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2014年6月11日 外務委員会

2014.6.11

議事録

本日議題の租税条約につきましては、民主党政権下でも進めた案件で、賛成でございます。

二国間の租税条約の署名件数は七十四件ということで、主要国に比べれば十分な数字とは言えないと考えております。そこで、より一層、租税条約のネットワーク拡充の取り組みを加速していただくことを要望しておきたいと思います。

さて、今、集団的自衛権の行使の与党協議が佳境に入っているということですので、国会でもしっかり審議しなければならないと考えます。

先週も質問いたしましたが、この際、何点か詰め切れなかった点を確認したいと思います。

まず最初に、果たして限定容認論が成り立つかどうか。

法制局長官が先週の私の質問に対しまして、歴代長官と同じように、集団的自衛権については必要最小限度の範囲を超えるもの、これは数量的概念として申し上げているものではございませんと、同じ答弁を認められました。

そこで、お聞きしたいんですけれども、安倍総理が昨年の五月の八日、参議院の予算委員会でこのように答弁されているんですね。「法制局の答弁としては、言わば集団的自衛権について言えば、国際法上は自衛権は保持をしているが憲法上行使できないと、こういう答弁をしているわけでございます。 そこで、」この後です、「この答弁の際にも、言わばこの概念として、絶対概念ではなくて量的概念として必要最小限を超えるという当時は判断をしている」。

「量的概念として必要最小限を超えるという当時」、これは昭和五十六年のことを指していますが、「判断をしている」と答弁していますが、これは法制局長官の答弁と矛盾すると思います。私は、安倍総理は今までの積み重ねの間違った認識で答弁していると思いますが、長官、いかがでしょうか。

横畠政府特別補佐人

前回お答えいたしました数量的な概念ではないという趣旨は、自衛権行使の第一要件を満たしているか否かという、そういう趣旨で数量的な概念ではないということを法制局としてはお答え申し上げております。

それに対して、御指摘の総理の答弁が、どのような趣旨でそのようなことを、量的概念であるということを述べられたのか、その趣旨がそれと同じことであるのか、また異なる趣旨であるのかについては、必ずしも存じ上げないので、その相違について申し上げることは難しいと思います。

辻元委員

実は、量的概念ではないという答弁は、かつての秋山法制局長官の答弁をそのまま引いていらっしゃるんですが、これは、安倍総理がかつて、二〇〇四年に、必要最小限度の範囲は数量的な概念で、この範囲の中に入る集団的自衛権の行使というものが考えられるという自説を展開されて、それに対して法制局長官が、違いますよ、数量的概念ではありませんよということで否定しているんですよ。ところが、総理大臣になったら、また量的概念だという答弁をしているんです。

きょうは副長官に来ていただいていますけれども、安倍総理が量的概念だと、これは自分の自説なんですね。そうではないという見解をずっと歴代内閣はしてきた。

この自説を押し通す、要するに、量的概念である、だから、限定容認論というのは、一部、集団的自衛権は成り立つんだということを基本にして、まさか閣議決定をしようとしているのではないでしょうね。いかがですか。

加藤内閣官房副長官

いずれにしましても、今の問題を含めて与党間で協議をさせていただいておりますので、その与党の協議を待って対応していく、こういうことになると思います。

辻元委員

安倍さんはずっとこの自説を言っていらっしゃるんです。では、自分が総理大臣になったら、今までの議論の積み重ねや政府の解釈を自分の自説で変えてしまえ、そのために、法制局、何とかしろよ、何とかつじつまを合わせろよというように言われているのではないかと私は実は懸念しているんですね。

もう一点、長官に別の角度からお聞きしたいんですが、前回の私との質疑の中で、長官は、集団的自衛権の行使は、国と国の関係におきまして、いわゆる戦時の国際法というものが適用になるというように御答弁されたんです。

これは先に外務省にお聞きします。これは適用されるかどうかだけお答えいただければ結構です。

国と国の間で武力紛争が生じたときには、戦時国際法、武力紛争法とも言われますが、これが適用される、国と国との間で武力紛争が生じたときに適用されるのがこの戦時国際法であるか、その点だけお答えください。

石井政府参考人

少し詳細にわたることをお許しいただければと思います。

おっしゃいますように、戦時国際法は、戦争が政策遂行の一つの手段として認められていた時代に発達したものでございます。一方、国連憲章のもとにおきましては、原則として、武力の行使は禁止されている。そういうことで、伝統的な意味での戦争というものは認められなくなっております。

したがって、こういう戦争観の変化の結果、戦時国際法のうち、戦争開始の手続であるとか中立国の義務など、戦争が違法でないことを前提とした国際法規がそのまま適用される余地はなくなっております。

一方、従来の戦時国際法のうち、害敵手段の制限や戦争犠牲者の保護などに関する国際法規は、現在の国際法のもとでも、一般に武力紛争が生じた場合には適用されるものと解しております。