違反するようなことがあれば、政府として、こちらは宗教法人でなければこれは信教の自由等との関係は問題にならないわけでありますから、警察等が適切に法を適用して対応する、こうしたことで情報収集していくことは重要だと思っています。
○辻元清美君 過去に最高裁で認定された関連団体あるんですね。法務省、紹介してください。
○政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。
委員御指摘の判決は、札幌地裁、平成十三年六月二十九日の判決であると思いますけれども、委員御指摘の民事裁判例に関しまして、公刊物に記載された判決文には、統一運動を構成する団体の例といたしまして、全てでございますか。(発言する者あり)はい。世界基督教統一神霊協会、ホーリー・スピリット・アソシエーション・フォー・ザ・ユニフィケーション・オブ・ワールド・クリスチャニティー、世界平和宗教連合、世界宗教議会、世界平和教授アカデミー、世界言論人会議、世界日報、ワシントン・タイムズ、国際勝共連合、国際安全保障協議会、カウサ・インターナショナル、ワシントン政策研究所、国際芸術家協会、ニューヨーク・シティ・シンフォニー、リトル・エンジェルス芸術学校、国際ハイウェイ建設事業団、日韓トンネル研究会、世界平和女性連合、世界平和家庭連合、日本語の読み方が分かりませんが、漢字四文字で、一、平和の和、天のマ、馬ですね、という団体が記載され、その他の関連団体といたしまして、全国大学連合原理研究会、天地正教と記載されております。
○辻元清美君 今の最高裁のは二十一年前なんですね。現状、弁護士連絡会が把握しているもの、三倍以上に増えています。
でね、総理、ファイアウオール、先ほど把握をするとおっしゃいました。この関連団体いっぱいつくって、結果的に、名簿を集めて、信者獲得、資金獲得、政治工作につなげるという指摘もありますが、このような指摘を重々踏まえて把握をしてください。お願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 当然、関係団体の問題点は御指摘のような点にあると思っています。関係団体につきましても、法令に違反するような事案はしっかりと政府としても把握をし、そして適切に対応しなければならないと思っています。
○辻元清美君 私も先日公表しましたけれども、十年前にWFWPと書かれた二千円の領収書が見付かったんですね。これは、私は地元の郷土史の研究家の方に誘われて行って、その人の講演だったんです、中身は。しかし、もらった領収書には、これ世界平和女性連合ですね。ですから、本当にこれ非常に巧妙なんですね。今しっかり把握するとおっしゃいましたので、やっていただきたいと思います。

 

