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安倍首相の靖国神社および国立追悼施設についての見解に関する質問に対する答弁書

2006.9.29

質問主意書

内閣衆質一六五第二八号
平成十八年十月十日
                内閣総理大臣 安倍晋三
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員辻元清美君提出
安倍首相の靖国神社および国立追悼施設についての見解に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員辻元清美君提出安倍首相の靖国神社および国立追悼施設についての見解に関する質問に対する答弁書
一の1及び7について
 御指摘の発言については、政治家個人としての見解を述べたものであると承知しており、政府としてはお答えする立場にない。
一の2について
 政府としては、安倍内閣総理大臣が靖国神社に今後参拝するかどうかについては、承知していない。
二の1について
 戦争犯罪人をA、B、Cの三級により区別することが公式に行われていたわけではないが、一般に「A級戦犯」とは、極東国際軍事裁判所において審理された戦争犯罪人を指すといわれていると承知している。
二の2について
 「内政干渉」という用語は必ずしも一義的ではなく、また、御指摘の「一連の行動」の個別具体的な内容も明らかではないので、「内政干渉」に当たるか否かを一概に述べることは困難であると考えている。
三について
 御指摘の「名誉」及び「回復」の内容が必ずしも明らかではなく、一概にお答えすることは困難である。なお。日本国との平和条約(昭和二十七年条約第五号。以下「平和条約」という。)第十一条に規定する極東国際軍事裁判所が科した刑は、我が国の国内法に基づいて言い渡された刑ではない。
 また、重光葵氏については、昭和二十七年四月二十八日、平和条約の発効及び公職に関する就職禁止、退職等に関する勅令等の廃止に関する法律(昭和二十七年法律第九十四号)の施行により、選挙権、被選挙権などの公民権が回復されている。
四について
 御指摘の「国際的な戦争犯罪者としての規定から外れる」及び「くつがえせる」の内容が必ずしも明らかではないが、極東国際軍事裁判所において被告人が極東国際軍事裁判所条例第五条第二項(a)に規定する平和に対する罪等を犯したとして有罪判決を受けたことは事実である。そして、我が国としては、平和条約十一条により、極東国際軍事裁判所の裁判を受諾している。なお、極東国際軍事裁判所が科した刑は、我が国の国内法に基づいて言い渡された刑ではない。
五及び九について
 御指摘の書物は、安倍内閣総理大臣が内閣総理大臣に就任する前に政治家個人として記したものと承知しており、その個々の記述については、政府としてお答えする立場にない。
六の1及び2について
 安倍内閣総理大臣個人の認識については、政府としてお答えする立場にない。
六の3から5まで
 御指摘の「自存自衛戦争」の意味が必ずしも明らかではないが、政府としては、個々の行為に対する評価等をめぐり様々な議論があることもあり、お尋ねの点について具体的に断定することは適当でないと考える。
六の6について
 政府としては、安倍内閣総理大臣の靖国神社参拝について、国のために戦って尊い命を犠牲にした方々に対して手を合せて、御冥福をお祈りし、尊崇の念を表するためのものと承知している。
八について
 小泉前内閣総理大臣の靖国神社への参拝について、御指摘の判決の違憲との判断は、いずれも下級裁判所の判決のいわゆる傍論において述べられたものであり、最高裁判所の判決(平成十八年六月二十三日最高裁判所第二小法廷判決)及び決定(平成十五年十一月二十一日最高裁判所第二小法廷決定、平成十八年六月十三日最高裁判所第二小法廷決定、同月二十七日最高裁判所第二小法廷決定及び同日最高裁判所第三小法廷決定)においては、いずれも違憲との判断が示されていないと承知している。
 なお、政府としては、内閣総理大臣の立場にある者が私人の立場で靖国神社に参拝することについては、憲法第二十条第三項の規定に違反するものではなく、また、内閣総理大臣が国務大臣としての資格で靖国神社に参拝することについては、いわゆる津地鎮祭判決(昭和五十二年七月十三日最高裁判所大法廷判決)において示されたいわゆる目的効果論の考え方に従って判断すれば、専ら戦没者に対する追悼を目的として、靖国神社の本殿又は社頭において一礼する方式により行われるような参拝は、社会通念に照らし、憲法第二十条第三項の規定に違反する疑いはないものと考えている。
一〇及び十一について
 御指摘の「国立追悼施設」の在り方については、様々な意見があることから、当分の間、国民世論の動向等諸般の状況を慎重に見極めていきたいと考えている。