つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

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2008年2月22日 安全保障委員会

2008.2.22

議事録

石破国務大臣

これは、これを出す、出さぬについて、それぞれ逐一総理の御判断を仰いでおるものではございません。総理からはあるいは官房長官からは、すべて調査中で何にもわかりませんというようなことは私自身あるべきだとは思いませんというようなことを意見として具申し、その点はよく捜査当局たる海上保安庁とも調整をしてやるようにというような御指示はいただいておりますが、一々、逐一総理の御判断を賜っているものではございません。

防衛省内でだれが判断しているかといえば、それは海上幕僚監部、内局も合わせて協議しました上、最終的に私の判断でやっております。

辻元委員

ちょっと先ほど艦長の話がありました、そのとき艦長は何をされていたのかという。私、これをちょっと確認したいんですけれども、事故があったときに艦長が何をしていたのかということは、防衛大臣は、何をしていたか御存じなんだけれども公表すべきでないとお考えなのか、知らなかったのか、どちらですか。

石破国務大臣

午前四時七分という時点で艦長がどこで何をしていたかということは、私自身、承知はいたしております。

しかしながら、そのことは、だれがどのような場にあって何をすべきであったか、それがそのときにすべきであったことをしていたのかどうなのかということは、価値判断の基準に触れるものでございますので、申し上げておらないところでございます。

辻元委員

今、そのとき艦長が何をしていたかということは知っているという御答弁でした。

私は、何もその後艦長がどうしてだれに指示してだれを呼んでということを公表しろと言っているんじゃないんです。もしも防衛省の基準がそのとき艦長が何をしていたかということまでも公表しない基準であるならば、今、国民の声、隠し立てせず公表してほしいと。皆、何から何まで公表せなあかんとは思っていないと思います、いろいろあると思います、裁判になるかもしれない、理解していますよ。しかし、そのとき艦長は一体何をしていたのとだれでも思いますよ。

それは艦長も、いきなり事故が起こるとはわかりませんからね、仮眠中でした、何でもいいですよ。そんなことまでも公表できない基準が今防衛省の情報公開の基準なんですか、大臣。それでいいと思いますか。

石破国務大臣

防衛省でそういう基準が決まっているわけでは当然ございません。委員もそれを御存じの上での御質問だと思います。

要は、捜査中の事案について、片方の当事者が知ったことを、これは言っていいだろう、これは言ってはいかぬだろうという判断をして、一方の当事者でございますから、事は捜査中でございますから、それを私どもの独自の判断で、これは言ってもいいね、これは言ってはいけないねということで申し上げるということは、先ほど来申し上げておりますように、捜査の厳正、公正という点から問題があるということで言っておるわけでございます。

それは、何を言ってもよければ私どもでも申します。しかしながら、それがこの法治国家において正しいあり方だとは思えないのでございます。

辻元委員

「なだしお」の事故があったときに、さまざまな点が防衛省の中でも話をされたり、批判がありました。その中の一つはやはり情報公開だったわけですよ。どこまで情報公開するのかということだったわけですね。どうして今艦長が出てきて、やはりこれは船、大臣、私実はピースボートという活動をやっていて、世界じゅうのいろいろな客船をチャーターしていろいろな港へ入ってきました。世界の港で、香港とか、マラッカ海峡を渡るときとか、東京湾の入り口、東京湾もその世界の何本かの指に入る港ですよ、これは。港というか湾ですよ。客船ですら入港するときに、船長以下、私たちもそうでした、企画者もそうでした、もう早朝から物すごく緊迫するわけです。マラッカ海峡からシンガポールの港に入るときとか、香港というのは、もう入ったらぐったりしていますよ、みんな。この東京湾の入り口もその一つなわけですね。

船の責任者は船長です。これでいえば艦長ですよ。「なだしお」のときに、なぜ艦長が出てきて謝罪をしたり、それは言える、言えないことはあるだろう、しかし、一つも艦長が出てこない、会見もしないというのはおかしいじゃないかという大批判になったのを覚えていらっしゃると思います。私は、今回、艦長が出るべきだと思いますよ。

艦長は例えば、「マモル」という雑誌、御存じだと思いますけれども、「国民とともに防衛を考える情報誌」、ここでイージス艦の艦長になられたときに抱負を語っていらっしゃって、こうおっしゃっているわけですね。「「あたご」は最新のイージスシステム搭載護衛艦ですが、「艦」だけでなく「人」も含め、世界最強のイージスシステム搭載護衛艦となるべく、乗員一同粉骨砕身努力してまいります。」艦だけじゃなくて人も含めてとみずからおっしゃっている艦長ですよ。

ですから、「なだしお」のときの反省とおっしゃるのならば、私は、情報公開という点で言えないことがあったら言えないこともあるんだということを率直に言って、艦長は出てこられるべきだと思います。いかがですか。一回でいいですよ。

防衛大臣、「なだしお」のときと違う、あのときの反省を生かすとおっしゃるのなら、形に見えるような形で、先ほども申しました、裁判になるかもしれない、捜査中だというのは皆知っていますよ、国民も。いかがですか、出る必要はないと思われますか。