つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

活動報告・国会質問・質問主意書

2023年4月27日環境委員会速記録:気候変動適応法、神宮外苑再開発

2023.5.1

国会ブログ速記録・議事録国会質問

https://twitter.com/tsujimotokiyomi/status/1651529677507543040


○辻元清美君
 立憲民主・社民の辻元清美です。
今日は、本委員会での議題である気候変動適応法等の改正、特に熱中症対策の強化という点、それから、やっぱり熱中症の原因は、対策をしても、気候変動、この大本を食い止めなきゃいけないと。熱中症の一つ、都市などではヒートアイランド現象とも言われておりますので、これも原因の一つ。都市の緑化をどうすればいいのか。そんな中で、今問題になっている神宮外苑の再開発の問題など質問していきたいと思っております。
まず、今までの経過なんです。いろんなお取組をされてきた。例えば、省庁連絡会議をつくり、そして熱中症対策行動計画を策定し、さらに熱中症警戒アラートと。どんどん熱中症の対策、いろいろ政府でもお取組されているんですけれども、実態を見ると年間の死亡者数は増加傾向。そして、二〇一八年、五年前から三年連続で千人を超えてしまった。そして、昨年においても千三十、千三百八十七人に達しているということで、昨年改定された行動計画では千人を超えないように何とか頑張るんだと言っているわけですけど、なかなかめどが立ってないんですね。
今回改正するに当たり、今までの熱中症対策のどこに問題があって、何が足りなかったから今回改正するのか。まず、今までの問題点はどこだったのか、大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(西村明宏君) これまでの熱中症対策としては、国民の皆様に適切な熱中症の予防行動、これに努めていただけるように普及啓発活動、これを中心に行ってまいりました。
しかし、近年は気温が徐々に上昇しておりまして、熱中症による死亡者数が今、辻元委員御指摘のように、非常に高水準で推移をしております。また、気候変動の影響もございまして、極端な高温の発生リスクというものも増加しております。
こうした状況を受けまして、普及啓発に更に加えた手だてが必要だということで、今回の改正法案では次の三点を盛り込んだところでございます。
一つが、政府一体となった取組、これを強化するために熱中症対策実行計画を閣議決定計画とすること。そして二点目が、現行の熱中症警戒アラートを熱中症警戒情報として法律に位置付けるとともに、より深刻な健康被害が発生し得る場合に一段上の熱中症特別警戒情報を発表することによって国民の皆様の認知度を高めていきたいというふうに考えております。また三点目は、地域における熱中症対策の強化のために、市町村長によるクーリングシェルター、指定暑熱避難施設や熱中症対策普及団体、これを指定し制度化することとしました。この熱中症対策普及団体が声掛け等々を積極的に行っていただくことで熱中症による死者を減らしていかなければならない。
こういったことを通じまして、熱中症死亡者数の顕著な減少、これを目指してまいりたいというふうに考えております。

○辻元清美君 効果的にということなんですけれども、今までの実行計画を閣議決定に格上げすると。それから、警戒アラート、これ法的位置付けをするという、まあ紙の上では閣議決定とか法的位置付けできるんですけど、それをどう実効性を持たせていくのか。
この閣議決定や法的位置付けにすることによって何が変わるんでしょうか。

○国務大臣(西村明宏君) 先ほど申し上げたように、これまでは普及啓発、こうしてくださいね、こうした方がよろしいですよという呼びかけだけだったわけですけれども、こういった法的なものを明確にすることによって、より情報発信等々が強化されて実効性が高まっていくものだというふうに認識しております。

○辻元清美君 私は、地方自治体の役割が大きいと思うんですよ。北海道と沖縄では全然違うじゃないですか。また、都市の例えば東京や大阪と長野とか、また違いますよね。
そうすると、この地方自治体からいろんな意見、意見書のようなものも提出されております。その中で、全国一律の個別具体的な施策の実施や当該施策に関する数値目標の達成を求めることなどにより都市自治体の自主性が損なわれることがないようにすべきというような閣議決定しても、それぞれの地域によって全く違うので、この自主性をどう担保していけるのかと。
それから、地方自治体に対してアンケートも取られております。これによりますと、熱中症対策等に関するアンケート、熱中症対策に何らかの取組計画があると回答した自治体は全体の一七%にとどまると、その中のできない理由として、回答の自治体の五二%が予算不足、四〇%が人手不足、関係部署間の連携が取れていないという組織体制における課題を挙げている自治体も二七%あるんですね。
そうしますと、本改正によって、自治体では更なる啓発活動とかクーリングシェルターの設置とか、いろんな団体、普及活動を自治体も関わってやっていくわけで、仕事が増えるわけですね。
こういうような自治体の現状を踏まえて、政府としてはどういう支援を行っていくのか、自治体とそれぞれどう連携していくのか、これキーになると思うんですが、いかがでしょうか。