辻元「宗務課の8人で質問は作れるか」

→永岡文科大臣「できます」「がんばってやります」

→辻元「文科省だけではなく、法務省とか警察とかの対策チームをつくるべきでは」

→岸田総理「政府全体として総力を挙げて質問内容等を練り上げていく」

※その後、宗務課は法務省・警察庁などを加え38人に増員

○辻元清美君 次に、質問権のプロセス、お伺いしたいと思います。
先ほど文科大臣は、調査に至るプロセスについて基準などを明確にするために有識者らによる専門家会議を設けると。これ、メンバーはどういう方ですか。
○国務大臣(永岡桂子君) お答えいたします。
十月二十五日に開催予定の宗教法人制度の運用等に関する調査研究協力者会議が、これは宗教法人審議会の委員をメンバーとする予定でございます。
○辻元清美君 そうしますと、この審議会のメンバーが基準も決めて審議もするということですか。
○国務大臣(永岡桂子君) 宗教法人法では、報告徴収・質問権を行使いたしますに当たって、あらかじめ宗教法人審議会に諮問をいたしましてその意見を聞かなければならないことになっております。
旧統一教会に対して報告を求めまして、又は、質問する内容は、文化庁事務方で原案を作成をした上で宗教法人審議会において御議論をいただく予定になっております。
○辻元清美君 弁護士連絡会、ここが一番被害を御存じなんですね。過去の裁判の判例もよく御存じなんですよ。
文科省としては、専門家によると書いてありますが、何らかの、やはりこのメンバーの人たち、委員に入ってもらった方がいいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(永岡桂子君) あらかじめ諮問をしてその意見を聞かなければならないわけでございますので、まずは速やかに権限を行使できるように宗教法人審議会の委員を会議のメンバーとしたところでございます。
○辻元清美君 この宗務課で質問は作るんですか。
○辻元清美君 何人いますか。
○国務大臣(永岡桂子君) 先ほど八人と申し上げました。
○辻元清美君 八人でできますか。
○国務大臣(永岡桂子君) できます。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) じゃ、追加で。
○国務大臣(永岡桂子君) 頑張ってやります。
○辻元清美君 申し訳ないけど、あれですね、文化庁は春には京都に移転する。移転はされて京都でやるんですか。
○国務大臣(永岡桂子君) 確かに、文化庁は三月から五月にかけまして京都に移転ということにはなっております。文化庁もその範囲に入っておりますけれども、しかしながら、やはり出張がありますので、しっかりとやらせていただくとともに、また、ネットでの双方向での議論もできます。そして、何よりもやはり、全部が文化庁引っ越しということではございますが、必要に応じてしっかりと連携を取りながらこの仕事をさせていただきたいと思っております。
○辻元清美君 認識甘いと思います。総理、政権の命運懸かっていますよ、これ。
総理、文科省だけではなく、法務省とか警察とかのやっぱりしっかりした対策チームをつくって、どういう質問するか、物事をどう進めるか、合同チームを政府として、全体としてきちっとつくるべきだと思います。いかがですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) おっしゃるとおりで、政府全体として、どのような質問を行うのか、どういった対応を行うのか、これはしっかり詰めなければならないと思います。政府全体として総力を挙げて質問内容等を練り上げていく、その過程において、おっしゃるような弁護士を始めとする専門家の意見も政府としてくみ上げていくことは重要であると認識をいたします。

 

辻元「総理は被害者と弁護団に会うべき」

→岸田総理「話を聞かないと申し上げているわけではない」

○辻元清美君 私、総理も一度この弁護士連絡会の方からヒアリングされた方がいいと思います。相当深刻で、今も十二の裁判やっています。いかがでしょうか、総理。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 様々な組織、議論の場の意見を聞かせていくことは重要だと思います。ただ、現実、どのようにそうした意見や議論のありようをくみ上げていくのか、これは具体的に考えなければなりません。
御指摘の団体を始め多くの団体の皆さんから、この話を聞いてもらいたい、こういった話は聞いております。できるだけ幅広くそうした意見を吸収できるように工夫をしていきたいと思います。
○辻元清美君 吸収できるというのは直接お聞きになるということですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) どの団体から直接一度話を聞くのか、どの団体からどういった形で御意見をくみ上げるのか、これを具体的に考えていきたい、このように申し上げております。
○辻元清美君 私、やっぱり被害者のことを我が事にする、それが総理の使命だと思います。申し訳ないんですけど、何か、何聞いても人ごとのようにどうしても聞こえちゃうんです。やっぱりそれは私もそうでした、被害者から実態を聞いて、弁護士さんから聞いて、やっぱり私たち政治家は当事者から話を聞かないと魂が入らないんですよ。
被害者と弁護士連絡会、早急に会ってください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 被害者の方々も本当に様々な形で苦しんでおられます。弁護士の方々もそれぞれの立場で御努力いただいています。その中で、どなたの話を聞かせていただくことが適切なのか、しっかりと判断をしていきたいと思っています。
○辻元清美君 ここまで来たらここで表明された方がいいですよ、会いましょうと。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 具体的には政府として判断をいたします。ただ、基本的に、被害者の方あるいは弁護士として御苦労されている方々の話を聞く、意見を吸収する、このことが大事だということは全く異存はありません。
○辻元清美君 あのね、総理、やっぱり皆さんそうですけれども、現場に行って、災害のときでも、そこで苦しい思いしている人の話を聞いたら全然違いますよ。私、本当に申し訳ないんですけど、人ごと総理に見える。やっぱりここは決断した方がいいですよ。どうですか、最後のチャンスです。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 最後のチャンスとおっしゃいましたが、私は話を聞かないと申し上げているわけではありません。聞かせていただくに当たって、どなたの話を聞くのか、そうすると、どうしてこの方の話は聞かないのか、当然その連鎖が生じる、これが現実であります。どういった形で話を聞かせていただくのか、意見をくみ上げさせていただくのか、これをしっかりと精査したい、このように申し上げている次第であります。

