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村山総理大臣談話の「閣議決定の有無」についての認識と、「事務方から上がってきたペーパー」に関する質問主意書

2014.4.10

質問主意書

平成二十六年四月十日提出
質問第一一七号

村山総理大臣談話の「閣議決定の有無」についての認識と、「事務方から上がってきたペーパー」に関する質問主意書
提出者  辻元清美

村山総理大臣談話の「閣議決定の有無」についての認識と、「事務方から上がってきたペーパー」に関する質問主意書

 二〇一四年二月二十一日の衆議院文部科学委員会における菊田真紀子委員の質問および三月二十六日の宮本岳志委員の質問に対し、下村文部科学大臣は「村山内閣総理大臣談話は閣議決定されていない」と答弁した。それに対し、四月九日の衆議院文部科学委員会において、「同(村山)談話は、平成七年八月十五日に閣議決定の上、発表されたものでした」と答弁を訂正、謝罪している。
 また同日の同委員会において、下村文部科学大臣は、吉川元委員の質問に対して下記のような答弁をしている。
 「考えてみれば、総理大臣談話ですから、閣議決定されなくてなぜ通ったのかということについては、もうちょっと、事務方から上がってきたペーパーについて注意すれば済んでいたことかもしれませんが、そのままそのとおりに追認したということでありまして、これは私の最終的なミスでもございます」(答弁1)
 下村文科大臣は「そのままそのとおりに追認した」ことを「私の最終的なミス」と認めている。しかし、教科書検定を行う文部科学省が政府の基本的認識について、しかも今国会審議における最も注目されている事項について初歩的な事実誤認を行ったことは、極めて遺憾である。こうした事態が今後起こることのないよう、事実関係を確認する必要がある。
 以下、質問する。
一 答弁1について。
 1 「事務方から上がってきたペーパー」とは、いつ、どのような経緯で作成され、いつ、どのような形で下村文科大臣に渡されたものか。
 2 「事務方から上がってきたペーパー」には、「村山内閣総理大臣談話」の「閣議決定の有無」について、具体的にどのように記されていたのか。明確に、「村山内閣総理大臣談話は閣議決定されていない」旨が記されていたのか。
 3 「事務方から上がってきたペーパー」を作成するにあたり、文部科学省は、内閣官房等に事実確認を行っているか。
 4 文部科学省は、野党質問に対する答弁を控えた下村文科大臣に対し、答弁の基礎となる事実関係を間違って報告するという手違いが起きた理由を、どのように認識しているか。
 5 「事務方から上がってきたペーパー」を「追認」する以前に、下村文科大臣は「村山内閣総理大臣談話」の「閣議決定の有無」について、どのように認識していたのか。
 6 「事務方から上がってきたペーパー」を見たとき、下村文科大臣はその記述内容に対して疑問を持たなかったのか。
 7 もしも「村山内閣総理大臣談話」の「閣議決定の有無」について正しい事実認識を持っていたならば、文部科学省に対して確認を求めるべきだったと考えるが、確認を求めたか。求めなかったとすれば、その理由は何か。
二 安倍総理大臣の、「村山内閣総理大臣談話」の「閣議決定の有無」についての認識を問う。
 1 下村文科大臣が「村山談話が閣議決定されていない」と答弁する以前は、安倍総理大臣は「村山内閣総理大臣談話」の「閣議決定の有無」についてどのように認識していたのか。
 2 下村文科大臣が「村山談話が閣議決定されていない」と答弁したことを安倍総理大臣が知ったのはいつの時点か。
 3 安倍総理大臣は下村文科大臣が「村山談話が閣議決定されていない」と答弁したことを知った時点で、「村山内閣総理大臣談話」の「閣議決定の有無」についてどのように認識していたのか。
 4 安倍総理大臣は下村文科大臣が「村山談話が閣議決定されていない」と答弁したことを知った時点で、下村文科大臣及び文部科学省等に対して事実誤認であることを指摘したか。また答弁修正を指示したか。
 5 政府は、下村文科大臣が菊田委員の質問に対して「村山談話が閣議決定されていない」旨を答弁した後から宮本委員への質問に対して同様の答弁をする間に、誰も事実誤認であることと指摘しなかったのか。内閣官房や外務省等は、この間にどのような対処をしたのか。三月二十七日には、韓国外交部が定例会見で「非常に望ましくない発言」と批判したように、国際問題となりうるという認識はなかったのか。
 6 下村文科大臣が菊田委員の質問に対して「村山談話が閣議決定されていない」旨を答弁してから、答弁修正が行われるまで、一カ月半を要している。答弁修正に一カ月半を要した理由は何か。
 右質問する。