○副大臣(小林茂樹君) 熱中症対策は住民お一人お一人への直接的なお声掛け、こういった働きかけが大変重要でありまして、地域の実情を把握をし、住民に身近な市町村が自主的、主体的に取り組んでいくことが効果的であります。
この際、辻元委員御指摘のとおり、地域の実情に応じた柔軟な運用を行っていくことが重要と考えております。
したがって、地方公共団体に係る全国一律の目標というものはございません。改正法案に規定をしているクーリングシェルターや熱中症対策普及団体も既存の施設や既存の民間団体を市町村が幅広く指定をできるというように各種ガイドラインをまとめて地域の自主的な取組を促進してまいりたいと考えております。
以上です。

○辻元清美君 これは財政的な支援はなしですか。

○国務大臣(西村明宏君) 今副大臣の方からお話ございましたけれども、まず、基本的に熱中症対策は地域の実情に応じて、住民の皆様に身近である市町村が自主的、主体的に取り組んでいくということが非常に効果的だというふうに考えております。
そうした中で、クーリングシェルターについては、まずは冷房設備が整っている既存の施設、これを積極的に活用いただく。また、熱中症対策普及団体は、現在既に地方自治体と連携して高齢者の支援等を行っている既存の団体を最大限活用していく。
そうしたことによって、まず、辻元委員御指摘の予算の話ございましたが、地方公共団体に大きな追加的事務負担が生じないように配慮していきたいと思っておりますし、今回の改正法案におきましては、全国知事会、市長会にも丁寧に説明をしたところでございまして、先ほど御指摘のあったように、全国市長会からは、地域の自主的、主体的な取組の尊重を求めるという御意見をいただいておりますので、こうしたものをしっかり市町村の実情を確認しながら、各種のガイドラインを取りまとめて、地域の取組を支援してまいりたいと思っております。
また、併せて予算の話ございました。
今回も環境省として予算を組んでいる部分もございますけれども、どちらかというと非常に内数になっているものが多くて、例えば学校におけるエアコンの設置は文部科学省の学校設備の中に内数として入っているということで、なかなか切り出しが難しいものはございますけれども、そういったものを含めて選すると同時に、今年この改正法案が成立しましたら、今回の今年の状況を市町村ともよくお話をしながら、今年法案が成立するということであれば、またそういった実情を見て、来年度以降の予算にまた検討してまいりたいというふうに考えております。

○辻元清美君 私もちょっと予算を見ますと、例えば、省庁縦割りの予算になっているわけで、今大臣がおっしゃったように学校の施設とか学校の体育館とか。これ、例えば、これから大きな地震のリスクもあります。そのとき、学校の体育館とか教室が避難所になるわけですね。で、クーラーが全く設置されていないところがまだたくさんあるわけですよ。
ですから、これ、私は、それは文科省だとかというのではなくて、災害対応、それから熱中症、そして子供たちの教育、もう総合的にこのクーラーであったり設備を整えていくということを、私は環境大臣の立場で相当リーダーシップを取っていただいた方がいいんじゃないかというように思うんです。私は、もう環境というのは、今や気候変動は人類の危機とも言われていますから、一番大事な観点ですので、それはしっかりやっていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

○国務大臣(西村明宏君) この問題を縦割りでやるということではなくて、今回、その熱中症対策の様々な施策の予算について今御質問ございましたので、現状においては、例えば、学校のエアコンであればこの設備費という形でやっていると、そしてまた、熱中症の警戒情報を発出するに当たっては気象庁の様々なシステムを利用するわけでございますので、そういったところに内数として入っているということでございます。
今、辻元委員がおっしゃいましたように、環境省として全体の取りまとめをしっかりしながらやっていかなければならないというふうに考えておりますので、今回、熱中症対策推進会議、これを設置いたします。これの中で、これは関係府省庁がメンバーでございますので、そうした中で、私も議長を務めさせていただきますが、この会議において確認して、政府全体として更なる対策の必要性、こうしたものをしっかりと検討してまいりたいというふうに考えています。