 

辻元「財産目録、収支計算書、貸借対照表等、今までは問題は一切見付からなかったのか」

→永岡文科大臣「その通り」

→辻元「専門家も入れてチェックすべき」

○辻元清美君 文科大臣にお聞きします。
資金の流れも調査の項目ですね。
○国務大臣(永岡桂子君) これも審議会の、本審議会の意見を聞いた上で質問ということになろうかと思いますけれども、しかし、それは大変重要なことかと思っております。
○辻元清美君 今までこの旧統一教会の財務状況や資産などについて文科省はどのような報告を受けてきましたか。
○国務大臣(永岡桂子君) 宗教法人法にのっとりまして、毎年一度報告をいただいている書類の中に入っていると思っております。
○辻元清美君 どのような書類を提出してもらっていますか。財務関係だけで結構です。
○国務大臣(永岡桂子君) どのような書類が提供されているかということでございますが、これは、宗教法人法の第二十五条に基づきまして、宗教法人は、役員名簿、それから財産目録及び収支計算書並びに貸借対照表を作成している場合には貸借対照表、それからあとは境内建物に関します書類、それから公益事業以外の事業を行う場合にはその事業に関する書類を、毎年一回ですね、これは所轄庁に提出することとされておりまして、これは旧統一教会からもこれらの書類が提出をされているところでございます。
○辻元清美君 今まではどのような毎年チェック体制でこの経理や財務見てきましたか。
○国務大臣(永岡桂子君) 提供された資料をどのようにチェックをしているかということでございます。
宗教法人法は、信教の自由とそれから政教分離の原則を基本といたしておりまして、宗教団体に法人格を与え、そして自由で自主的な活動をするための基礎を確保することを目的としております。宗教法人法の規制ですとか取締りを目的としてはおりません。
平成七年の宗教法人法の改正によりまして、各宗教法人から事務所備付け書類が所轄庁に毎年提出されることになっております。先ほど申し上げました、所轄庁は、提出された書類に基づきまして、各宗教法人が活動をですね、の確認、しっかり活動しているかという確認をしているところでございます。
○辻元清美君 この出された財産目録、収支計算書、貸借対照表などはチェックはしてなかった、預かっていただけということですか。
○国務大臣(永岡桂子君) 預かっていたというだけではなくて、しっかりチェックをしまして、そこの宗教法人が本当に動いているか、活動しているかということを拝見するということでございました。
○辻元清美君 今までは問題は一切見付からなかったということでしょうか。
○国務大臣(永岡桂子君) はい、そのとおりでございます。
○辻元清美君 高額献金とか、きちんと、どのように報告されてきたのか、総理、私、今までの分も含めて、今回質問・報告権使うわけですから、お金の流れもきちんと専門家を入れてチェックするべきだと思いますけど、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 宗教法人法見ますと、第七十八条の二、「当該宗教法人の業務又は事業の管理運営に関する事項に関し、」と、云々と書いてあります。こうしたことについて質問させることができる。この範囲内で、御指摘の点も踏まえて、最大限実態が分かるような質問を用意する必要があると考えます。

 

