つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

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2006年11月7日 安全保障委員会

2006.11.7

議事録

165-衆-安全保障委員会-5号 平成18年11月07日

辻元委員

社会民主党・市民連合の辻元清美です。

私は、防衛施設庁談合問題などについて質問したいと思います。後半、時間があれば、今ちょっと沖縄の問題で白熱しておりましたので、私もずっとこだわっておりますので、御答弁をいただければと思います。

まず最初に、調達実施本部事案が出た折も、私は安保委員会の委員でございました。そこでもかなりいろいろ議論があったわけですけれども、結局、同時並行で今回の談合事案が、あの問題があったにもかかわらず組織ぐるみで行われていたという理解でよろしいですか、防衛庁長官。

久間国務大臣

いろいろな調査委員会の報告によりますと、もう昭和五十年代の半ばにはそういうようなことが行われておったという報告でございますから、並行して、ダブルトラックで走っておったんだというのは事実でございます。

辻元委員

そうしますと、あの調本事案が出たときに、庁内でいろいろ聞き取り調査を行ったと思うんですね。それと、今回聞き取り調査を行った人とが重なっているというのはどれぐらいあるんでしょうか。

北原政府参考人

今般の私ども防衛施設庁のこの事案につきまして、施設庁関係職員等現職百九十五名、それからOB百十名の三百五名、約三百名について聞き取りを実施したところでございます。

他方、御指摘の八年前の調本事案でございますが、これにつきまして、関連した防衛庁内での調査の状況を調べましたところ、当時、二百二十八名を対象に調査を実施しております。そして、今回の施設庁とダブる人間、重複者、これは三名おります。

辻元委員

今、久間長官から、ダブルトラックで走っていたというようなわかりやすい表現がありましたけれども、深刻だと思うんですね。

それで、報告書にもございますけれども、ちょうど割り振り表ということについては割合詳しく報告されています。この割り振り表がほぼ今のような形で作成されてから、どれぐらいの案件がこの割り振り表によって処理されていたというように調査報告ではわかったんでしょうか。昭和五十年の半ばからというお話がありましたけれども、途中から今みたいな割り振り表でという調査報告になっておりますけれども、いかがですか、北原長官。

北原政府参考人

私ども調査いたしました。先生御指摘のとおり、五十年代半ばにおいてはこういうことが行われていたんではないかと推定される結果が出ているわけでございます。

それで、さらに私どもの調査によりますと、平成八年ごろから、ここで問題になっているような割り振り表が作成され始めたのではないかというように承知をしているところでございます。

ただ、私どもの書類の保存期間が五年間でありまして、十二年から十七年までという、一番古いのが十二年度ということになります。したがいまして、今私どもがここで、調査報告で触れました平成八年ごろから十一年ごろまでは確定することができません。他方において、今申しました十五年度以前平成十二年度までといったものにつきましては、千二百七十五件を抽出いたしましたものでございます。

辻元委員

千二百七十五件がこの割り振り表によって処理されていたということでよろしいでしょうか。報告書を拝見しましたら、長官、そのうち談合の形跡があったというのは、要するに新聞報道などで問題になり起訴された案件のみの特定しかできなかったわけですか。

北原政府参考人

最初にちょっと、先ほど、千二百七十五件というのは、平成十二年度から十五年度までの数字でございます。あと、十六、十七等につきましては、調査報告に各年度ごと書いてございますが、おおむねその年の金額の約半分、五〇%程度がいわゆる割り振り表の対象になっていたと推定されるところであります。(辻元委員「それで、そのうちの談合ということについて」と呼ぶ)

割り振り表の対象になったというのが、言いかえれば、今先生おっしゃっている談合の対象、その可能性があるというものでございまして、したがいまして、例えば直近の十七年度で申し上げますと、十七年度に発注済みの件数が、例えば建設工事四百八十九件、約六百三十六億円ございますが、そのうち大体、件数的には八十五件、約三百三億円といったものが割り振り表において割り振りがなされた可能性がある、そのように考えております。

あと、十六年度、十五年度、同様な、ほぼ大体半分、五〇%が割り振り表の対象になっていたというものであります。

辻元委員

今、北原長官の御答弁の中に、割り振り表で割られたのは約半分、これが談合の対象になった可能性があるということですね。この報告書を見ますと、数字が出ておりますけれども、「しかしながら、聴取において特定することは困難であった。」と、立件されたもの以外は特定することが困難であったと、すべて注釈が入っているわけなんですね。

やはりこの委員会でも問題になっております、どういう聴取がなされたのか、どういう意見があったのかということを、半分近くが談合の可能性があったということですので、そこの部分がこの事件の中心になると思うんですけれども、この聴取の中身、それを、人は特定しなくていいので、どういう内容があったのかを御提出いただくことを検討してほしいと思います。

なぜかといいますと、先日の民主党の前田議員の質問で、幾つか、個人が特定されない形で供述の概要についてということで、昭和五十年代半ばからということについて、この調査報告書で特定していった過程の調査報告の内容の資料がきょう提出されました。これが出たということは、私は、ほかも出しても別に問題ないと思うんですね。

ですから、ここは委員長にぜひ後でお諮りしていただきたいんですけれども、やはり五割も割り振り表で振り分けられていたという、これは肝ですので、これについての聞き取りの調査内容、個人が特定されることが差し支えるのであれば、どういうことで五割というふうにわかったのかというような内容について、きょう前田議員に対しては出ておりますので、同じように、その内容を報告し、こういうふうにペーパーにして開示していただきたいと思うんですが、委員長、いかがでしょうか。

木村委員長

それは、前田委員からの要請のある資料と同じということでよろしいんですか。

辻元委員

違います、違います。先ほどの五割、五割が結局割り振り表で談合の可能性があったと今おっしゃいましたね。それの報告書、ここにあるわけです。しかしながら、立件された事件をおいて聴取において特定することは困難であったと言いつつも五割が割り振り表でということですので、その五割を特定していったそれぞれの聞き取りの内容を委員会に資料として提出していただけないかということです。