つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

活動報告・国会質問・質問主意書

NPO法の立法趣旨とは――法改正に向けフル回転

2011.2.22

国会ブログ

2月22日。本日発生したニュージーランドの大地震の被害が広がっている。国会周辺で場所を変え、会議に参加しながら、ひっきりなしに送られてくる速報に目を通す。留学生のみなさんの安否が気にかかる。政府は最大限迅速な対応をのぞむ。
今朝は朝9時から、ホテルオークラで開かれた「新・下田会議」に出席。これは日米の国会議員、有識者、経済人らが両国関係を議論する民間政策対話の場。最後に開かれたのは1994年で、17年ぶりの開催となる。過去の出席者は中曽根康弘元総理や三木武夫元総理、小渕恵三元総理。土井たか子さんや田英夫さん、武村正義さん、また加藤紘一さんの名前もある。財団法人日本国際交流センターの設立40周年事業として行われ、私も山本正理事長より声をかけていただいた。会議に先立つ21日月曜日、来日したアメリカの国会議員の前でスピーチする機会をいただいたが、その報告は別途行いたい。
さてこの日は今国会初めてとなる国土交通委員会が開かれ、大畠国交大臣の所信聴取が行われた。そのためにいったん国会に戻り、終了後また「新・下田会議」へ。米上院外交委員会の東アジア・太平洋小委員会委員長のジム=ウェッブ議員(海兵隊出身で、日本に赴任していたこともあるという)のスピーチを最後に、会館に戻る。
14時30分から内閣府とNPO法改正の立法作業について打ち合わせ。その後15時より、首相官邸で第二回「一人ひとりを包摂する社会」特命チームのミーティング。この日は、「社会的包摂」の概念について整理をし、自殺問題や外国人住民問題、多重債務問題などにとりくむ現場のNPO・自治体からヒアリングを行った。
16時15分から、再びNPO法改正の立法作業。衆議院法制局、内閣府をまじえてNPO議員連盟のみなさんに示す骨子をつくっている。早く各党の皆さんとの協議にうつりたい。
冒頭議員は私一人だけだったが、紛糾した財務金融委員会を終えて岸本周平・民主党衆議院議員が参加、逢坂誠二総務大臣政務官もかけつけた。いくつかの重要な論点で結論が出ず、木曜日に再開することで散会。その後飯倉公館で「新・下田会議」の前原外務大臣主催の夕食会へ。
議論をする中で、また地震の被害に気をもみながら、一年生議員のときのNPO法制定当時の記憶をよみがえる。私が「NPO法をつくるんや」と国会議員をめざしたのも阪神大震災がきっかけだった。そして、あの当時も議員立法で一条一条咀嚼しながら立法作業を続ける中で、当時も大きな論点となったのが法令違反の疑いのあるNPO法人の監督・立ち入り検査などに関する規定だった。税額控除など優遇を広げる今回の法改正でも最大の論点のひとつである。
私は先の会議でも、こう発言した。「たとえある部分で政府と反対の立場であっても市民の自由で自発的な活動を認める、それがNPO法の立法趣旨であり、立法者の覚悟でした。それを忘れてはいけない」。
1998年12月にNPO法が施行され、現在NPO法人の数は40000を超える。当時わずか10年あまりでこれだけ活動が広がると思った人は少なかったに違いない。今回のNPO法改正は、10年後の日本社会を大きく決定づける作業だと、あらためて思いをあらたにした。ねばり強く、トコトン議論し、よいものを作っていきたい。