辻元「宗教法人審議会は議事録公開を」

→永岡文科相「審議会の議事録は原則公開、今回は今後別途検討する」

○辻元清美君 文科大臣にお聞きします。
この専門家会議、来週二十五日と言われています、相談すると。省内で質問などを作る会議がありますね、宗務課で。それと宗教法人審議会での審議、これらはしっかり議事録を残すということでいいですか。
○国務大臣(永岡桂子君) 報告徴収・質問権を行使する際の基本的な考え方や基準を議論をします、これ、正式な名称でございますが、宗教法人制度の運用等に関する調査研究協力会議と申しますが、それの議事録の作成など、議事の取扱いにつきましては、この会議、同会議についてお決めいただくことになります。
宗教法人審議会の議事録については、行政処分及び審査請求に関する審議を除きまして原則として公開とすることとされておりますが、報告徴収・質問権に関する審議の取扱いにつきましては今後検討する必要があると考えております。
また、旧統一教会の質問内容に関します省内検討資料につきましては、公文書でありますが、法人の非公知の事実に関する情報を含みますので、行政の意思形成過程における文書であることから、開示することは控えたいと考えております。
○辻元清美君 私は信教の自由は大事だと思うし、それから戦後の弾圧の歴史もありました。ですから、この憲法下でしっかり守らなきゃいけない価値だと思うんです。ですから、変に政治が介入したりというのはおかしいと思う。
しかし、今回の事案はちょっと違うんじゃないですか。そして、今まで審議会はしっかりと議事録などを公開してきた。今回こそ公開すべきじゃないですか。
○国務大臣(永岡桂子君) ただいま申し上げましたように、宗教法人審議会の議事録につきましては、行政処分及び審査請求に関する審議を除きまして原則的に公開とすることとされておりますが、報告徴収・質問権に関する審議の取扱いにつきましては今後検討する必要があると考えているところです。
○辻元清美君 これ、公平公正になされなければならないことです。その後、宗教法人の解散命令の請求にまでつながる可能性があることで、国民はみんな注視して見ているんです、総理。
審議会は、いつものように議事録を公開してください。いかがでしょうか。した方がいいと思いますよ、ここまで来たら、密室で何か決めたとか言われないためにも。私は、ほかの宗教団体のためにも、この問題、切り離してきちんと対応するという、議事録公開、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 宗教法人審議会の手続規則、これは明らかにされていると思います。基本的にはそれに従うべきであると思います。
そして、今御指摘の点については、今の文科大臣の答弁を聞きますと、その質問権云々の部分については検討をする必要があるという答弁であったと聞きました。その検討、そのルールがそうであるならば、その検討をし、できるだけ国民の信頼に応えるような対応を考えていくべきであると思います。
○辻元清美君 文科大臣、今までの審議会は議事録公開、今回はなぜ検討しなきゃいけない、その理由を言ってください。
○国務大臣(永岡桂子君) 今お話し申し上げましたように、申し訳ないです、同じような答えですが、宗教法人審議会の議事録については、行政処分及び審査請求に関する審議会を除き、原則として公開をすることとしております。ですから、今回の報告徴収・質問権に関する審議の取扱いにつきましては今後別途検討するという必要があろうかと思っております。
○辻元清美君 私は、やはりしっかりと公開していただいた方がいいというように思います。

 

