つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

活動報告・国会質問・質問主意書

慰安婦問題についての安倍首相とブッシュ前大統領との会談に関する質問主意書を提出しました

2013.5.9

国会ブログ

本日、慰安婦問題についての安倍首相とブッシュ前大統領との会談に関する質問主意書を提出しました。
5/17に答弁書が出される予定です。
内容は以下のとおり。
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慰安婦問題についての安倍首相とブッシュ前大統領との会談に関する質問主意書
右の質問主意書を提出する。
平成二五年五月八日
提出者  辻元清美
衆議院議長  伊吹文明殿
慰安婦問題についての安倍首相とブッシュ前大統領との会談に関する質問主意書
 平成二五年三月八日の衆議院予算員会において、辻元清美の「アメリカに行かれて、前回のとき、ブッシュ大統領に対してこの問題で釈明をしたということを、ブッシュ大統領みずからがそのときの記者会見でおっしゃいましたよね、『安倍(首相)から釈明があった』ということを。」(A)
という発言に対して、安倍首相は
「今、事実関係において間違いを述べられたので、ちょうどいい機会ですから、ここではっきり述べさせていただきたいと思いますが、ブッシュ大統領との間の日米首脳会談においては、この問題は全く出ておりません。ブッシュ大統領が答えられたのは、その前に私が既に述べている慰安婦についての考え方として、いわば、二十世紀においては戦争や、人権が著しく侵害された時代であった、そして女性の人権も侵害された、残念ながらその中において日本も無関係ではなかった、二十一世紀においてはそういう時代ではない、人権がしっかりと守られていく、女性の人権も守られていく時代にしていきたいということを述べていたことについての評価として述べたわけでありまして、その事実関係が違うということだけははっきりと申し上げておきたいと思います。」と二回にわたって「事実関係の間違い」を指摘した。
一方、平成一九年四月二七日外務省ホームページ「日米首脳会談の概要」には、「安倍総理は、四月二六日及び二七日に総理として初めて訪米し、二七日にはキャンプ・デービッドにおいてブッシュ大統領との日米首脳会談(会談約一時間三〇分(冒頭約四五分は一対一の会談)及びワーキングランチ(約一時間))を行った。/六、慰安婦問題 慰安婦問題については、安倍総理からの説明に対し、ブッシュ大統領より安倍総理の発言は非常に率直かつ誠意があり、その発言を評価するとの発言があった。」(B)とある。
また平成一九年四月二七日の首相官邸ホームページ「キャンプ・デービットにて行われた安倍総理とブッシュ大統領による共同プレス行事(概要)」には、下記のような記述がある。「(安倍総理)慰安婦の問題について昨日、議会においてもお話をした。自分は、辛酸をなめられた元慰安婦の方々に、人間として、また総理として心から同情するとともに、そうした極めて苦しい状況におかれたことについて申し訳ないという気持ちでいっぱいである、二〇世紀は人権侵害の多かった世紀であり、二一世紀が人権侵害のない素晴らしい世紀になるよう、日本としても貢献したいと考えている、と述べた。またこのような話を本日、ブッシュ大統領にも話した。 /(ブッシュ大統領)従軍慰安婦の問題は、歴史における、残念な一章である。私は安倍総理の謝罪を受け入れる。」(C)
安倍首相は、「ブッシュ大統領との間の日米首脳会談においては、この問題は全く出ておりません」と答弁しているが、これらの外務省・首相官邸ホームページの記述とは矛盾することになる。辻元清美は外務省・首相官邸が公開している記述に基づき事実関係を述べたにすぎないが、当該記述が間違っているのであれば、記述を修正する必要がある。また、安倍首相の認識が間違っているのであれば、答弁を修正する必要がある。
安倍首相が「外交問題になる」として答弁を差し控えられていたように、この問題はアメリカをはじめ、多くの国々が関心をもって見続けている。とくに安倍政権の発言や閣僚による靖国神社参拝に各国が懸念を示しているいま、安倍首相自身が「事実関係において間違いを述べられた」のであれば、新たな外交問題を引き起こしかねない。
 従って、以下、質問する。
一 平成一九年四月二七日「日米首脳会談の概要」について
1 記述(B)は、安倍首相からブッシュ前大統領に対して慰安婦問題に関する何らかの説明があったことを意味するか。また安倍首相から説明があったのは、日米首脳会談での席上ということでよいか。
2 「安倍総理の発言は非常に率直かつ誠意があり、その発言を評価する」というブッシュ前大統領の発言は、日米首脳会談での発言ということでよいか。
3 1及び2が他の席上での発言であるならば、どのような場での発言か。
二 平成一九年四月二七日「キャンプ・デービットにて行われた安倍総理とブッシュ大統領による共同プレス行事(概要)」について
1 「このような話」とは「辛酸をなめられた元慰安婦の方々に、人間として、また総理として心から同情するとともに、そうした極めて苦しい状況におかれたことについて申し訳ないという気持ちでいっぱいである」という話を含むと理解してよいか。
2 「このような話を本日、ブッシュ大統領にも話した。」とあるが、安倍総理からブッシュ前大統領に対して慰安婦問題に関する説明があったことを意味するか。またそれは、日米首脳会談での発言ということでよいか。
3 2が他の席上での発言であるならば、どのような場での発言か。
4 政府の理解は、安倍首相の発言をブッシュ前大統領は「安倍総理の謝罪」として受け取った、ということでよいか。
三 平成二五年三月八日の衆議院予算員会における安倍首相の答弁について
1 「慰安婦問題については、安倍総理からの説明に対し、ブッシュ大統領より安倍総理の発言は非常に率直かつ誠意があり、その発言を評価するとの発言があった。」及び「またこのような話を本日、ブッシュ大統領にも話した。」という外務省・首相官邸ホームページの記述と、辻元清美の発言(A)は別の事実を伝えるという認識か。違うとすれば、具体的にどこが違うのかを示されたい。
2 「今、事実関係において間違いを述べられた」という安倍首相の発言は、辻元清美の発言におけるどの部分を差しているのか。
3 安倍首相は、記述(B)(C)に「事実関係において間違い」があるという認識か。あるとすれば、どの部分を指すのか。
4 答弁における「その前に私が既に述べている慰安婦についての考え方」とは、いつの、誰に対する、どのような発言を指しているのか。
5 記述(B)(C)に「事実関係において間違い」がないとすれば、安倍首相は予算委員会の答弁で「事実関係において間違いを述べられた」ことになるがいかがか。
右質問する。