○辻元清美君 私は、地方自治体がどう取り組むかということの政府の後押しと、それからこの縦割りを排した環境省のリーダーシップ、これが、幾ら閣議決定にしたり法的に書き込むといっても、絵に描いた餅にしちゃ駄目だと思うんですよ。そこに血を通わせて魂を入れるのは、実際にやっぱり、自治体と省庁を超えたやっぱり連携だと思うんですね。人の命が懸かっていますので、それはしっかりリーダーシップ取っていただきたいと思います。
そこで、もう一つ、大都市では、気候変動の影響のみならず、以前からヒートアイランド現象の影響も熱中症の大きな要因とされています。ですから、エアコン付けたものの中に入るんだというんだけど、エアコンから出ている今度人工排熱で、これがまた都市の気温を上げてしまうという、これいろいろ指摘されているわけですね。
このヒートアイランド現象、私は、今回の、先日の、G7サミットに向けても大臣会合がありました。その中でも、都市の緑化であったり、まあ大きく言えば生物多様性も含めて、森林の保護とか言われていますけれども、都市の緑化というのも非常に重要だと思うんですが、この点いかがでしょうか。

○国務大臣(西村明宏君) 辻元委員の今の御指摘のとおり、地球温暖化、また都市のヒートアイランド現象、こういったことによって、都市等において実際に人が感じる暑さ、これは厳しさを増しているというふうに認識しております。
実際、夏になってオフィス街歩くときと地元に戻ってその山合いを歩くとき、同じ温度でも体感する暑さというのは違うというのは私のみならずみんなが感じているところではないかと思います。こうした真夏の、樹木の陰に入ったときと、ひなたに比べて大体体感温度が七度程度低くなるという報告もございますので、水とか緑、風といった、こういった自然の力を利用して暑さをコントロールする町中の暑さ対策、これの重要性が高まっているというふうに思っております。
今、環境省では、まちなかの暑さ対策ガイドラインといったものを作成いたしまして、地表面や壁面の緑化、また暑さを和らげる技術の普及啓発、これに努めているところでございます。

○辻元清美君 おっしゃるように、世界の潮流は、むしろ都市の中に森をつくろうとか、それを計画して、相当、公園ではないんですよ、もう森までいっちゃえということで、計画してやっていると。ヨーロッパなんかそれで町づくりをやっているんです。
これは国交省の分野だと言わずに、私は、環境省がしっかりと、このG7サミットでも先日まとめられたコミュニケの中にも、ネーチャーポジティブの観点からもしっかり進めて、リーダーシップ取ってほしいと思うんですね。
ある試みで、ある住宅会社が自分ところの住宅を建てたときに、できる範囲があれば五本ずつ木を植えるということをセットで売り出していると。そうすると、その町には昆虫とか鳥が戻ってきたというんですよ。ですから、そういう意味でも私は、都市の緑化というより都市の中に緑だけじゃなくて森をつくっていく。
そこで懸念されるのが、この神宮外苑の再開発、あのイチョウ並木、皆さん御存じですよね。あそこでオリンピックの大会も行われて、このオリンピックをきっかけに規制が緩和されて、あそこ再開発するという計画、今大きなちょっと波紋を投げています。大臣も、この国会でも何人か取り上げられて、東京都が所管ですけれども、私はちょっと環境大臣としてこれは意見聞きたいなと。
行ったことあると思うんです、皆さん、あのイチョウ並木、外苑前の、もう世界に誇るべき。これは百年前に渋沢栄一氏らが献金、募金を集めて、それであそこに木を植えたんですよ。日本で初めて風致地区に指定されたのもあの地域なんですね。非常に伝統と歴史と、多くの当時の先人たちが東京の中に森というか、つくろうということでつくられたもので、そこを開発をして、あそこ野球場とラグビー場がありますから、それを入れ替えるということも伴って、あそこに高さ四十メートルにも及ぶ、あっ、四十メートル、四十階建てのとか十八階建ての商業ビルとか、それから三十八階建ての伊藤忠東京本社ビルをあの地域に建てるという計画なんですよ。
それで、反対運動が起こって、今日のこれ偶然でしたけど東京新聞、坂本龍一さんが亡くなる前に小池知事とそれから文科大臣にお手紙も書いていらっしゃって、見直しをしてほしいと、東京新聞にも自分の思いを伝えていたようなんですね。オリンピック招致活動の頃より、オリンピックを利用してあの地域を再開発するために規制緩和がなされた、聞き及んでいました、歴史や自然をないがしろにする開発を憂慮していましたが、現実になろうとしていると、そして、子供たちに美しい日本の姿を残せない様々な現実にはじくじたる思いがあります、病床からでもできることはしていきたいと。そして、未来のことを考えたとき、あの美しい場所を守るために何もしなかったのではと禍根を残すことになると思い、後悔しないように、自分は病床なんだけどというのを送っていたというのが今日の記事にも出ているんですね。
これ、東京都の所管ですけれども、先日の四月の二十二日には、あの絵画館ありますね、あのイチョウ並木の一番向こうに、明治記念館前で大きな反対集会も開かれているんです。最初に反対の声を上げたのは日本に住んでいるアメリカ人なんですよ。それで、アメリカとかヨーロッパではもう考えられないと、その何十階建てのビルをああいうような地域に造るということはということで、そこから広がったんですね。
環境大臣は、このような再開発、その影響、私は懸念されているんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。