辻元「過去9回の呼び出し、解散命令請求に行く十分な材料の一つになるのでは」

→岸田総理「当然そういった積み上げも材料になる」

→辻元「問題団体と認識していたか」

→永岡文科大臣「していた」

→辻元「どんな団体であっても、来たらスルーで名称変更するのか」

→永岡文科大臣「法律上ではそうなっている」

○辻元清美君 この七十八条、質問・報告権ができたときの議論、ちょっと紹介していただけますか。文科省、政府委員で結構です。
○政府参考人(合田哲雄君) 宗教法人法七十八条の二が創設された際、平成八年十一月二十日の参議院決算委員会におきまして、改正宗教法人法の報告徴収・質問権に関連して、当時の小野元之文化庁次長より発言がございました。
その発言の内容でございますが、問題法人の関係でございますが、この法改正におきまして、宗教団体が仮に解散命令等の事由に該当する場合があれば報告徴収・質問権というものが新たに所轄庁に設けられたわけでございますけれども、私どもとしてはまずその前に、新聞やあるいはマスコミ等で違法行為ではないかといったような指摘がなされる法人等につきましては、必要に応じまして事情を聞く等によりまして適切な対応をしてまいりたいというふうに考えているところでございますという答弁でございます。
以上でございます。
○辻元清美君 この質問権を行使する前に私どもとしてはと、その前に、新聞やマスコミ等で違法行為ではないかというような指摘がなされた法人については、必要に応じて事情を聞く等ですね、やるという答弁なんですね。
今まで九回、統一教会に対しては事情聴取しているんじゃないですか。どんな聴取がありましたか。
○政府参考人(合田哲雄君) 九回調査をしたということでございますけれども……(発言する者あり)失礼しました。九回報告聴取をしたということでございますが、これは平成二十五年二月五日に国が鳥取地方裁判所米子支部に提出した準備書面におきまして統一教会のやり取りについて記載があるものでございます。
具体的には、平成十年一月二十三日の面談の状況でございまして、この際には、面談の際において、文化庁文化部宗務課は、被告統一教会の使用者責任を認めた平成九年九月十八日最高裁判決にも触れつつ、被告統一教会から多数の訴訟等に対する対応状況について聴取した、そして、文化庁文化部宗務課は、個別の訴訟等について被告統一教会を指導する立場にはないが、宗教法人制度を所管する立場から、被告統一教会に対して口頭で、同判決を踏まえた宗教法人としての適切な管理運営、すなわち宗教法人の下に設立されている宗教法人としてその責任を果たすとともに、その公共性にふさわしい管理運営を確保するよう求めたというものでございます。
それから、平成十五年九月二十九日、平成十五年十一月二十日及び平成十六年三月三十日の面談もございまして、同様に適切な管理運営を求めてございます。
また、平成十九年十二月十四日、平成二十年五月三十日、平成二十年七月三日、平成二十一年三月三日及び平成二十一年四月三日の面接におきましても、これらの判決の状況等を踏まえて適切な管理運営を求めたにもかかわらず、大量の通知書、これは全国弁連の方からお送りいただいたものでございますが、それが送付されるようになった事態を重く見て、引き続き、使用者責任を踏まえた宗教法人としての適切な管理運営及び信者への指導を求めるとともに、訴訟及び通知書の個別案件に対する誠実な対応を求めたと、こういう経緯でございます。
○辻元清美君 今日まで、総理、文化庁は、九回ですね、統一教会は問題だということを認識して、何回も何回も呼び出しているんですよ。この事実、御存じでしたか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 九回という回数については認識しておりませんでしたが、そういった取組を文化庁として行っているということについては承知をしておりました。
○辻元清美君 最後の呼出しのときなんかは、信者の布教法、布教方法の違法性や被告統一教会の使用者責任が認められる事例もあることを指摘して、使用者責任を踏まえ、ちゃんとやらなきゃ駄目だ、何回もやっているんですよ。しかし、どんどん悪くなっているんです、報告書を見ると。自浄能力が全くないです。総理がおっしゃった二例の判例もありますけれども、あれは、もう統一教会がもろですね、その信者を介してじゃなくて、断罪されているわけです。そして、こういう九回もあるわけですね。
