つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)つじもと清美 公式 参議院議員 立憲民主党(全国比例代表)

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2009年6月17日 外務委員会

2009.6.17

議事録

辻元委員

今、三年とおっしゃいましたですか、当分の間というのは。それは公表しているんですね、三年というのは。

高宅政府参考人

三年と明示してというか、三年をめどに検討するということで公表している、ちょっとこれは厚生労働省の方になりますが、公表しているはずでございます。

辻元委員

はっきりこういうふうにするということを示した方がいいと思うんです。外国人の方はすごく混乱しているわけですよ。でも、また日本にも来たい、しかし今とりあえず緊急避難的に一たん帰るとか、いろいろな人がいます。ですから、三年だったら三年できちんと政府は方針を示した方がいいと思う。当分の間とか、そんなのは国際的に通用しないと思うんですね。

次にもう一点、日系人の皆さんの学校の問題で、この間、学校に行けない子供たちが出てきております。私は、子供は国籍とかそれから親の経済状況に関係なく平等だと思うんですね。実際に日本は子どもの権利条約も批准しておりますし、ひとしく日本にいる子供たちに教育を保障していくという国であらねばならぬと思うんですよ。

そこで、一点は、ブラジル人学校の場合は、先ほども言いました、学校運営に消費税もかかっていますね。さらには、子供たちの通学にも、通学割引も使えない。そうすると、働く中でしんどい人たちの子供たちに一番負担がかかってしまっていると思うんですよ。

経済危機というか、経済状況も厳しくなる。それから、これからさらに外国人の子供たちもふえてくると思います。日本はそういう方向に行くとはっきり政府の方針で示しているわけですから。ですから、この間も国会で議論がありましたけれども、その議論を受けて今どういうように改善をされているのか。

それから、文科省は、例えばこの消費税の問題とか、それから、寄附を受けたときの優遇も、欧米の学校なんかは優遇をたくさん受けられるところもあるんだけれども、受けられていない現状、これは財務省なんかに文科省が言うた方がいいと思うんです。何でこっちができてこっちがと。ですから、そういう改善がどうなっているかということを最後にお聞きしたいと思います。

時間厳守ですから、その答弁をいただく前に、なぜこういうことを申し上げているかといいますと、今回、社会保障協定を結ぶ相手のスペインなんです。

EU諸国、ヨーロッパでは、移民とか外国人労働者の皆さんを経済への貢献で非常に肯定的にとらえて、制度を整備していっているわけですね。二〇〇〇年から二〇〇五年の十五カ国の年平均経済成長率二%のうち、〇・四%分が移民の流入による経済だと言われています。

そしてさらに、今回、社会保障協定を結ぶ相手のスペインでは、九〇年代以降、南米やアフリカ、東欧などからの移民の受け入れが急増した。この十年間で外国人は約七倍にふえ、建設や農業、製造業などの現場で経済を支えた。その分、社会保障をきちんと手当てしているわけです。そして、スペインにとどまれば住居や医療、教育など最低限の公的サービスは保障されている、だから頑張るんだ。そして、移民が集中する州の政府が、失業した移民に職業訓練や言語教育を施す動きもある。私たちが社会保障協定を、きょう認められると思うんですけれども、その相手のスペインはこういう状況なんですね。ですから、日本からスペインに働きに行く人もいてる、しかし向こうからも来る、これはスペインだけじゃありませんけれども。

ですから、最後に、子供の教育の問題、ずっと国会で指摘されてきたことを、この半年ぐらいでどう改善されたのか。それから、財務省に働きかけはどうですか。いかがでしょうか。

木曽政府参考人

ブラジル人学校等に対する支援といいますか、寄附税制の問題もございますし、通学定期の問題もございますし、消費税の問題もございます。これらにつきましては、各種学校に認可されなければこの恩典を受けられないという仕組みになっておりまして、この認可権は都道府県知事が有しておりますので、現在、各都道府県に対して、ぜひブラジル人学校等を積極的に各種学校に認可していただきたいということをお願いしているところでございます。

ただ、非常に零細な学校が多いものですからなかなか実態が進んでいないということで、例えば通学定期につきましてはJR等に個別に要望を伝えて、今その交渉をしておるところでございます。

いろいろな意味で各種学校の問題もございますが、現在、文部科学省では、特に不就学になっている子供たち、自宅にいる子供たちの問題について非常に深刻な問題だというふうに受けとめておりまして、一つは公立の学校に速やかに入っていただくためのいろいろな施策を進めておりますと同時に、そういう子供たちのためのクラスといいますか、定住外国人の子供就学支援事業というものを新たに立ち上げて、教科指導あるいは日本語教育指導をその中で行いたいということで、三年間で三十七億円の予算をこの補正予算でいただきまして、現在準備をしておるところでございます。

辻元委員

ちょっと時間がありませんでしたので実習制度はできなかったので、また次の機会に行いたいと思います。

外務大臣、日本の子供たちが外国で学校に十分行けないような状況になったら、きっと外務大臣は、どなり込みには行かないと思いますけれども、その国に対してちゃんとやってくれよと。ですから、やはり日本もやらなあかんと思うわけですね。ですから、そういう問題意識でまた外務委員会でも質問していきますので、きょうはこれで終わりますが、よろしくお願いいたします。

以上です。