つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

活動報告・国会質問・質問主意書

私がNPO法を作り育てる想い~仕事をつくる。暮らしを守る。

2014.12.1

今日、12月1日は、NPO法がスタートして16年目に当たる日です。
16年前の今日、1998年12月1日、NPO法が施行されたのです。
「(辻元清美の)議員生活の中で最大の成果はNPO法を作ったことだ」
今は亡き筑紫哲也さんが、著書「旅の途中」でそう褒めてくださったことが、とても懐かしく思い出されます。
「辻元さん。辻元さんに作ってもらったNPO法も、もうじき16歳になります。高校一年生ですね。おかげでずいぶん活動がしやすくなりました。」
先日、あるNPO法人の代表の方からも、このように声をかけてももらいました。
1995年の阪神淡路大震災では、150万人を超えるボランティアが全国から集まり、無数のボランティア団体が、被災者支援に奮闘しました。でも、ボランティア団体の方々を支える制度は、ほとんどなく、多くの団体が経済的にも運営的にも苦しい中で、奮闘されていました。
私は、震災の支援活動にあたる中で、これではいけないと強く思い、なんとかこのような方々を支援する制度を作らなければならないと決意したのでした。
1996年、私は、「NPO法をつくる」ということを公約に掲げて、初めて国会議員に当選させていただきました。
そして、市民の皆さんと一緒に法案を考え、総ての政党と議論を重ね、超党派の議員立法という形で、1998年3月に、NPO法を成立させることができたのでした。
「NPO法のできたことで、社会的信用も上がり、政府や自治体との協力も進んでいます。企業などからの寄付も集めやすくなりました。阪神淡路大震災の時とは、大違いです。東日本大震災では、NPO法のおかげで、自衛隊と NPOとの協力という、昔は、考えられなかったことも出来るようになりました。」
NPOの代表の方の続けての言葉を聞いて、改めて、良かったと心から思いました。
今では、全国で活動するNPO法人の数はほぼ5万法人になろうとしています。
民間団体のある推計では、NPO法人の全体の産業規模は約1兆5千億円、約44万人の雇用を生み出しているとされています。
平均すると1団体約10人弱の雇用を生み出している存在です。
介護や子育て、まちづくりや被災者支援といった多様な分野で、NPOは、小さな仕事をたくさん生み出しています。コミュニティ・ビジネスとか、ソーシャル・ビジネスといわれる「新しい働き方」ですが、私は、このようなNPOの活動にこそ、日本の未来の「仕事づくり」があると確信しています。
また、このようなNPOの活動は、貧困で苦しんでいる子どもたちを助けたり、ドメスティック・バイオレンスに悩まされる女性たちを支援したりする、重要な担い手でもあります。
ともすれば、強いものに脅かされてしまいがちな私たちの「暮らしを守る」大切な存在でもあるのです。
アベノミクスに代表される経済至上主義は、実は、私たちの仕事を奪い、暮らしを破壊する「ドービング」のようなものです。
一方で、私は、「NPOは漢方薬のようなもの」と言っています。
緩やかですが、しっかりと、私たちの生活に密接な「仕事」をつくり、弱者が助け合える「暮らし」を守っていってくれます。
私は、もっともっとNPOの活動を日本で盛んにしなければならないと思っています。
実は今、NPO法を、より使い勝手をよくしようと、改正作業を行っています。
私は、超党派のNPO議員連盟の幹事長として、その作業の中核を担っています。
来年は、いよいよNPO法改正の年となります。皆さん、ぜひ一緒に、NPO法をより良いものにしていきましょう。
それが、私たちの、小さくとも新しい「仕事をつくる。暮らしを守る」につながります。