もう相当調査済みじゃないですか。解散命令請求に行く十分な材料の一つになるんじゃないですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 当然そういった積み上げもそうした材料になると承知しておりますが、過去の解散命令等の例との比較において、旧統一教会について、今言ったこの民法の、組織的な民法の不法行為に関する判例二件、あるいは千七百件に及ぶ様々な相談事に加えて、具体的な事例をいま一度積み上げることによって手続を進める必要があるということで、報告徴収・質問権の行使、これを指示したところであります。是非手続を進めたいと思っています。
○辻元清美君 文科省は、やっぱり統一教会は問題がある団体だと。そして、物すごい訴訟、弁護団からも報告を受ける。
文科大臣、文科省としては、今までも統一教会は問題だと認識していたということでよろしいですね。
○国務大臣(永岡桂子君) 旧統一教会に関しましては、いろいろな被害報告出ておりましたので、それはやはり問題のある法人だなということは認識はしておりました。
○辻元清美君 じゃ、なぜ名称変更したんですか。文科大臣、答えてください。
○国務大臣(永岡桂子君) これは、やはり宗教法人法の認証制度につきましては、これ認証を変更すると、あっ、ごめんなさい、名称を変更するということにつきましてはやはり形式上の要件を備えているということが重要でございまして、その申請は、所轄庁において受理された場合、これはしっかりと変える、訂正されると、新しいものになるというふうになっております。
所轄庁は、申請を受理した場合、本当に、いつも本当に申し訳ないのですが、同法の第二十八条に基づきます審査を行いまして、要件を備えていると認めたときは認証をするという旨の決定を行う必要がありますので、よろしくお願いいたします。
○辻元清美君 先ほども申し上げましたように、文科省は、聞き取りをして、信教の、布教方法の違法性や被告統一教会の使用者責任が認められる事例もあるということも指摘して、何回も何回も改善しろと言ってきたんですよ。
もう一回聞きます。なぜ名称変更したんですか。
○国務大臣(永岡桂子君) 宗教法人法上、形式上の要件を備えた申請は所轄庁におきまして受理される必要があります。所轄庁は、申請を受理した場合、同法の第二十八条に基づく審査を行い、要件を備えていると認めたときは、これは認証する旨の決定を行う必要がございますので、旧統一教会の名称の変更は可能になりました。
○辻元清美君 それではお聞きします。
どんな、いろんな問題が起こって、訴訟もいっぱいあると。問題視して文科省でヒアリングもやっている。でも、これからも、どんな団体であっても、来たらスルーで名称変更するということですね。
○国務大臣(永岡桂子君) これは、法律上ではそうなっております。現行の法律上ではそういう規定になっております。
○辻元清美君 総理、これやっぱり不可解です。
下村文科大臣になった、安倍政権でした。安倍総理は、安倍元総理はですね、第一次安倍政権のときもメッセージ送ったり、いろいろもうされていました。
でね、これやっぱり汚点になりますよ。調査もう一回やってください、総理。どうですか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 名称変更については、先ほど来申し上げたように、認証制度、このルール、手続に従って物事は進めなければならない、これは先ほど来文科大臣が答弁しているとおりであります。これは、こうしたルール、手続、しっかり守っていかなければならない事柄であると思います。
そして、問題のある団体には、この宗教法人法での手続など様々な手続が用意をされています。こうした法律を的確に当てはめることによって、適切にこの組織についての対応を決めていくことが重要であると思っています。
○辻元清美君 それでは総理にお聞きします。
今も壮絶な被害が続いているじゃないですか。名称変更を認めたことはやっぱり問題があったと思われますか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 名称変更の影響については、しっかりと政府としても考え、そして把握しなければならないとは思いますが、名称変更そのものについては、認証制度手続を、手続に基づいて行われたものであると認識をしております。
そして、被害がどんどん拡大しているということについては、政府としてそれを重く受け止めて、被害者の救済とそして被害の拡大防止、この二点からやるべきこと、相談体制のこの拡充やら、法律、法律の改正やら、これは今この瞬間からも努力を続けていかなければならないと考えております。
○辻元清美君 政治の力が働いたんじゃないかと言われるゆえんはこういうところにあるんですよ。文科省は十分統一教会の問題点を把握していました。しかし、ぱっと下村大臣のときに名称変更になったんですよ。ですから、私は、けじめを付けないとこの問題の真の解決にならないと思うんです。