○国務大臣(西村明宏君) 神宮外苑というのは、国民の皆様や、また競技者の方々がスポーツに親しむ拠点でもあると思います。また、都市の住民にとりましても、まさに身近な自然との触れ合いの場でありますし、辻元委員が今御指摘あったように百年にも及ぶ歴史のある場所だというふうに認識しております。
都の環境影響評価条例に基づいて提出された都知事の意見においても、環境保全の観点からの指摘がなされているというふうに承知しております。
このように、この事業につきましては都の条例に基づいて適切に環境影響評価手続が実施されておりまして、事業者において都知事意見に基づく対応が適切になされていくものというふうに認識しておりますが、より良い環境の保全といった観点から、一般論として申し上げますと、様々な条件とか課題があるといった中で、環境へ最大限の配慮をした事業、これの実施を期待したいというふうに考えております。

○辻元清美君 例えば、この計画によると、千本の樹木を切ると、それから、更に明らかになってきたのは、背の低い樹木もあって、これも三千本ぐらいは切ると。
そして、イチョウ並木については、あれは切らないんですけれども、イチョウ並木の八メートルの近距離に、高さ二十メートルのホテル付きの球場に変えると。ということは、これ、日が当たらなくなるんじゃないかとか、あそこの周りは、今までは十五メートルのものしか建てられなくなっていたと、だから、あのイチョウ並木がもう朝日に輝いて、夕日に輝いて、本当にきれいだったわけですね。多くの人が慣れ親しんだというか、世界にも誇れるような場所だと思うんです。
そうしますと、高さ二十メートルのホテル付きの球場が新設されると、日差しにきらめく木々の風景は損なわれるんじゃないか。それだけではなく、地下四十メートルに及ぶくいを打ち込むということで、このイチョウの根を傷つけて、水系を断ってしまって、これで長きにわたってちゃんと生育ができるのか、その阻害まで心配されているんですね。
私は、環境大臣、まあ確かに東京都の所管というのは分かっているんですけど、もうちょっと踏み込んだ方がいいんじゃないですか。これ、私は、先ほどの熱中症とかで幾ら対策をしてアラート鳴らしても、今まである木や森を壊してコンクリートジャングルを、あそこに四十階建てのビル欲しいですか。私は反対ですね、これ。で、各地方自治体に任せて日本はいろいろやってきた結果が乱開発があったわけですよ。
これは、大臣、こういう発言、ICOMOS、国際記念物遺跡会議も見直しの提言を出しているわけです。国際的にも今問題になってきているわけですね。
ですから、大臣は先日の衆議院の予算委員会で、環境省といたしましては、都から相談があった場合には、必要な情報や助言をしっかりと提供してまいりたいとおっしゃっていたんです。相談はまだ来てないと思いますけど、来たらどういう助言を出しますか、この開発に対して。
さらに、まあそれをちょっとお聞きしましょう。どういう助言を出すのがいいと思いますか。

○国務大臣(西村明宏君) 今、都の方からは確かに御相談はございませんが、先ほど申し上げたように、この事業につきましては、都の条例に基づいて環境影響評価手続が実施されているものでございますので、事業者において適切に対応されるものというふうに認識はしておりますが、その上で、一般論として申し上げますと、都道府県といったところから相談があった場合には、環境に、環境配慮に関する事例の紹介や調査方法等に関する技術的な助言といった必要な情報を提供しているところでございますが、東京都から御相談が、具体的な御相談がございましたら、そういったものを踏まえながら助言をさせていただきたいというふうに考えています。

○辻元清美君 国会で、衆議院の方で取り上げられたときに、文科省、まあスポーツクラスターをつくるということで、文科省が、この国会でも問題になったということを都に伝えるというように、で、都から何か返答があったかということを二週間ぐらい前のまた審議で聞かれて、そのときはありませんということでしたけど、何かありましたか。