 

辻元「文鮮明氏と同席していたことがわかれば大臣は辞めるか」

→山際経済財政担当大臣「何か出てくる可能性を全部否定しない、覚えていないわけですから」

山際大臣にお聞きします。
一つだけ。先ほどナイジェリアの統一教会の関連団体の話がありました。二〇一〇年には韓国での会議にも参加されていて、ここには、文鮮明教祖九十歳を祝う催しというのもあったと。この韓国又はナイジェリアなど、これから、文鮮明氏にも会っている、文鮮明氏と同席しているというようなことが発覚したら、さすがに大臣は辞めますよね。
○国務大臣(山際大志郎君) これは今までも御答弁申し上げてきたことでございますが、私自身の持っている全ての情報というものを調べた結果ですね、それでも足りない部分があって、それで外部から様々な御指摘をいただいた上で、それについて今まで様々な情報を集めて、それを総合させてこういうものであったということを確認して、丁寧に今まで御説明をしてきたということでございます。
ですから、私自身の記憶の限りではその方にお会いしたことありませんけれども、それが何か出てくる可能性を全部否定するわけでは当然ありません、覚えていないわけですから。ですから、何かが、そのことに限らず、何かが出てきた場合には、これまでと同じようにしっかりと点検をして、そして丁寧に説明をすると、この姿勢を貫きたいと思っております。
○辻元清美君 何かが出てきた場合には考えます。被害者ね、被害者の救済すると総理言っていますよ。その被害者を生み出しているのは、山際大臣、どこですか。
○国務大臣(山際大志郎君) これもこれまで御答弁申し上げてきたところでございますが、私自身もその当該団体が社会的に問題のある団体だというようなことをこれまで認識をせずに接点を持ってきたと。そして、そのことがその当該団体の信用を高めることにつながっている、この御指摘については深く反省をしなくてはいけないと本当に思っております。
だからこそですね、私のできる限り説明責任を果たしたい、このような形でこれまでもやってきたわけでございまして、そして何より、これから先接点を持たないようにするという、そのことをお約束をしてこの場に立たせていただいているということでございます。

 

辻元「自民党は弱みを握られているのではといわれかねない。手を緩めないように」

→岸田総理「関係を持たずに政治活動を行ってきた私だからこそ先頭に立ち、疑いを浴びることがないように対応する」

○辻元清美君 私、ちょっと心配していることを最後に一言申し上げます。
統一教会側は、誰がどんな接点を持ってきたか全部知っているんですよ。ある意味自民党の弱みを握っていると言われかねない。だから、私は手が緩むんじゃないかと心配しております。私は、総理が、最初に覚悟を聞きました。それ、はらはらしている人、この中にもいるんじゃないですか。いるかもしれないですよ。細田さんだってそうですよ。ですから、統一教会側は全部知っているんですよ。だからといって、解散請求ですね、解散命令の請求、手を緩めないようにしていただきたいと。
じゃ、最後にどうぞ。
○委員長(末松信介君) 岸田内閣総理大臣。(発言する者あり)いやいや、じゃ、最後に、最後に答弁。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 手を緩めるのではないかという御指摘でありますが、まず、これ、予算委員会の審議、衆議院の審議の冒頭でありますが、申し上げたことであります。私自身これまで、私の知る限り、当該団体との関係を持たずに政治活動を行ってきたものであります。関係を持たずに政治活動を行ってきた私だからこそ、先頭に立ってこの問題についてしっかり対応していきたいと存じます。
御指摘の点につきましても、決して疑いを浴びることがないようにしっかりと対応していきたいと思います。
○辻元清美君 肝に銘じてやってください。
終わります。
○委員長(末松信介君) 以上で辻元清美さんの質疑は終了いたしました。(拍手)
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