○政府参考人(鈴木敏之君) お答えいたします。
神宮外苑のイチョウ並木に関しましては、文化庁としましては、過去、平成二十四年にまとめた報告書の中で、名勝指定の候補となり得るもののうち、重要事例の一つとしてこれを選定し、以後、毎年度、東京都を含め地方公共団体向けの担当者会議を通じて、当該報告書の内容の周知や文化財保護に係る普及啓発に努めてきたところでございます。
その上で、ただいま御指摘ありましたとおり、先日、二月三日の衆議院予算委員会において神宮外苑地区の再開発に関する審議が行われた際、永岡文部科学大臣から、本日の国会でのやり取りを文化庁から地元自治体に伝えると答弁させていただきました。これを受け、委員会当日に文化庁から東京都の文化財担当部局へ一報するとともに、その後、議事内容を文化庁において整理の上、二月十三日付けで事務連絡にて東京へ伝達するとともに関係区への周知を依頼したところでございます。
その後、今日、現時点まで東京都からこれに対する見解というものは示されておりませんけれども、今後、自治体から相談等がございましたら、文化庁としては、専門的な助言を行うなどの対応に努めてまいります。

○辻元清美君 あの先日の審議は東京都にお伝えになったということですけれども、今日も私指摘していますので、今日も伝えてください、これ。よろしいでしょうか。いかがですか。

○政府参考人(鈴木敏之君) 今、そういう御意見、御要望あったということを受け止めて、検討させていただきたいと存じます。

○辻元清美君 といいますのは、このスポーツクラスターをつくる、それは結構なことなんですけれども、今まであそこは軟式野球場とかゴルフ練習場とかフットサルコート、バッティングセンターなどがあって、一般市民が利用できたんです。これは全部潰して、唯一残るのが会員制のテニスクラブだけなんですって、会員制の。これでスポーツクラスターって言えるのかというように思うんですよ。あそこ、割とみんな行くじゃないですか。そこに高層ビル、四十階建てとか建てるということなんです。
これ、スポーツを所管する文科省として、そういう一般市民が行っているところは壊しちゃって、会員制のテニスクラブだけということも承知しているんですか。

○委員長(滝沢求君) 鈴木戦略官、立って答弁してください。

○政府参考人(鈴木敏之君) あっ、失礼いたしました。
本日、私ども、文化庁の文化行政の観点からの通告をいただいていたものでございますから、このスポーツ行政の観点からのお答えにつきましては、今日の御意見承りまして、またちょっと検討、内部で検討させていただければと存じます。

○辻元清美君 やはり多くの市民が、市民というか、まあ本当に世界からも来られて、また、あそこで安価にスポーツを楽しめたわけですよね。ですから、私は、この環境の観点からもそうですし、それから、やっぱり体力増進というか、熱中症と絡めますと、やっぱり高齢者も含めてスポーツに親しんでいただくのはいいんだけれども、そうしたら、スポーツの森にすればいいと思うんですよ。森とスポーツ。なぜそこに四十階建てとか十八階建てのビルとか伊藤忠の本社までそこに来るのかということ。
私、大臣、これ今日取り上げましたのは、やはり元から断たなきゃ駄目だと思うんですよ、熱中症も。原因はやっぱり気候変動ですよ。この気候変動の原因は、今日、ほかの委員の方、資料見せていただくと、この石炭火力の問題やアンモニア混焼の問題点というのも触れられる他の委員がいられるようですけど、この石炭火力を含めてCO2を出さなくしていくということと、やっぱり緑をどういかに都市の中にも回復させていくか、この視点がないと、これは視点だけじゃなくて実行する計画を、国としての、私、ビジョンというか、どういう国家をつくりたいのか、どういう日本にしたいのかという大きなビジョンの中で熱中症対策をしないと、確かに私、学校の体育館はクーラー付けるべきだって、これもやりますよ。でも、幾らクーラー付けたって、その排熱でまた温度が上がっていくわけですよ。
ですから、私は、環境大臣に、しっかりと、まあG7サミットもありますので、日本の国家ビジョンとして、私は、その一つがこの神宮外苑の再開発、一体どうするのかというのは大きく一つ関わってきていると思うんですね。ですから、大臣、その東京都がという、小池さんの顔色を見るのもいいけれども、小池さんの顔色を見るよりも、この場でちょっと影響力のあること一言ぐらい、環境大臣として最後におっしゃってくださいよ。いかがですか。おびえることないですよ。

○委員長(滝沢求君) 大臣、時間ですので、お答えは簡潔に願います。

○国務大臣(西村明宏君) はい。
地球の温暖化に対応する中においては、様々な方策、そしてまた都市の緑化というのは非常に重要だというふうに思っております。そして、この神宮外苑に限らず、再開発事業、これを行っていく上においては、環境へ最大限の配慮した事業の実施、これを期待したいというふうに考えております。

○辻元清美君 文科省、ちゃんと伝えるかどうか、後で私の方に結果を教えていただいて。
終わります。